あきらめたら試合終了
ガンナップ国へは船で西へ行く。
港まで行ってさらに船に乗る。
行ってくれないか?と言う割には別に何をくれるわけではなく連れて行ってくれるわけでもない。
なーんか釈然としない。
リエルガルトには港が一箇所しか無い南西にあるリエーラ港だけだ。
そこから1日2回定期便がでている。
「さあ行こうぜ!港に行く途中には火山の村あるし羽衣作ってもらって火山行って港行こーぜ!」
「何言ってるの!まっすぐ皆と行くわよ!寄り道禁止!用件だけ済ますわよ」
「なーに言ってんだよ。隙間無く取りこぼし無くじっくりやるのが醍醐味だろ!」
「醍醐味って何よ?楽しむ要素なんか無いわよ。早く安全に終わらせて早く帰る。最小限で済ませるの!出来れば何にしないのが1番なんだから!」
「えー楽しもうぜ。楽しいんだよ寄り道」
ずっと平行線だ。
王様、隊長、こいつ、なんだかみんな話が通じない。
常に一方通行、あいつらの主張ばかりだ。
これ以上の議論はあきらめ港に移動した。
ガンナップ東側にあるトコールの港へ行く船を探す。
「ガンナップへ行きたい?今は無理だな。あそこ見てみろ!」
船員らしき人が海を指さしながらぶっきらぼうに答える。
指さした先には海が大きく渦を巻き荒れていた。
「あんな海が荒れていちゃ船は出せん!もうずっと1ヶ月以上、海は荒れっ放しなんだよ」
確かにあんなに荒れた海に出たらあっという間に波に飲み込まれてしまう。
しょうがない、帰ろう。
そして諦めよう。
「何か、何か方法はあるはずだ何か」
こいつ全然諦めていない。
「アレク、船が出ないのよ諦めようよ」
「あきらめたらそこで試合終了だろ!あきらめちゃだめだ!」
「何言ってるの?試合ってなに?」
「何ってあきらめたら試合終了なんだよ!」
「そのとおりだ!兄ちゃんよく言った」
このわけのわからない会話に知らないおじさんが割り込んできた。
「行こう!ワシが船を出す!」
「マジで?おじさん助かる!」
アレクがはしゃいで同意する。
「行かないわよ!超海荒れてるでしょ絶対無理でしょ気合とか根性の問題じゃない」
「大丈夫だ!漁業歴30年のベテランなめんな!行くぞお前ら!船に乗れ!」
「よしっ行こう!」
いやいやいや何言ってるのー!何ー!
行かないよー!行かないよ私はー!




