怯えているし
「まずはどこに行くんだ?」
「ここからちょい南、リエルの町を通り抜けまところにある洞窟、はじまりの洞窟に行く」
えっ?また?またストーカー呼ばわりされるつもりかしら?
はじまりの洞窟
前回来た時とは全然雰囲気が違う。
スライムがモリモリいるし生きている。
フレッシュな感じだ。
「どけ!俺がやる!」
ガザエルが洞窟の前に立ち、呪文を唱える。
【ザムネス】
ガザエルの右手から暗い闇が放たれる。
放たれた闇は洞窟の中に入り洞窟全体を暗い闇で包み込む。
ぐちゃぐちゃという嫌な音がする。
しばらくすると暗い闇は消えた。
「これで洞窟内の下等生物は死滅した。先に進むぞ」
洞窟内の魔物ってある意味この人のお仲間な気がするんだけど良いのかしら?疑問に思い聞いてみる。
「あの洞窟内の魔物って同族なんじゃ・・・」
「ん?」
ガザエルが怖い顔をしてこちらを睨む。
「あぁ・・いや・・別に答えにくいなら・・あの・・・そんなにすごい聞きたかったわけでも・・」
しどろもどろになる。
「何を言っているんだお前はあんな下等生物と魔族を一緒にするな!あれは俺たちとは無関係のものだ」
「へっへー」
1つ勉強にはなった。
魔族とか魔王とか倒したら魔物っていなくなるかと思っていたけど別物なんだ。
魔王を倒してもこの辺の魔物はいなくならない。
でも普段、魔物を見かけない。
なぜ?
!!
勇者、勇者バルデウス!あの人が戦い続けているからか、だったらなおのこと勇士を止めずに竜魔王を虐殺し続けさせたらいいんじゃないの?などと思ってしまうんだけど・・・。
「さあ奥行こうぜ!びゃっと村長の娘連れて帰らねぇとな」
アレクが走って洞窟の中に入っていく。
「ちょっちょっと待ってよ走らないでよ。危ないでしょ」
アレクを走って追いかける。
うようよいたはずのスライムたちはすべて市外になっていた。
しばらく走るとアレクが倒れていた?
「なに?どうしたの?大丈夫?」
「くそっースライムの死骸で滑った!こいつら死んでもヌルヌルしやがって!」
びちゃびちゃヌルヌルまみれのアレグが怒りながら起き上がる。
慌てすぎたアレクが悪い、自業自得だ。
ヌルヌルに気をつけながら先を進む。
前にはゴブリンがいるはずだったけどミノタウロスがいた部屋に着いた。
恐る恐るドアを開ける。
中にはゴブリン数匹と村長の娘(名前はまだ無い)戦闘態勢に入る。
と思ったけどなんかゴブリンがヘコヘコしている。
ゴブリンの視線の先にはガザエルがいた。
さすが竜魔王四天王、戦わなくてすんだ。
「お前ら、ここではあとは何をするんだ?」
「鍵だ鍵を箱からでもしてくれ!」
箱から出てきたのは『変な形の鍵』
相変わらず気持ちの悪い形をしてる。
「リオーネ鍵持っといて」
「えっなんで鍵1つ持ってるし要らないわよ気持ち悪いし」
「何言ってるんだアイテムは1人8種類まで!だから既に鍵を持っているリオーネが持つのが効率的だろ!持てるアイテム数には限りがあるんだからさ」
1人8種類?ちょっと何言ってるのか分からないけど『変な形の鍵』をぎゅっと渡された。
「あとは村長の娘を救出して村に連れて帰るだけだ」
「わかった急ぐぞ!」
ガザエルが村長の娘を肩に担ぎ歩き始める。
救出と言うよりさらっていくように見える。
村長の娘怯えてるし・・・。




