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宝くじを買った夢

 


 四月の終わりだった。


 入社して一か月。


 朝は満員電車に揺られ、昼は先輩の指示に追われ、夜は疲れて眠るだけの日々だった。


 仕事が嫌なわけではない。


 ただ、自分が本当にここでやっていけるのか、まだ分からなかった。


 その夜、私は夢を見た。


 駅前の宝くじ売り場だった。


 見覚えのないはずの売り場なのに、なぜか何度も訪れた場所のような気がした。


 窓口の女性は何も言わず、一枚の宝くじを差し出した。


 私は迷わずそれを受け取る。


 数字を確認しようとしたところで、目が覚めた。


 いつもの朝だった。


 夢のことなど忘れかけていたが、会社帰りに駅を出た瞬間、足が止まった。


 夢で見た景色によく似ていた。


 小さな売り場があった。


 私は少し笑った。


 疲れているのだろう。


 それでも気になって、一枚だけ宝くじを買った。


 財布にしまい、家へ帰る。


 その夜、スーツを脱ごうとして、ポケットの中に紙切れが入っていることに気付いた。


 見覚えのない白い紙だった。


 折り目を開く。


 そこには数字が並んでいた。


 しばらく見つめてから、私は宝くじを取り出した。


 紙の数字と見比べる。


 同じだった。


 窓の外では、いつの間にか雨が降り始めていた。


 私は紙を机の上に置いた。


 そのとき、一番下に小さな文字があることに気付く。


 今まで見落としていた文字だった。


 私は身を乗り出した。


 そこには、何かが書かれていた。


 だが読み取る前に、風が吹き込み、紙は床へ落ちた。


 私は慌てて手を伸ばした。


 その瞬間、部屋の明かりがふっと消えた。

その後…

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