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無職日記  作者: 松茸
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7/8 期日前投票とホッキョクグマ

 期日前投票に行ってきた。


 昨日の午後のことだが。日中は暑いので、午後からなら日差しも和らいで区役所まで歩いて行くくらいは問題ないだろうと考えていたが、甘かった。暑すぎてすぐに出かけたことを後悔した。荷物は財布と投票所入場券のみ。せめてタオルを持ってくるべきだった。汗が噴き出して止まらない。おっさんになると汗をかきやすくなるのだろうか。汗臭い無職のおっさんなど、害悪でしかないではないか。


 私は自らの存在価値に疑問を抱きながら、30分ほど歩いて区役所にたどりついた。へとへとだった。だが投票は行わなくてはならない。そこには先客もいたし、私の後から来たものもいた。若い人たちも結構いた。やはり今回の参院選は注目されているようだ。期日前投票では各地で選挙管理委員会の不備が指摘されているが、うちの選挙区ではどうだろうか。


 私は投票所で流れ作業のように用紙を受け取り、候補者の名前を書いて投票箱に入れ、その後もう1枚の用紙を受け取り、政党名を記入して投票箱に入れた。久しぶりだったので手順を忘れていたが、行けばわかるようになっているし、いまは説明動画も上がっている。めるるが丁寧に説明してくれているので、若い人は見ておくといいだろう。


 しかし夏は暑すぎる。


 冷房がないと生きていけない時代になってしまった。


 昔はそんなこともなかったと思う。学校にエアコンなんてなかったし、夏もこんなに地獄みたいな暑さではなかった。そう考えると地球温暖化というのは事実なのだろう。なんか実感としてそう思う。地球の気温は上がり続け、北極の氷は溶けてシロクマは住む場所を失ってしまう。あるいは流氷の上に取り残されてしまう。流氷と共に流れていったシロクマはどうなってしまうのだろうか? 


 わからない。まあ意外に泳ぎが得意らしいので心配いらないのかもしれないが。


 余談だが、シロクマというのは俗称で、正式名称はホッキョクグマという。ちなみにナンキョクグマはいない。なぜいないのかはわからない。そもそも南半球にはクマがほぼいないらしい。不思議だ。


 さらに余談だが、私の暮らす千葉県は本州で唯一クマが生息していない、いわゆる「クマなし県」であるという。だからなんだという話だが、少なくとも外を出歩いていてクマの被害に遭うことだけはないということだ。でも、だからといって外が安心なわけではない。最近ではクマよりも人間のほうがずっと危険なのだから。


 物騒な事件が増えた。通り魔みたいなのも増えた。


 これから日本はどうなっていくのだろうか。


 無職にはそのことが気になる。同じ無職の仲間が事件を起こすことも多い。そのことを悲しく思う。それは正しい無職の在り方ではない。


 昔は無職やニートのことを高等遊民といった。


 AIによると、大学などの高等教育機関を卒業しながら、定職に就かず、経済的に余裕があるため、読書や学問、趣味などに時間を費やして暮らす人を指す言葉であるという。現代では経済的に余裕のある無職は少ないかもしれない。だがその気高さは受け継いでもらいたいものだ。


 


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