マルドニアで聞き込み
追放されるのがトレンドと聞いて。読む前に、以下の注意に目を通してください。
【注意事項】
・ハーレムは展開次第。
・デスゲームなし。
・俺tueee、チート能力。
・中二主人公。
・読みづらい。
・残酷な描写や暴力表現あり。
・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。
4階建ての戸を叩くと、使用人の女性が応対に出た。
女性を暗示にかけ、更に主人の家族を出会う端から魔眼で魅了していく。
瞬く間にマルドニア市内に拠点となる家を手に入れると、イレーネは彼らを奴隷か番兵のごとく立たせる。
「ヨシヒロ、アタシはどうせ起きてるから、今のうちに寝とけ」
「あぁ…そう?じゃあ…」
佳宏は言われるがまま、休息をとった。
精神反応から見るに、この家には夫婦と使用人の女性が一人いるのみで、子供がいないようだ。
佳宏が寝て数時間後、イレーネが佳宏を起こしに来た。暗示をかけた3人は昼の務めの事を考えて、早々に休ませたが既に使用人は起きだして一日の準備を始めていた。
佳宏は分身を1体、イレーネの警護として置く。
このままマルドニア市に出ようとして……やめた。エルフに珍しい顔と言われたのが、頭の片隅に残っていたのだ。
佳宏は引き締まった肉体を持つ、目つきの悪い男――山賊の頭に化けた。かつてアーヴァインと名乗っていた姿だ。
衣服を裕福な市民のそれにしているとはいえ、日本人としてうろついているよりはマシだろう。
佳宏は所持金として、10ナイア金貨を取り出すと懐にしまう。
佳宏…アーヴァインは早朝のマルドニアに踏み出すと人の多い地域に向かう。
この頃の都市における人の集まる地点と言えば、集会所の役割を兼ねていたユリス教会堂、宿屋、酒場だ。城には、一般市民では上がれない。
アーヴァインは酒場に顔を出し、リンゴ酒を注文。
日本じゃないし、と自分に言い聞かせつつ、主人にダンジョンの所在を聞く。
主人が語るところでは、南東に6時間ほどの位置にあるボガル要塞がダンジョン化しているそうだ。まっすぐ南にあるロンベル湖でも、近頃魔物が頻繁に見かけられるのだとか。
「青鶴騎士団も出張っているが、潰せたとは聞いてねぇな」
「青鶴騎士団?」
「知らねぇのかよ、ひょっとして傭兵か?」
アーヴァインが頷くと、天守は納得したようだ。
「ルミナス公爵お抱えの騎士団だよ。エレーン様と懇意にしている、王子派の要だ」
「王子派って?」
「あぁ、それも知らねぇのか。サザーランド王が御病気で臥せっておられるそうで、弟のゴードン公爵が後釜を狙っているのさ」
二十年戦争終結の3か月前、東ダーナ王サザーランド2世が重い病にかかった。
回復したとも、逝去したとも語られていないが、それゆえに国にはあれこれと噂が流れていた。
最も信憑性があるとされているのは、成人前の王子オルバンと病の夫を守らんとする王妃エレーンと、これを機に実権を握らんとするサザーランド2世の弟であるゴードン公爵が対立しているという話だ。
「そうなんだ。聞かせてくれてありがとう。…子牛肉の腸詰ください。聖者ユリスの話って知ってる?」
「毎度。もちろん、知ってるよ。俺はユリス教とじゃねぇけど、御伽噺みたいなもんさ」
何年くらい前、とは聞かなかった。
店主の口振りで聞くまでもないと感じる、本当に時間旅行を果たしてしまったのだと佳宏は悟った。
まもなく供された子牛肉の腸詰を頬張りつつ、佳宏は質問を続ける。
「最後にダンジョン以外で儲け話知らないかな?」
「儲け話ねぇ…あんたが傭兵だってんなら、船にでも乗りな」
「船?」
佳宏が幻獣界にいる間に、南に新大陸が発見された。
この報せに大陸の冒険家や商人は歓喜に湧いたが、ハレン大陸の南端は殆どをエルフやドラゴニュートに支配されている。
人類種が治めているのはエルバ地方の港湾都市マクリル、エレミア地方南に浮かぶセティ島のみ。
マクリルから南のサグン諸島を経由し、南大陸に渡るのが基本ルート。
東西ダーナの諸侯はマクリルに商社を作り、南大陸に人を送った。大陸制覇の野心もあっただろう。
「四十年戦争が終わったばかりで、帰る場所のない食い詰めた傭兵はダンジョンに潜るか、船に乗るかだな」
アーヴァインは店主に礼を言い、会計を済ませて店を出た。ナイア金貨を1枚出すと、店主は恐縮した様子で銀貨2枚を出した。
ありがとうございました。




