不毛な泥試合
「港を出て東に25、南に5だったはず」
「何その暗号?」
「場所だよ場所、ここでイベントが起きるはずだからさ」
「イベント?イベントってなに?イベントとかいらないんだけど」
騒がず問題を起こさず平坦な人生こそが私の人生なのにイベント?イベントって何?
私の疑問と不満をよそに船はアレクが指定した場所に向かって進む。
しばらく行くと大型の漁船が見えてきた。
「あれかな?」
「あれだな。あの船にいるけどそれよりも先にやることがある!」
アレクが急に服を脱ぎだした。
「なになになにこの変態!!」
やっぱりこいつは変態!
一緒に行動しちゃダメだった。
などと思っているとアレクは急に海に飛び込んだ。
なになに?急に?
「あー誰か先に入りやがった!!あれは俺のだからな!!!」
声のするほうを見ると紫色の顔をした人がいた。
竜魔王四天王ガザエル!!
ガザエルも大きな船から海に飛び込んだ。
どういうことなんだろう?ときょとんとしているとアレクが何かを持って船に上がってきた。
雷の模様が施された杖、だいぶ古くて年季が入った感じだけどその分魔力も高そうではある。
「よーっし雷鳴の杖手に入れたぜ!!」
真っ裸のアレクが杖を振り回してはしゃいでいる。
ついでに下半身のあれも振り回されている。
「早く服を着ろ!!!!変態!!!!」
はしゃぐアレクを殴り倒した。
海の名からガザエルが出てきて私たちの船に乗り込んできた。
「くそ!!返しやがれそれは俺のものだ!!」
「これ持っといて!」
アレクが投げた杖を落としそうになりながらも、なんとか受け取る。
「俺が取ってきたんだから俺のもんだろ!」
「もともとは俺のものだ!封印されて海に沈められてただけだ!」
「俺が封印を解いたんだから俺のものだ!」
不毛な言い争いから2人の殴り合いが始まった。
お互いの拳と拳がぶつかり合う。
これは・・・やるな!お前もな!パターンか?
そんな事が頭をよぎったけどそんなこともなく延々に殴り合いが終わらずに続いていた。
このまま待っているのもなんなので魔法で風を起こし船を港へと動かした。
リエーラ港に着いても殴り合いは続いていた。
タフだねぇと思うけど付き合ってはいられないのでリエルガルトの城へ1人で戻った。
国王に状況を説明すると深く頷き。
「状況はわかったあとは任せろ」
とだけ言うと何やら指示を出して城から兵士たちが出て行く。
数時間後縛り付けられたアレクとカザエルが連れてこられた。




