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川辺の街ルサルカ

追放されるのがトレンドと聞いて。読む前に、以下の注意に目を通してください。


【注意事項】


・ハーレムは展開次第。


・デスゲームなし。


・俺tueee、チート能力。


・中二主人公。


・読みづらい。


・残酷な描写や暴力表現あり。


・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。


 イレーネが起きだしてきたのは、日が沈んで十数分経った頃だった。


「何も……なかったみたいだな」

「いや、お客さんが来たよ。ガルダのご一行だ」

「あぁ?何しに」


 佳宏が彼らの発言を伝えると、イレーネは不快そうに鼻を鳴らした。


「助力がいらないってんなら、いいや。このまま攻め込もうよ」

「クリフ帝国に?」

「他にどこ行くっての、一旦帰る?」

「いやいや、問題ないよ。こっちで数を減らせば、その分エルフの助けになるはずだし。クラスメイト達も、そろそろ来そうだしね」

「よっし!決まりだな」


 イレーネは獰猛な笑みを浮かべた。佳宏も興奮している。

十中八九殺し合いになる――いや、殺す。顔馴染みを手に掛ける、考えるだけで痺れにも似た熱さが、心臓から指先に向かって広がっていく。


「街にも何度か寄りたいね」

「それなら心配しなくていい、アタシ土地勘はあるからさ」

「そう!じゃあ、食べたら出ようか」


 佳宏は食器などを周囲の家々からかっぱらい、調理を開始。

ネギと豚の塩漬け肉のミルク煮込みを、パンと共に平らげる。イレーネは一口食べるだけでスプーンを戻し、佳宏から血をもらう。

食えないほど不味くはないが、人に食べさせる料理ではない。



 3分ほど経ってから、佳宏とイレーネはバーハラ市を南下。

2人はルービス地方北部にある都市、ルサルカにひとまず身を寄せた。

北西から南東に走るジャノイ川に接する丘陵に築かれた街は、地面が北から南に向かって登り勾配になっており、南の丘の頂上から一望できてしまうほど街並みは小さい。

静かな、という形容がぴったり合うルサルカにも、クリフ教の神殿が建てられていた。


 日没してなお、神殿からは肉の匂いに満ちた声が漏れ聞こえてくる。

神殿内では酒と肉が供され、嗅いだ者を興奮させる香が焚かれた中で、憑りつかれた様子の男女が交わっていた。

神官たちは流石というべきか、香炉が吐き出す煙の中でも思考力を保つことが出来ている。


 イレーネは夜に沈んだ路地に潜み、顔をしかめている。

しかし、収容所に囚われる前ほど苦しくはない。以前は同じ街に立っているだけで、心臓を鷲掴みにされているような苦しさがあった。

神殿が近づくほど不快感が増していくのは同じなのだが、昔は近づく気が萎えるほど悍ましかった。


(あの収容所はこんなに辛くなかったからいけるかと思ったんだけど……)


 イレーネは浅い息を吐いた。


「どうする?やめる?」

「馬鹿言うな……平気だ」

「わかった。なんかあったらフォローするから、やるだけやってみ」


 佳宏とイレーネは神殿に潜入。

彼女は回廊を雑談に興じながら歩く、2人の神官の背後をとると、その首を落とした。

猫のように音を立てない着地から、僅かな空気の動きに気づいて振り向いた神官の首が落ちるまでの間、声を立てた者はいない

佳宏は駆け去るイレーネの周囲を警戒しつつ、影のようについていく。


 10名も殺害する頃には、神殿側も侵入者の存在を把握していた。

武装した神殿騎士が内部に散り、クリフ教の司祭が佳宏目がけて呪詛を放つが通用しない。

対してイレーネの動きは鈍くなり、疲れ切った表情は老婆のような雰囲気を放っていた。


「イレーネ、中に入ってろ」

「お……おまえ」


 佳宏は弱々しく身をよじるイレーネを黒翼にしまう。

吸血鬼の知識は、豊富な創作由来だが人並み以上にある。エリンディアの吸血鬼にとっても、神域は弱点のようだ。

黒翼がどれほど影響を遮断できるか不明だが、外に出しておくよりマシだろう。


 佳宏は槌矛や長剣を構えた騎士の懐に飛び込む。

振るわれる得物の間合いに躊躇なく入り、素手の拳を胸板に突き刺す。

2、3発もらっても死なないのは分かっている。入っていくのは怯むが、素手で戦うなら相手の間合いに飛び込む事に慣れなければ。


ありがとうございました。

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