オードの森探索
追放されるのがトレンドと聞いて。読む前に、以下の注意に目を通してください。
【注意事項】
・ハーレムは展開次第。
・デスゲームなし。
・俺tueee、チート能力。
・中二主人公。
・読みづらい。
・残酷な描写や暴力表現あり。
・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。
佳宏は目を皿にして歩き回るが、死体一つない。
イレーネがいなければ、ただ夜の森を歩き回るだけになっていただろう。地図などは入手していないので、入った地点からひたすら直進。
(空から見たらどうなんだろう?)
佳宏は歩きながら、頭上に向かって分身を1人飛ばす。
分身が空に向かって飛んでいくが、高度があるラインから変化しなくなった。
ダンジョンと呼ばれるだけあって空間の位相が異なっているとでも言うのだろうか?
目印も無しに歩く2人の前に、根を足のように使って歩く木が現れた。
歩く樹――ウッドバロンは枝を触手のように伸ばすが、その動きは遅い。イレーネは駆け、片手剣で首に当たる幹を斬りつける。
人間よりも固いが、一撃で切断できた。佳宏も森に火が入ることを警戒して風刃を放ち、あるいは素手で幹を貫く。
樹木だからか?ウッドバロンは攻撃されるたび、血液のように琥珀色の液体が噴出させた。
「おい、延々歩き回ってると気が滅入るんだけど。主らしい反応とか無いのか?」
「反応?この先にあるよ、範囲が朧だけど、俺達の前だ」
「チッ…いまいち当てにならねぇな」
イレーネの目に見えて機嫌が悪くなる。
お宝があると言われて足を踏み入れてみれば、中で見つかるのは薬草や木の実ばかり。
佳宏から見ても張り合いがない。使い古しでも構わない、霊薬とか剛剣とか落ちていないだろうか?
歩き続けるうち、肌に触れる空気が変わった。
全身を軽く針で刺すような癇に障る気配、イレーネも気づいたようで瞳に警戒の色を浮かべている。
また、景色もいつの間にか変化していた。行く手を阻むように林立していた木々の群れが左右に開け、路が出来ている。
通路は広く、壁も地面も大人が3人縦に並べられるほど幅が広い。
また、夜だというのに視界が明るい。晴天と呼べるほどではないが、曇り空程度の光量。
イレーネが身を縮めるが、何も起きないとわかると姿勢を正した。
「いよいよ本番か、引き換えしたら帰れんのかな?」
「うん。帰り道の確認しとく?」
後ろに下がると、先程と同様の変化が起こった。
やはり現在は夜。引き返せば帰れる事を確かめると、2人はダンジョン「オードの森」の奥に向かって歩き出した。
迷路のように入り組んだ木々の間を抜けると、部屋のように開けた空間に出る事があった。何もないこともあれば、物が落ちていることもあった。
幅広の穂先を持つ槍、黒い美女の顔が象られた指輪を入手。
黒い翼にしまうと、その情報を読み取ることが出来た。槍は何の変哲もない槍だが、指輪にはユニークな効果があった。
これを指に嵌めた状態で攻撃を回避すると、傷が癒え、疲労が和らぐそうだ。
(地味だけど面白い効果だ)
さらに奥深く踏み込む2人の前に、新たな魔物が立ちふさがる。
巨大な蟹、巨大なナメクジ…それぞれヒュージキャンサー、ヒュージスラッグと遭遇すると、佳宏は顔を顰めた。
念力を弾丸のように飛ばし、あるいは障壁のように壁に叩きつける。直接触りたくないのだ。
さらに進むと、また道具を手に入れた。
魔術への抵抗力を備えた鎧一式と、解毒作用のある粉薬の入った小袋だ。イレーネも薬草の知識により、魔力を回復させる薬草、流浪の騎士エドンを癒したという橙の果実を手に入れる。
「確かにいろいろ落ちてるね」
「いくらで売れるかねぇ?商店売りより上質なモンがあればいいんだが」
やがて2人の前に、重苦しい殺気を放つ直線の通路が現れる。
奥にある部屋の入り口まで半分も進まないうちに地響きが2人の足元を揺らした。一定のリズムで起こる震動に、2人は何か大きな生き物が近づいてきているのだと悟る。
警戒する2人の前に、部屋の入り口を潜るように角の生えた巨躯が姿を現す。
青銅の肌を持ち、佳宏の背丈より大きな杖を持つ恰幅の良い人型の怪人は、駆けてきたイレーネ目がけて胸の悪くなるような息を吐いた。
怪人――オードのオーガの身長は薄緑の巨人よりやや大きい5mほど。
その体格からすれば、森の迷宮も狭い。杖の中央と片方の端を持ち、刺突と小刻みな横払いを繰り返す。
ありがとうございました。




