第3話 何者ですか?
予定通りギルドでの武器適正の確認が行われる。
先生「皆さん、おはようございます皆さん、班員は揃いましたか?、あらかじめ言っておきますが、武器適正の確認上、レベルが伝えられます。今回は公開しなくても構いませんが、冒険者となると絶対に公開しなければなりません。それと、冒険者名を考えておいてください。家名は必ず伏せてください」
生徒「唐突にですか、、、」
直前になって冒険者名を考えろとはあまりにも唐突過ぎる、こいつは駄目教師か
マサムネ「転校生班は揃っています。いつでも行けます。」
レティ「やっぱり緊張する」
マサムネ「どうしたレティ」
レティ「私、レベル見られるの嫌」
この世界ではレベルは見られたくない個人情報的なものか?
マサムネ「結果がどうあれ、レベルを見せびらかすつもりは無いし、見せなくていいんじゃない、今は武器適正だけ分かればそれでいい」
レティ「こういう辱めは別にいいんだけど、武器適正は知られたくないし、レベルは知りたくない」
エルザ「僕も見せたくない、みんな僕を嫌いになると思うから」
イーサン「俺はIDタグでいろいろ晒しているから特段、抵抗は無い」
マサムネ「IDタグ」
ドッグタグとも呼ばれている札、個人情報が記されている。
エウフェリア「ラフは見せる?」
ラフィア「リアが見せるなら私も見せる」
エウフェリア「じゃぁ見せない」
マシュー「僕は完全公開、隠すものは悪戯のネタだけ」
学校から徒歩で20分の距離、暫く雑談しながら
自由貿易市国エルファルト王国本部に到着する。
このギルドは実力部隊を持たないため、警備を自警団に任せている。
自警団「身分証の提示をお願いします。」
先生「ここでは冒険者証明書も使えます。」
自警団「ギルドの先生殿ではないですか、となると、皆さまは生徒さんですか、」
先生「そうです」
自警団「それではどうぞお進みください」
マサムネ「顔パスかよ」
イーサン「顔パス、いい言葉です」
先生「ここがギルドの庁舎です。」
受付「お世話になっております、先生殿、本日は武器適正の確認でしょうか?」
先生「はい、」
受付「今日はすぐに確認できます。」
繁忙期には長蛇の列で、場合によっては数日かかるそうだと、それだけ冒険者を求めている時代
先生「あらかじめ伝えておきます、結果が印字された紙はその場で処分されます。持ち出すことはできませんのでご注意してください
細かな配慮はどこかの魔導師とは違う
担当者「それでは最初の方はこちらにどうぞ」
先生「誰から行きますか」
イーサン「誰もいなければ私から」
毎度のこと先陣を切っていく、やはり軍人らしい
担当者「こちらに手を置いてください、結果はこの紙に印字されます。」
担当者「お疲れ様でした。あなたはレベル1、武器適正は銃となります。」
担当者「次の方どうぞ」
レティ「私が行く」
担当者「あなたはもしや、」
レティ「いいから早くして」
担当者「失礼しました、こちらに手を置いてください、結果はこの紙に印字されます。」
担当者「お疲れ様でした。あなたは、なんと!レベル540.002 そして、武器適正は剣(特殊)です。やはりアヴァンティーノ家の方ですよね?」
レティ「いや、違う、真似事好きの騎士」
担当者「冒険者名レティと書いてあって、つい、、、人違いでした。申し訳ありません」
担当者「次の方どうぞ」
生徒「じゃぁ俺が行く」
担当者「こちらに手を置いてください、結果はこの紙に印字されます。」
担当者「お疲れ様でした。あなたはレベル12、武器適正は鎌となります。」
担当者「次の方どうぞ」
エルザ「僕が行く」
担当者「こちらに手を置いてください、結果はこの紙に印字されます。」
担当者「お疲れ様でした。あなたはレベル3500、武器適正は戦鎚(特大)!?となります、お嬢さんもしかして、巨人族の方では?戦鎚(特大)は巨人族しか扱えないので、、、」
エルザ「それ間違いじゃない?この身長で巨人族はないでしょ?」
担当者「ですが、結果に間違いがあるのは今までになかったのですが、」
エルザ「じゃぁ僕が特別なんだね」
担当者「そうような事なのでしょうか、お待たせして申し訳ありません」
担当者「次の方どうぞ」
マサムネ「俺が行く」
担当者「こちらに手を置いてください、結果はこの紙に印字されます。」
担当者「お疲れ様でした。あなたはレベル1、武器適正は槍となります。」
それから全ての生徒の適正診断が終わり帰路につく。
異世界人はレベル1からのスタート、30近いプロゲーマーは出遅れ組となる
マサムネ「俺は槍だった」
レティ「いっぱいツイてくださいね」
マサムネ「武器を使わないことに越したことはないが、」
マサムネ「でも、こんな結果になるとは思わなかった。イーサンはどうだった?」
イーサン「生まれつき銃に愛されているのか」
マサムネ「どういうこと。」
イーサン「武器適正は銃でした」
マサムネ「本望ならいいんじゃない?」
イーサン「でもナイフの適正が無かった、こればかりは悲しいです」
マサムネ「槍の適正なら盾の適正も欲しかった」
先生「適正があってもまともに使えない奴もいる」
先生がボソッと呟いた。
イーサン「教官、それは一体どのような意味でしょうか」
先生「私の適正は剣ですが、経験値を防御に割り当てたおかげで盾の方が戦えるんです」
イーサン「それは経験値の使い方によっては適正を超えるということなのですか?」
先生「そうです。適正はあくまでも目安です適正武器の系統で戦うと他の武器より経験値が多くもらえるだけです。自分の1番使える武器で戦うのが冒険者です」
武器に関しては流行もあるそうで、今年は弓
そしてきた道を帰る、教室に戻ると一部の女子生徒が集まっていた。
ラフィア「じゃぁ、エッチい感じで気まずくしろ」
エウフェリア「あっ。そこ、感じる、あっ、あぁ〜」
イーサン「何事?」
エウフェリア「あ、イーサン、これは命令遊びです。」
エウフェリア「次は私の番、助けを呼べ」
ラフィア「きゃぁー助けてー」
レティ「何をやってる」
騎士に見つかるとは、面倒は御免
イーサン「命令ごっこらしいです」
レティ「なんと、恥辱プレイ」
レティ「イーサン、私のこの体は好きにやっていいぞ」
何でそうなる?
イーサン「俺は何もやってない」
レティ「本当なのかエウフェリア」
エウフェリア「イーサンは何もやってません」
レティ「私としたことが、醜態を晒すことになるとは、、、」
イーサン「説明不足なのは私の間違い」
レティ「いえ、この醜態プレイ、こんな最高の状況を演出してくれて、ありがとう」
イーサン「俺は何もやって無いが」
イーサン『女騎士みたいな雰囲気出して、ねじがぶっ飛んだ女性だな』
やはり彼女は只者ではない、そんなオーラを放っている、性癖はさておき、パーティーに入れるべきか、迷っている。