新たな決意
拳が私に向かって振り下ろされる。
かわせない。
終わった。
あー短い人生だった。
平凡な家庭に生まれ、ついこの間まで平凡な人生を送っていたのに急に変なことに巻き込まれこんな形で人生を終えることになるなんて・・・。
目をつぶって覚悟を決める。
・・・・痛くない・・・何も起きない。
恐る恐る目を開ける。
目の前には黒い巨体がまだいる。
でも全然動かない。
よく見るとお腹の辺りから剣が突き出ている。
ドサッと崩れ落ちる巨体の後ろにはアレクがいた。
助かったー。
へなへなと膝から崩れ落ちた。
「アレク・・・」
お礼を言おうとしたその時
「うぇぇぇえっ」
アレクが激しくえずい気絶した。
臭さに耐えられなかったようだ。
アレクのおかげで助かったのは事実なので持って帰ることにした。
重くて持ち上げるのは無理だったので引きずった。
村長のもとへ行き状況を説明する。
「これでまたアングリアの栽培も再開で開できるってもんじゃ」
やったアングリア、アングリア。
「いつ頃出来ます?」
「今から木の苗を植えて育てて3年後ぐらいじゃな」
はい?・・・3年後?
「3年も先?全然食べられないじゃない!!」
村長に食って掛かる。
「リオーネ、今のままだとここのアングリアは一生食べられることはないから安心しな」
息を吹き返したアレクがなにかとんでもないことを言う。
「どーいうことよ!!私はアングリアを食べる為だけに頑張ったのよ!!」
「でもねぇ勇者が巡回している限りしばらくしたら腐海の王も復活するしゾンビは出るし土地は腐るしアングリアが出来るスキなんかないよ」
えぇぇぇっなんてこと!何のためにあんな怖い思いをして戦ったのか・・・。
意気消沈もいいところだ。
勇者が巡回している限り・・・こうなったら何が何でも勇者を止めなくちゃ
急にこの旅にやる気が出てきた。
「さあアレク次はどこへ行くの?絶対に勇者を止めるんだから!!」
「んーとりあえず一旦リエルガルトに戻ろう。大変なことになっているはずだから」




