表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
87/97

バンド要塞脱出、ルービス戦役勃発

追放されるのがトレンドと聞いて。読む前に、以下の注意に目を通してください。


【注意事項】


・ハーレムは展開次第。


・デスゲームなし。


・俺tueee、チート能力。


・中二主人公。


・読みづらい。


・残酷な描写や暴力表現あり。


・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。


 要塞内に残っている生存者は、放置された囚人を除くと佳宏とイレーネだけだ。


「納得したと思うか、あの女?」

「いやー、どうかな。知らんぷりしとけばいいじゃん。俺達も行こうぜ」


 佳宏とイレーネも空に上がる。

振り返ると、要塞が掌に乗るほど小さくなっていた。

ボール侯爵配下のウァフル将軍は、要塞の惨状を見て言葉を失った。

ウァフルは四角ばった顎を持ち、髪を後頭部に向かって撫でつけた壮年の男だ。四十年戦争で騎士結晶を得ている。

将軍のもとに、あちこちの状況を調べていた兵士がばらばらと帰ってきた。


「将軍!」

「収容所は?」


 オルバン王子は失踪。他の囚人は放置されており、彼の奪取が目的である事は明らか。


「そうか……」


 さらに続々と帰還すると、王子派の無慈悲ともいえるやり口が明らかになった。

守備兵はほぼ壊滅、要塞内の建物はあちこち荒らされている。教会は巨人が鎚を振り下ろしたように潰れ、財務館は嵐が通り過ぎたような惨状を見せている。

特に地下宝物庫が被害がひどく、絵画や壺くらいしか残されていない。ここには金貨の入った長持や魔力を帯びた武器が数点納められていたはずだ。


 一方そのころ、王子達は飛行するダナエ達に抱えられたまま、2時間ほど空の上で過ごす。

人間であるオルバン達からすると寒気のするほどのスピードで西ダーナに入り、ダナエ達は城壁を素通りした。

聖都ヒルダ内に降ろされた彼らは、レゴマ公爵の邸宅を訪ねた。オルバン王子の深夜の訪問に、レゴマ公爵とその家人は大騒ぎだったが、事情を把握すると彼らの保護を約束。


「それにしても、よくご無事で…」

「はい。それは彼らが――あれ?」


 オルバン王子達は佳宏達を紹介しようとしたが、彼らは姿を消していた。

しかたなく、オルバンは手短に双剣騎士団の一向に助けられたとだけ説明。佳宏の名前を告げたとき、レゴマ公爵は眉を寄せた。


「どうしました…?」

「王子。その男、黒い髪に翼?」

「いいえ。分身を作る魔法を習得しているそうです。翼を生やした騎士達に連れられ、ここまで…」


 レゴマ公爵は厳しい表情のまま、今日はもう休むようオルバン王子とその従者たちに告げた。

翌朝、レゴマ公爵は王都ヒルダに向かって馬車を走らせる。執務を大臣に任せ、自身は2日かけて東ダーナの国境を超える。

王都ミレーユの城に参上すると、王妃と面会。王の体調はさらに悪化しており、立って歩いたのは二日前が最後だという。


「僭越ながら申し上げます!即刻、王弟派を賊軍とし、武力による解決を図る以外にもはや道はないものと存じます!」


 レゴマ公爵と意見を一致させた王妃は、王子の略取を図ったゴードン公爵を賊軍と認定。

しかし、王弟ゴードン公爵は謂れのない難癖とこれを突っぱね、王子派に反発。味方につけた領主達と共に一斉蜂起。

ゴードン公爵は王都ミレーユに騎士結晶の担い手を中心とした少数精鋭で城を占拠すると、実兄サザーランド2世をルービス北部の街ルサルカの南東、ブレンツ城塞に幽閉した。


 ただちにレゴマ公爵は自らの領地より、一角騎士団を派遣。

ボール侯爵もバンド要塞壊滅の怒りのまま、百足騎士団に傭兵部隊を加えた大軍を南西に派遣。王都ミレーユを包囲した彼らと、ルミナス公爵軍が衝突…。

後の歴史家たちから、ルービス戦役などと呼ばれる内乱の始まりである。



 それから1か月。

戦線は拡大を続け、東ダーナの至る所で戦闘が起き、決定打を与えられないまま、時間だけが過ぎていく。

王弟派、王子派は大きく疲弊していた。


 王子達の前から姿を消した佳宏がどこにいたかというと、戦火を避けてマクリルに逃れていた。

バンド要塞では素晴らしい額の儲けがあった、金貨だけで2500枚以上。それまでに手に入れた資金も合わせれば3500枚を超える。

日本円に換算すると、およそ1億4000万ほどの貯蓄。笑いが止まらないとはこのことだ。


 大きな棺を背負い歩く彼の姿は異様だが、気にする者は不思議なほどいない。

道行く人々の心に、少し干渉しているからだ。暗示をかけている、という自覚すらないが、俺に触るなオーラを放つ佳宏に、不用意に近づくものはいない。

強い精神を持つ者か、よほど「鈍い」者でない限りは。

背中に入っているのはイレーネ。念力に包まれている為、歩いた際の揺れも感じないし、蓋に鼻柱をぶつけることもない。


 双剣騎士団の装備を替えたダナエを前に歩かせ、一軒の酒場に入る。

ダナエは軽装だが、鋼の脛当、胸当を身に着け、腰に剣を指している彼女を見て素人とは思うまい。

2人は空いていた店内の角の席に座り、軽い食事を注文。佳宏も壁に棺を立てかける。念力で包んでいるため、触れる者がいればすぐにわかる。


ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ