侵入者はドラゴニュートの領土に何故踏み入ったのか?
追放されるのがトレンドと聞いて。読む前に、以下の注意に目を通してください。
【注意事項】
・ハーレムは展開次第。
・デスゲームなし。
・俺tueee、チート能力。
・中二主人公。
・読みづらい。
・残酷な描写や暴力表現あり。
・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。
侵入者たちはこの夜も、境界を踏み越えて侵入してきた。
しかし、この日は様子が違った。集落を出た佳宏とイレーネとダナエが、あっという間に彼らを捕捉。
2人を除いて、5つに分かれた部隊を全て潰したからだ。これまでも犠牲者は出ていたが、今回が最も大きな被害となった。
侵入者たちは艶消しの甲冑を身に着けており、弓兵を斥候として同行させていた。
ルカの証言通り、ユリス教のシンボルを刻んだ盾を持っている者がしばしば見受けられた。
自室で害虫と鉢合わせた乙女のように身を引くイレーネの前に出て、佳宏は左掌から取り出したヤツデの戦斧で兵士達を四つに切り分ける。
生き残った兵士2人を拘束し、両膝の砕いてから集落に引っ立てる。
「早いな!」
「まぁ、こんなもんさ。じゃあ…確かに引き渡したぜ」
佳宏とイレーネに首根っこを掴まれた2人が、集落の広場でトカゲ人間達の手に渡される。
「トカゲどもが!いい気になるな、俺達は何もしゃべらない。貴様らは完全に俺達を敵に回したぞ!」
「黙れ、それと心配しなくてもいい……今に何もわからなくなるからな」
両腕を後ろに回された兵士の片方の顔に、ルカが掌をかざす。
早口で何事かを呟くうち、その顔から緊張が抜ける。弛緩した表情に、ルカは所属や侵入の目的を尋ねる。
「俺達は聖城騎士団。騎士結晶を手に入れるべく、エルバ地方の探索を命じられた。ドラゴニュートに奪われるわけにはいかない」
「聖城騎士団って何?」
「西ダーナのトット領主、バーナム侯爵の擁する騎士団だ」
「知ってる?」
佳宏が尋ねると、ルカは否定した。
「私、知ってます。ユリス教の熱心な信者で、叔父がユリス教の司祭だと聞きました」
「面倒くさそうな相手だな…」
ダナエは流石に知っていた。
「騎士結晶とはなんだ?」
「騎士結晶とは、聖騎士が四神より与えられた加護が物質化したもの」
「俺が知ってるのと、だいたい一緒か」
「?どういうことだ」
佳宏が右の翼を生やし、中からナナホの騎士結晶を取り出す。
「それは!」
「これが、その騎士結晶なのか?」
「みたいだぜ。俺はダンジョンで手に入れたんだけど」
佳宏が騎士結晶を見せると、拘束された2人の騎士は目に見えて反応した。
拘束している青年のトカゲ人間が背中に蹴りを見舞うと、いがらっぽい呻き声をあげた。
「…要る?」
「いや、結構だ。それより騎士結晶ね」
「心当たりあんの?」
「それらしい話は知らないな。ダンジョンを2つ確認しているから、若い奴らの鍛錬がてら探索させているが」
ルカがそこまで口にしてから、青年ドラゴニュートに目配せをする。
彼らは頷くと、捕らえた騎士達を引きずって何処かに去っていった。口封じかな、と佳宏は推測するが、口には出さなかった。
解放したところで得になることはないし、適当に処分するのがベストだろう。仮に自分が同じ立場でもそうする。
「こっちのダンジョンにも、同じものがあるのだろうか?」
「さー?だったらどうする?」
「力にはなるだろうが…、竜に由来しない力を身体に入れたくはないな、俺は」
ルカは浮かない顔で言った。
「気が合うねー!俺もそうなの。イレーネは?」
「アタシか?教会を見るだけでゾッとするのに、神の力なんて入れられるわけねーだろ」
「私はヨシヒロ様の力を受けていますので」
「いらない奴だらけか」
「あれ?でも平気そうだけど」
佳宏はふと思い出す。神の加護を受けた物質だというのに、イレーネは平気で触っていた。
「あぁ、言われてみればそうだな。でも要らねーや、そもそも高く売れそうだから興味持ってるだけだし。てか報酬はまだかよ」
「!すまない」
「…村長、報酬はこちらに」
一人のドラゴニュートが、すでに報酬を持ってきていた。
佳宏が石ころのように巨大なルビー、しかも丁寧に研磨されたものを2つ受け取ると、黒翼にしまった。
「依頼を受諾してくれてありがとう。よかったら、泊っていってくれ。一献酌み交わそう」
「いいの?忙しいんじゃない」
「あぁ…それもそうだな……」
ルカは残念そうに肩を落とす。
佳宏達3名はドラゴニュート達に別れを告げ、マクリルに帰還する。
夜はまだ長い。3人はしばし話し合った後、西ダーナに侵入することにした。脅威であり、希少な品である騎士結晶を手に入れる。
宝さがしみたいで面白い、という気持ちもあるが、敵の手に渡ったらという危惧があるのだ。
ありがとうございました。




