主要登場人物・国名紹介
〔 主要登場人物 〕
☆エメルダ
この物語の主人公・語り手。
金髪に緑の眼の、コランダム人移民二世。
元気で単純。盗賊稼業を続けていくには、多分お人好しすぎる。いっつも自分をからかって遊んでいるアンバールを、いっぺんでいいからギャフンと言わせてやりたい。
基本的にシーフ性能(すばしっこさだけが取り柄であんまり戦力にならない)だが、弓の狙いの正確さは特筆に値する。
実は、相棒のアンバールにだけでなく、読者の皆様に対しても、とある秘密が……。
十三才。魔法属性は風。
☆アンバール
エメルダの商売敵……というが、勝率からいってアンバールの方はエメルダを歯牙にも掛けていない。
黒髪、琥珀色の瞳。彼もコランダム大公バルトーの血を引くからには、生粋のギヤマニア人ではないはず。
(エメルダに対しては、特に)無愛想で天の邪鬼。
剣の腕も立ち、学もある。実は相当育ちが良さそうなのだが、そんな彼が何故トレジャーハンターとして一人で生きてきたかは――、いずれ明らかに。
十八才。魔法属性は炎。
☆バルトー=ブルーサフィア
スターサフィア公国の第二公子。後のコランダム大公。兄・シアン、妹・マリーンの三兄妹。
銀髪に空色の眼。
温和でのんびりしているが、芯は強い……はず。(単に無頓着、無神経という説もあるが。)
特技はお茶汲み!?シトリンがいて、美味しいお茶さえあれば幸せという、欲の少ない奴。
二十才。魔法属性は土。
☆シトリン=トパーズ
スタールビア公の一人娘。
金髪に緑の眼。エメルダの母ちゃんに瓜二つ。
しっかり者の優しいお姉さん。
十八才。魔法属性は水。
☆ラピス
飛竜族の若者。両親はギヤマニア王国の飛竜狩りで連れ去られてしまい、弟のラズリと共に、従妹・パールの家族と一緒に暮らしてきた。
人間に変身している時は栗色の髪と碧い眼。
"竜の里"でも一、二を争う優秀な魔法の使い手で、次期族長の最有力候補。
そんな実力者であるにも関わらず腰が低いのは、長年お姫様のワガママに振り回され続けてきたためらしい……。
六十八才(竜族の寿命は三百年以上なので、人間に換算するとまだ二十才そこそこの"若者")。魔法属性は風、水。
☆ガーネット
飛竜族の長の姫。赤い髪、赤い眼の人間の姿で、亡命中のバルトー公子を助けて行動を共にしている。
勝ち気だが、世話好き、子供好きな一面も。
七十二才。魔法属性は風、炎。
☆プラータ
ギヤマニア王ジェイドの庶子。竜騎兵隊隊長。
黒眼黒髪、アンバールと姉弟のように似ている。
一見したところ派手好みで軽いノリのおネエさんだが……、目を着けられたら怖そうだ。でも、目を掛けられてもコワい。
二十二才。火水風土全ての魔法が使える、史上稀な"万能の魔術師"。
〔 国名 〕
★ギヤマニア王国
旅のスタート地点。竜騎兵隊などの武力により、スタールビア公国を併呑。スターサフィア、レクサンドラにも侵略の手を伸ばしつつある。
★スタールビア公国
ギヤマニア島の南方に位置する、コランダム島の西半分を占める。バルトーとシトリンの結婚によりスターサフィアと合併し、コランダム大公国に。
★自治都市コーラル
洋上の中立の貿易中継地として栄える群島国家。
★スターサフィア公国
コランダム島の東半分を占める国。エメルダ達の生まれた時代には、コランダム島はコランダム、スタールビア、スターサフィア、ブルーサフィアの四カ国に分裂している。
★オパール族長連合国
オパール大陸北部の、草原と沙漠の民の共同体。フリント沙漠以南は、地理も不明、人が住んでいるかどうかもわからない未知の世界。
★竜の里
オパールとレクサンドラを隔てるユークレイス山脈の中にある。
★レクサンドラ大公国
オパール大陸最北端の、レクサンドラ半島全域が領土。ギヤマニア島の東に位置する。