ダンジョン、オードの森を目指して
追放されるのがトレンドと聞いて。読む前に、以下の注意に目を通してください。
【注意事項】
・ハーレムは展開次第。
・デスゲームなし。
・俺tueee、チート能力。
・中二主人公。
・読みづらい。
・残酷な描写や暴力表現あり。
・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。
イレーネはダナエから、不在の間に勃興した国や勢力について聞き出す。
佳宏はダナエの供述を聞くでもなしに聞いている時、ふと思いつく。黒翼に詰め込めれば、全員連れて歩ける。
黒い翼を背中から生やし、空中に張り付けた双剣騎士団のメンバーを放り込んでいく。半分ほどしまったあたりで、イレーネが声をかけてきた。
「何やってんだ、お前」
「非常食になるかなって、駄目かな?」
「まー、いいけど。それより聞いてたか?」
「大体はね。ユリス教に、ダンジョンだろ」
ユリス教は、正義と秩序の神ヤサトを信仰する団体だ。
クリフ帝国が存在していた頃は雌伏の時を強いられていたが、聖者ユリスを本尊にして数十年経ってから、徐々に勢力を拡大し始めた。
佳宏たちが帰還する頃には、ユリス教は大陸中に信者を持っていた。
四十年戦争終結の原因は、いくつかある。
伝染病の大流行、西ダーナで起こった内乱、そしてダンジョン。
ダンジョンとは、エリンディアにおいては魔物を際限なく吐き出す建物や洞窟、森などを指す。
強力な武器や防具が入手できることがあるが、内部で遭遇する魔物は外を徘徊するものより強力だ。
また、一定間隔で魔物を吐き出す為、領主が兵団を派遣して鎮圧するケースが殆ど。
放置するのも危険だが、管理するのもコストがかかる。
よって大半のダンジョンは解放されており、中にある品物目当てに潜る者が絶えない。
貧富の差が拡大している事もあり、まるでダンジョンそのものが犠牲者を求めているようだった。
「俺らも潜る?」
「宝探しか?面白そうだな…。アンタがいれば歩きやすいし」
佳宏達はダナエから近くにあるダンジョンの所在を聞き出す。
残った50名ほどの首を念力によって砕くと、イレーネに魅了されたダナエを仲間に加え、ダンジョン目指して出発した。
ダナエの案内に従って歩くうち、何度か魔物と遭遇。視覚によって姿を確認できないのはポルターガイスト、中型犬くらい大きな蛭はリーチ、動く死体を率いる導師はネクロマンサー。
死体には動揺しない佳宏も、リーチには思わず身を引いた。蛭そのものを見たことが無かったのが、いきなりそれを十数倍にした巨大な個体を見たのだ。
「ダッサ!未通女かよw」
「いいじゃん、別に!そっちこそ逞し過ぎでしょー」
「坊ちゃんとは出来が違うんだよ♪それより近いのか?」
イレーネが挑発するように言うと、佳宏は拗ねたように声を張った。
「えぇ、あそこに見えているのがそうです」
ダナエが指差すほうに、佳宏達は視線を向ける。
土の盛り上がった丘の稜線を隠す木立――タッカーとオークヒルの境目付近のオードの森だ。
「あそこには亡霊の目撃談があるんですが、都市からは離れているので、今では放置されてるんです」
「ふーん、最奥には何が」
「わかりません。我々はまだ探索していないので」
「よーし!ヨシヒロ、そいつしまえ」
聞きたいことは聞いたと言わんばかりにイレーネが命じた。
「あいよー」
言われるがまま、佳宏はダナエを黒翼にしまった。
佳宏の意識におよそ50名の情報が流れ込む。この時、収納した団員全ての名前を佳宏は知った。
思考を巡らせれば、細かいパーソナルデータをも解析できるかもしれないが、覚えても今後の役には立たないだろう。
2人は明かり一つもたず、夜の森の中に足を踏み入れた。
佳宏は精神感知を展開する。
反応から魔物の位置がわかるが、ヒントもなしに品物を探す気は佳宏にもイレーネにもない。
(塔や城ならともかく、森にアイテムなんて落ちてないと思うけど…)
まさか宝箱が出現したりはするまい。
死体が身に着けている品を剥ぎ取るか、薬草や木の実を採るくらいか。
そんなことを考えていると、イレーネが1本の樹の前に屈んだ。彼女は根のあたりから何かを拾い上げると、手を差し出してきた。
「ヨシヒロ、熱冷ましの草だ。しまっとけ」
「薬草とかわかるの!?」
「旅に役立つ程度にはな。むしろお前、なんで知らねぇの?こっちの世界より上等な教育受けてんだろ」
「いやぁ、面目ない。日常に役立つ知識はてんで教えてもらえなくてね、医者に行けば大体の不調は対処できるし」
「それは羨ましいな。医者なんて気休めにしかならないからねぇ」
ありがとうございました。




