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無職日記  作者: 松茸
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9/5 ワイとはなんですか

 台風が近づいてきているという。


 昨晩、久しぶりに母上からLINEで「元気ですか? そっちは大雨ですか?」という連絡が来たので、「ワイは元気です。雨はまだ降ってないですよ」と返信したら「ワイとはなんですか! 私と言いなさい!」と怒られてしまった。


 ワイはもう44だというのに……


 しかし無職の身の上では逆らうこともできず、「かしこまりました」と返すことしかできなかった。これが無職のつらいところである。


 というわけで、これからしばらく一人称は私である。


 ワイとか、わだすとか、あちきとか、そういうのは置いておこう。



 ★



 昨日、マックで月見バーガーを食べた。


 私は月見バーガーが好きなので、毎年この時期は食べる。なんかいろいろ変わり種のもあるが、シンプルな月見バーガーが好きだ。あのソースが好きなんだけど、なんか少なくなった? ソースがかかってないとパサついた感じがあるからね、そうなるとあまり美味くない。もっとソースを増量してもらいたいなと思った。



 ★



 NETFLIXで『ファイナルドラフト』というのを観た。


 引退したアスリートが3000万円をかけて争うみたいな内容だったけど、最初の雪山を登る勝負の段階から、全然みんな必死さがなくて、急ぎもしない、ただよたよた歩いているだけで誰も前の人間を追い抜こうとしないのが謎だった。その後も真剣味が感じられないというか、終始生温い空気感のまま競技は進んでいく。これなら韓国の『フィジカル100』とかのほうが面白いかなと思った。



 ★



 昨日、2時間くらいかけて短編を1本書いた。


 『真夏の死神』という短編だ。34歳の作家志望のフリーターが公園で飲んだくれの死神のおじさんと会う話で、短編集のほうに追加しておいた。まあ70点くらいの出来かなと思う。



 ★



 昨日の朝上げた詩『キタイ』は20分くらいで書いた。


 これは他人に期待するのは止めておこうというもの。自分が他人に親切にしてあげたとしても、相手が同じように返してくれるわけではないし、相手は相手の都合で動くから、恩をあだで返されることも珍しくない。そんなときショックを受けるのは心のどこかで期待していたから。期待は気体のように私たちの周囲を漂っている。誰もが他人に期待している。でもそれは誤った希望なんだよ。どうせ期待するなら自分に期待したほうがいいね。



 ★



 今日は関東は夕方くらいまでずっと雨のようだ。


 革靴ってすごい滑るよね。私はもう履くことはないかもしれないが。


 無職は安全のために引きこもって暮らそう。



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