【付録】ガッツリネタバレ ここまでのあらすじ
この項目は
【一章~八章までのあらすじ総まとめ】
です。ホントにガッツリ、とりあえずご一読いただければこの後のストーリーもご理解いただける程度には書きました。
一人称だと書きづらいので三人称でまとめさせていただいてます。不自然に本文を引用してる箇所は、あらすじでまとめるのにはちょっと気取った風になっちゃうわりにはこの後の章で回収がある伏線だからですね。
チラ見しに来ていただけた初見さん向けに。
ただ、通常時の一話並みに長い(約4500字)です。
気になる方だけどうぞ……。
読了目安→5.5~9分
(※また、後書きでは、今後の展開をえぐいネタバレにはならない程度にダイジェスト予告してます)
【一章】
イチヘイの相棒、耳長族のフィーゼリタスが、イチヘイの所持金まで勝手に使い込み、奴隷市で人族の幼女、ハナトを買ってきた。
おかけで二人合わせても、パーティーの財政は火の車となる。
勝手な行いに激怒し、積み上げてきた信頼を裏切られたと激怒するイチヘイ。
またハナトは、喉がつぶれているのか心因性によるものかは不明だが一度に1言2言しか話せない。話せる言語もこの辺りのものではなかったが.『イチヘイと同じ故郷の人間』であることが判明する。
【二章】
激怒した末、これからパーティの財布は俺が管理すると宣言するイチヘイ。しかしその流れのまま奴隷を購入した理由までを問い詰めると、フィーゼリタスがひとつ前の仕事で関わった戦場、トルタンダ殲滅戦で負った心の傷が関連していたと知ってしまう。
さらに、十年共に過ごしてきたイチヘイの信頼を裏切ってしまったことに自責の念を強く持ったフィーゼリタスは『金は返す、イチヘイにお財布は預ける、ハナトの面倒も自分が見る』といった内容で、神に誓う魔法契約を行う。
(【ニ章本文引用】
――――カンッ!
と木の杖を突くような音。
――――シャン!
と幾重にも鈴がなるような音。
2つが同時に部屋の空気を震わせ、青と緑の読めない文字列が、花びらのように俺たちを囲み回りはじめた。同時に俺たちを包んでいた誠宣の白い籠が一気に収縮をはじめる。)
約束の不履行時、払われる代償は自身の命という重たいものだ。ただ勢い余って、
「……イチ、ボクね、イチになら何されてもいい……イチがホントに怒ってるなら、今、ここで殺されて……毛皮の敷物にされてもいいから……命令されたら逆らわないし、何でもいうこときく」
と、そんな誠宣も同時に加えてしまったところから、すべてがおかしくなっていく。
一方イチヘイも大事な相棒が、戦う意思のない人間ばかり殺したことへで心を壊していることには気付いていた。独りで死にたいと泣いて苦しみながらも、これまで、一番身近に居るはずの自分にはなぜか一言も助けてほしいと言ってこないことも気にしていた。
そして
「この子を助ければトルタンダの人たちも助けられると思った」
とフィーが語った支離滅裂な理由に、相棒の心の限界を知る彼。フィーを責めたい気持ちはあったものの、ここで初めて発された言外のSOSに何も言えなくなってしまう。
【三章】
フィーゼリタスの手前、いったんはハナトの存在を受容するイチヘイ。しかしハナトが自分と同じ生まれ故郷であることを含め、彼女が自分に近いタイプの子供かもしれないと気付いてから、なぜかますます『大人に媚びる子供は嫌い』だと彼女を受け入れられなくなる。
対するフィーゼリタスも気持ちを新たに、ハナトを、『彼女はイチヘイと同じ〈稀人〉。大切にしていこう』と考える。
また自身がイチと結んだ誓いに対して、『あの時本当に殺されてもかまわなかった、それも本望だった』と、死を覚悟していた旨の振り返りをする。
さらに、『もういいから普段通りにしていろ』と赦してくれるイチヘイに対しては、
『これまでよりもいつも通りのフィーゼリタスとして振る舞わなければ』『イチヘイが『一緒に居ていい』と許してくれたハナトに対しても真摯に居ないと許されない』と、強い自戒の念を抱く。
そして二人は金を稼ぐため、傭兵の職業紹介所〈レギオン〉にむかうも、子連れに紹介する仕事はないと、受付のハゲジジイから激しく追い返される。
傭兵として対人戦ばかりしてきた二人だが、このまま仕事ができず金がないのは死活問題である。
二人の師匠からは、『妖獣、妖魔と対峙することになる〈冒険者ハンザ〉の仕事は絶対にするな、特に妖魔とは関わるな』と釘を刺されてはいたが、背に腹はかえられない。
他にも懸念点はあったが、とりあえず妖獣・妖魔狩りの専門職に挑むこととなる。
【四章】
ハナトに対するイチヘイの扱いに疑問を感じるも、自らの立場上、強くは言えないフィーゼリタス。
ただハナトと行動を共にするなかで、自分がおもちゃのように買ってしまった彼女の中にもやはりきちんとした人格と意思があることを改めて自覚する。
このままではハナトは幸せにはなれない。
交わしたはずの約束を自ら翻し神との誓いに従って死ぬことになっても、ハナトにも優しくしてほしいとイチヘイに談判することを決意する。
他方、〈冒険者ハンザ〉で『初心者向け』として紹介されたアイテム納品の妖獣狩りクエスト。
しかし獲物となる妖獣〈四ツ足ノ禽〉は、〈冒険者ハンザ〉で説明されていた生態との食い違いが多く、二人はその差に首をかしげることとなる。
【五章】
初心者向けといいながら、妙な動きをするせいでうまく捕まえることができない〈四ツ足ノ禽〉。〈冒険者ハンザ〉への不信感を覚えつつも、うまく行かない状況に苛立ちと疲れを抑えられない二人。
剣呑な雰囲気になるも、普段は一言も謝らないひねくれ者のイチヘイが、相手がフィーゼリタスであるがゆえに折れたことでどうにか丸く収まる。
初めてのハナト視点。
イチヘイは自分と同じ日本人であるに違いないと考えているハナトだが、同郷の彼から冷たくされていることを気にしている。本当は彼とも色々話したい。
また、どうやら体調を崩しかけているが、金銭的に無理をしてまで自分を助けてくれた見知らぬ二人に、これ以上迷惑をかけられないと、自身の戸惑いや不安ごと、体調の異変を隠している様子である。
そして、一眠りして目覚めたところで、〈四ツ足ノ禽〉に似た謎の化け物に襲われる。
【章間】
イチヘイとフィーゼリタスが逗留し、ハナトと出会ったニムドゥーラは、国境そばの貿易都市。
そのニムドゥーラを目指すのは、国家反逆者で賞金首のニカナグ。魔法族であるという自らの出自や学者としての華々しい経歴すべてを捨て、この地まで逃げ延びてきたという。
自身のせいで『彼ら』が多く死んだと後悔している様子だが、お尋ね者として追われても、死なせてしまった『彼ら』のために捕まるわけにはいかないという。
ニカナグは、かなりマイナーであるらしい獣人種の一種、狛晶族の美しい娘の姿を借りている。
そしてニムドゥーラにいるという友人を頼るため、隣国から偽造旅券での不正入国を試みる。
【六章】
ハナトの悲鳴で彼女のもとへ駆けつける二人。
イチヘイは彼女を襲う妖獣3頭と対峙するうち、襲いかかってくる妖獣がどうやら〈四ツ足ノ禽〉の成獣である可能性に行き当たる。
さらに彼は、〈四ツ足ノ禽〉が鳴き声で会話し仲間と連携をとってることにも気付く。
〈冒険者ハンザ〉からは聞かされてない情報に翻弄され、嫌々ハナトを護りながらも徐々に追い詰められていくイチヘイ、そしてフィーゼリタス。
ジリ貧になるかと思われた最中、何もできない庇護対象としてみていたハナトが、突如あり得ない方法で攻撃魔法を放ち、妖獣を一掃したことで状況が一転する。
フィーゼリタスは驚きながらも、イチヘイが、実は心の深い部分ではハナトのことを嫌っていないのではと、二人の関係の改善に希望を抱く。
そして『何も知らない彼女にイチヘイからこの世界のことを教えてあげてほしい』とお願いするも、イチヘイはやはりそれを受け入れられない。同時に、自身に備わる人間性の欠落について思いを及ばせ、
(【※五章引用】俺は【中略】他人に謝ることが嫌いだ。
自分の弱点を他人にさらけ出し【中略】惨めに屈服させられているような気分になる。
今も相手がコイツでないなら、謝るくらいならぶん殴りに行くだろう。)
『自分たちの命の恩人となったただの子供』の存在すら受容できない自身にさらに困惑を覚えていく。
【七章】
ハナトが高熱を出し倒れたことで、余計に動揺するイチヘイ。
またフィーゼリタスからされた質問をきっかけに、イチヘイは自らのハナトへの感情が、『嫌悪』ではなく『憎悪』であることに気付き愕然とする。しかし、その一方では人間らしい想いで彼女を見ている自分がいることにも言及し、その埋まらないギャップが不快でやはり彼女には近寄りたくないと考えてしまう。
一方フィーゼリタスも、ハナトを幸せにしたいと願う反面、トルタンダのトラウマから心のどこかでずっと死にたいと思い続けている。相反する二つの願いに突き動かされたフィーは、ついにハナトに冷たくあたるイチヘイに対して『世話は自分がすると言った手前 契約に触れてしまうかもしれないがこのままではハナトがかわいそう』『イチヘイにもハナトともっと向き合ってほしい』『自分はどうなってもいいから』と、命をかけて談判を始める。
イチヘイはその、一見矛盾した意思を同時に通そうとするフィーの様子に、さすがに異常性を感じる。
しかし『肉親を捨てた』と語るイチヘイにとってのフィーゼリタスが、『血より濃い信頼を寄せる無二の相棒』であることに変わりはなかった。
その、相棒への想いに突き動かされ、彼はフィーゼリタスが自分にした『命令されたらなんでも言うことをきく』という約束を逆手に取りだす。
それは形式だけでも、『神との誓いを穴抜けする』という形でフィーゼリタスに有利な形になるよう約束を組み換え、相棒を安心させることが目的だった。
だが、約束の変更をフィーゼリタスが了承したとたん、その書き換えは、魔法契約上でも正式にも成功してしまう。
動揺するイチヘイ。この時から、どこか人としての欠落を抱えるイチヘイの目前には、あえて目を逸らしてきた『その気になれば相棒をいつでも思い通りにできる』という事実がぶら下がりつづけることとなる。
しかしやはりイチヘイにとって、フィーゼリタスの意思は他人のそれらとは別格の汚すべきでないもの。
『〈誠宣〉をしたのがイチヘイで良かった』
と微笑むフィーゼリタスを前に、イチヘイは本心は何も言えないまま、『金だけは返せ』と文句を言って終わる。
【八章】
妖獣狩りをしたことでめちゃくちゃ汚れて臭う三人。
乗り合い輓獣車(※馬車のようなもの)を牽く獣にその悪臭からか、敵と間違えられる。だが危うく轢かれかけたことをきっかけに、イチヘイはフィーゼリタスが女子であったことを思い出す。
また、ほんのすこしハナトに好意的な興味を持ち始める。
そして何とか乗り込めた輓獣車にはあの賞金首ニカナグが乗り合わせていた。
かけられている魔法を看破できる能力をもつニカナグ。初対面の三人を見て、イチヘイとフィーにかかった『呪い』を興味深く観察する。ハナトの状態も憂慮し、経験してきたものの苦さから自分も人を助けたいと決意したニカナグは、眠ったまま目覚めないハナトの怪我と治療を引き受けたいと申し出る。
しかし対人性能にはややクセがある上に名前も素性を明かせないと話す彼女を相手に、フィーゼリタスとイチヘイはたじたじである。
ただ、イチヘイは警戒しながらも、彼女と関わることは、パーティの今後には益があると判断した様子。
『変だけどいい人に違いない』と彼女を評価していたフィーゼリタスはそれを察して喜ぶ。
さらに、フィーゼリタスはイチヘイを異性として好きなことがはっきり明示されるが、現時点で読み手が知る事情、知らない事情、その両方から、彼と今以上の関係になることは諦めている様子。
以上です。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
そしてこの続きからは幼女フィーと、一部お師匠さま視点の過去編(九章、十章、章間)
イチヘイ視点での過去振り返りモノローグ編(十一章)
大人フィー視点での過去&自身の心境モノローグ編(十二章)
と、ここまでちりばめてきた伏線の怒涛の回収へと移ってまいります。
それが明けますと、ハナトが可愛がられ出すおさ幼ケモのわちゃわちゃパートが始まります。
また、50万字前後を目安にいったんイチヘイ、フィー、ハナトはフェードアウトし、もう一組のヒトケモカップルが登場してくる予定でいます。が、こちらは性描写パートが入るうえ、激重たい話になります。R15の真価発揮します。
ちなみに完結まで~85万字?前後を予定しております。
また作者はケモはいろんな意味で苦しませたうえで、優しく愛するものだと思っている手遅れのケモナーです。どうぞよろしくお願いいたします。




