影の精霊と幼なじみ。
※作中にエセ関西弁が出てきます。
あと、軽くBL入ってます。
それに嫌悪感を感じた人は、閲覧をご遠慮していただいた方が良いと思います。
どもども、 影の精霊です。
いや、今回は、僕の幼なじみを紹介したいと思いまして、主人にお暇もろて、その子と待ち合わせをしとるんです。
まだかな〜。
「お、来た来た。こっちや〜。」
ダダダッ
「大声で手を降るなバカッ!!」
バシっ
「い、痛いやん!いきなり何すんのぉ。」
「相変わらず、なんで俺より背がデカイんだよお前はッ!!俺の方が、精神的に年上だろうが!!」
バシッバシッバシッ!!
「なっ、何や理不尽や!?それただの八つ当たりやな…痛い痛い痛いっ!!頭叩かんでぇー!!」
「で、話戻すけど…僕の幼なじみの、光の精霊です…って痛っ!?え、なんでなん!?叩かれる様な事しとらんで!?」
「様を付けろ、様を。」
「えー、面倒やな……わかりましたっ。様付けるさかい、そのヘンテコな武器仕舞って下さいお願いしますー!!」
「……なぁ、さっきから気になってたんやけど…その鉄板を折々した武器何なん?」
「ああ、コレか?“ハリセン”って言うらしいぞ?
後この金属は、“精霊金属”て言って特殊な金属でな。精霊に物理攻撃を通す事が出来るらしい。しかも、攻撃をした精霊の力を徐々に吸い取っていくオマケ付きで。」
「何やのその物騒なモノ!!
(って言うか、それでさっきから僕に攻撃が通ってたんやね…ああ、なら君から離れれば良いんや。そうしたら攻撃も当たらんし、力も吸われんですむし)……あ、そう言えば僕、用事あったんや。
んじゃ、そう言う事やから、先帰るね。またな〜」
ふわりと空中に飛んでいく影の精霊の背中に、光の精霊はボソリと呟いた。
「そう簡単に、俺から逃げられると思うなよ?(ニヤリ)」
▼
「ふわぁ〜、危なかった。でも、ここまで来たら大丈夫…って、アレ?前に進めへん…何でぇ!?」
「お前は、俺から半径100m以上は離れることができなくなったんだよ。」
「光の精霊!?それ、どういう事なん!?」
「最初攻撃した時、お前が怯んだ時に《契りの指環》と言うアイテムを付けた。この指環がついている限り、お前は俺から離れることが出来なくなった、それだけだ。」
「……言葉だけ聞いたら、何かプロポーズみたいやな…って痛い痛い痛いっ!!や、止めて!暴力反対っ。」
「煩いっ。ほら、お前の右手人差し指についてるだろ。」
「うぅ〜、こんなの嫌やー。
……ってアレ?右手やのうて左手に在ったよ?しかも薬指。」
「何!?って俺もだ。何故だ?」
「う〜ん。何かこんな呪いのアイテムの事詳しい人がおった気が…誰だったかなぁ…
………っあ、ご主人や!僕のご主人、こう言うのめっちゃ詳しいねんで!!」
「へー。(と言うか呪いって…)」
「興味なさそうやけど、呪い解くためや。ちょっとついてきてなー。」
「オイコラ!俺を小脇に抱えるなァァ!!」
▼
「ああ、エンゲージリング付けたんだ。」
「は?この指環は…」
「いや、《契りの指環》で合ってるよ?だから、エンゲージリング。
コレって、呪いってもライトな方だし、『一瞬でも離れたくないっ』て感じの、ラブラブバカップルな人達に人気の一品だね。」
「ご、ご主人っ!コレ外す方法は在るんですか!?」
「ッ…てめえ。」
「だって僕、ご主人と旅しとるんよ?君かて主がおるのやろ?僕にかまっとったら、君の主人がかわいそうや。そう思わんの?」
「……チッ、分かったよ。」
「《契約の指環》、外す方法は、在るっちゃ在るよ。」
「何ですの?」
「お前ら、キスしろ。」
「……ふざけんなァァ!!」
▼
「……僕、まさかファーストキスが君とするとは思わんかったわ。
って、アレ?光の精霊?何しとるん?」
「キス…しないと指環は外れない……でもコイツと?…いや、それは…それだけは……でも…」
「あ〜、思考が堂々巡りしとる…。
…そや、僕ら精霊なんや。色々ありすぎてぶっ飛んでたけど。
……そうや、この手があるやないの!
光の精霊っ、僕ちょっとご主人のとこ行ってくる!!」
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「光の精霊ィ〜!」
「あ、何だよ………は!?」
「女の子になってみた…どないやろ?」
「……」
バシッ
「だから、なんで叩くの!?」
「お前、気でも狂ったか。」
「酷くね!?
精霊に性別なんてないやろ?だから、女型にした方が、光の精霊の精神的ダメージを軽減出来るかなと。」
「そう言う割には、あんまり変わってねぇように見えるんだか。」
「ご主人曰く、僕が元々女顔らしくて…
……髪長くして、目を少し大きくして、背をちょっと低くしたら、はい、女の子が出来上がりー!!」
「……でも、思ったこと言って良いか?」
「うん、何かあるん?」
「…キス、本当にしなきゃダメか?」
「今さら!?」
光の精霊は175cm、影の精霊は180cmのイメージ。
あと私的に、精霊は力の塊だから、元々性別はなくて、精神が男っぽい、女っぽいで、見た目が変化するもの……と考えてます。
影の精霊は主人(女)の影の中に入って、何かしら変化したみたいです。