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テーマ詩集:家具売り場

椅子

作者: 歌川 詩季

 なんとなく、こういうのが描きたいこの頃。

 ぼくのおしりが どすんと地面につくのを

 うけとめてくれた椅子

 ついた尻餅を照れ臭そうにしながら

 ぱんぱんと てのひらで泥をはらわなくてすんだから

 ぼくがありがとうを言えば


 べつにあんたのためにやったわけじゃないよと

 ぼくのおしりのしたで

 椅子はおもさに耐えながら 脚をつっぱらせる


 ちぇっ すなおじゃないなって あきれたぼくが

 ふんばってる椅子の脚もとをのぞくと

 そこには ちいさな花が揺れていた


 なんだ こいつのこと

 ぼくのおしりがつぶしちゃわないように

 うけとめてくれたのか そうからかうと


 だから あんたのためじゃないって

 さっき そう言ったじゃないか そう答えた椅子は

 ぼくのおもさに耐えながら 脚をつっぱらせつづけた



 ぼくは いくらかしゃくにさわったのと

 もうすこしだけ 脚をつっぱらせるこの椅子に

 いいかっこうさせてやろうとおもったのとで

 ぼくのおしりのおもさを

 まだしばらくあずけてやることにした

 私っぽくないですけどね(笑)

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― 新着の感想 ―
[良い点]  椅子さん男前です。それともツンデレですか!?    複数視点になっているところが面白いですね。  あまり気にしたことがなかったので勉強になりました。 [気になる点]  先日、仕事で使って…
[良い点]  童話にもなりそうです。  絵本でもいいですね♪ 絵が浮かびます。  椅子、かっこいい。
[良い点] ウルっとしました!! [一言] 椅子くん、カッコイイです☆
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