炎の剣
「くそっもう追いつかれた!」
と言うより追い越された。
こりゃ無理ねあきらめるしかない。
帰ろう。
「先回り作戦が速攻でつぶされたけどどうするんだ?」
ガザエルが焦ってアレクに問いかける
「追いかけるぞ!あいつの好きにはさせない」
「追いかけるってすごい勢いで来てすごい勢いで去っていったぞ。圧倒的に早いし強いぞ!何か策でもあるのか?」
そうそう追いかけたところで、そもそものレベルが違いすぎてどうにもならない。
「追いかけても追いつかなくない?諦めようよ!」
これであきらめて日常に戻れる。
「大丈夫!俺には秘策がある!落ち着て、とりあえず順番通り火山の洞窟へ行って炎の剣作るぞ」
「そんな寄り道している暇あるのか?」
「大丈夫!後半一気に追い抜く予定だ!俺には秘策がある!」
秘策ってなんだよ。とはおもったし不安な大丈夫!だ。
と思ったけど、帰れないなら他に選択肢がないのでおとなしく従うことにした。
「まずはスエン村に行く」
スエンの村では前回言い争いになった村長は無視して進む。
村の奥にある工房に行く。
工房では羽衣づくりにいそしむ女性たちがいた。
私たちが突然入ってきたことに驚き同様していたがアレクは意に介していない。
そっと青の鉱石を差し出し
「氷の羽衣3着頼む!」
女性たちは動揺しひそひそと何か言っていたが羽衣を作り出した。
あっという間に羽衣は出来た。
「ちょっと鉱石が少なかったから小さめだけど大丈夫かしら?」
「大丈夫、大丈夫」
サイズ確認とか試着とかしないまま羽衣を受け取り立ち去った。
カザンの村に行く。
暑いかと思って羽衣を羽織ってみたが全然暑くない。
むしろ羽衣を着たせいでちょっと寒いぐらいだ。
前回来たときは村中に火だらけだったけどそれも消えていた。
「これはやばいかもしれない」
アレクが焦りだし走り始めた。
「ちょっとどこに行くのよ?」
「洞窟だ!火山の洞窟だ!」
走るアレクを追いかけ火山の洞窟へ行く。
洞窟内は静かだった。
静かだし奥に進んでいっても何もない。
何もないまま奥まで洞窟の最深部についた。
「根こそぎやられてる」
アレクが膝から崩れ落ちる。
「どうした何があった?」
「剣を強化する素材、火の鉱石を取りに来たんだがバルデウスに根こそぎ持っていかれてる」
「どんどん先行されているぞ!大丈夫なのか?」
「まだだ!まだ取り返せる差だ!それよりも火の鉱石・・・」
あたりをなんとなく見渡す。
ちょっと離れたところに小さくて赤い石が落ちていたので拾う。
「ねぇこれは違うの?」
「おー!これだ!少ないけど確実に火の鉱石!よしカザンの村に帰るぞ」
カザンの村に帰り村長のもとへ行く。
「なんだお前ら!!」
村長は驚いていたがアレクはお構いなしで剣と火の鉱石を村長に渡す。
「俺の剣に火の力を追加してくれ」
村長は驚きながらも剣と鉱石を受け取り部屋の奥へと行く。
しばらくすると村長が剣を持って帰ってきた。
「さあ火の力を剣に宿した。持っていくが良い」
アレクは渡された剣を嬉しそうに眺める。
「よし炎の剣を手に入れた」
そして剣を構え
「炎よ!!」
アレクがそう叫ぶと県が炎をまとう・・・はずだったようなのだけど鉱石が少なかったのか剣の先っぽに小さな火がついただけだった。
「炎の剣というか弱火の剣ね、もしくは炎の剣(弱)」
「何を言う!炎の剣は炎の剣だ!!弱とか弱火とかない!!」
アレクがとても悔しそうにしていた。
これ以上いじるとかわいそうなのでそっとしておいた。




