10/16 Ghost of Yoteiクリアレビュー
PS5のゲーム、『Ghost of Yotei』をクリアしたのでそのレビューなど。
全体的な感想としては、とても面白く満足だ。圧巻の映像美にも関わらず、爆速のロード時間でノンストレスで遊べる点がいい。戦闘はかなり難しい。難易度ノーマルなのにボス戦で毎回10回くらい死んだ。でもロードが速いからすぐに再挑戦できる。だから続けられる。これでロードがめちゃくちゃ長かったらすぐにやめてしまっていただろう。
北海道が舞台で、その雄大な自然を眺めているだけでも楽しい。時間によって景色も変わってくる。とうとうゲームもここまで来たのか、と思うほどのグラフィックである。そして操作感もいい。手触りのよさが大きな評価ポイントだ。いつまでも触っていられる。
だが不満点がないわけでもない。
まずはマップだが、最初は北海道の広大なマップが示されているのだが、詳細は自分が行った場所しか表示されない仕組みなので、自分で地図を埋めていくことになる。最初に見たときはとんでもなく広いなと思う。だが実際は行けるところが限られていて、想像の半分くらいしかない。これがちょっとマイナスな部分だ。それでも広いのは広いんだけどね、探索はとても楽しい。密度も濃いし。いろんなイベントが道中で発生したりする。
もうひとつはストーリーかな。これは復讐の物語であって、羊蹄六人衆を倒すのが目的だ。ストーリーの最初でひとりを倒すところから始まるから、残りは五人になる。これがどこから攻略してもいいのかと思ったら、ルートは二つしかない。どちらから攻略しても大差はない。そしてそれが終われば後は一本道だ。最後の方の展開も雑でね、いや、そうはならんやろ、と思うことばかりでストーリー的にはちょっとしっくりこないところがあった。ボリューム的にも前作のほうがあった気がする。
サブイベントとかもたくさんあるんだけど、それによって本筋に影響を与えられるようになっていたらもっとよかったかなと思う。本筋もいろんな攻略法があればいいんだけど結局は一本道だしね。探索も楽しいが、最後の方は全部同じパターンで作業化してしまう。
バトルは賛否両論あるだろう。ボス戦だけ異常に難しくて、相手の攻撃をパリィしていく前提になってるのがどうかなと思う。普段の雑魚戦はいろんな攻撃手段があるのでそこまで難しくはない。というか、一部攻撃手段が強すぎてそれを使うとヌルゲー化してしまう。敵拠点の攻略ももう少しステルスを前提に作ってほしかったが、結局は力ずくでの突破に帰結してしまう。敵の行動パターンが少ないからどこの拠点に行っても同じように感じてしまうんだよね。
まとめると、最初はめちゃくちゃ面白くて期待も爆上がりしていくのだが、全体像が見えてくると徐々に期待を裏切られてしまうというような内容のゲームだった。
というとあまり褒めてないように聞こえるかもしれないが、それでも全体的に見ればレベルは非常に高く、点数で言えば85点くらいつけてもいいだろう。前作が神ゲーすぎるから、その点でハードルが上がりすぎてる感じはある。だがシステムなどの触り心地の面では進化を感じられるし、長いムービーもまったく飛ばす気にもならないくらいに引き込まれる。
字幕スキップができないことをマイナスポイントとして挙げている人もいたが、私は気にならなかった。これは珍しいことである。大抵長いムービーって飛ばしたくなっちゃうんだけどね、作品の空気感がそれをさせないというか。現実ではもちろん時間を飛ばしたりできないわけだから、そういう感覚になるんだよね。このゲームの中の世界に実際に私たちも入り込んでいるような感じになる。その没入感が一番の評価ポイントだ。
気になってる人間はすぐにでもやるべきだろう。
無職はそう思った。