ガルダにとって吸血鬼って
追放されるのがトレンドと聞いて。読む前に、以下の注意に目を通してください。
【注意事項】
・ハーレムは展開次第。
・デスゲームなし。
・俺tueee、チート能力。
・中二主人公。
・読みづらい。
・残酷な描写や暴力表現あり。
・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。
「じゃあ、後よろしく♪寝てる間に変なコトしないでね」
「しないよ」
2人は夜を無事に乗り越えた。
眠るイレーネの隣室で、佳宏は待機。
分身は展開しない。相手が気付かれない限り、隠れてやり過ごすことにする。このまま夜まで何事もなければいいが。
結論から言うと、第6軍は昼の間に帰ってこなかった。
てっきり援軍を呼びに行ったとばかり思っていたが、誰も呼びにいかなかったのか?
それとも報せは届いたが、未だ到着していないのか。
(うん?)
鎧戸を開け、佳宏は日光で読書をする。
本には悪影響なのだが、駄目になったところで惜しくないので気にしない。
正午を回った頃、佳宏の感知網に何かが引っ掛かった。人間ではない、これは……ガルダか。
反応は10。
彼らは無人のバーハラ上空を周遊。その動きは何かを探しているようだ。
こちらから声をかける謂れはないので、佳宏は読書を続行。1時間ほどした頃、窓のそばを羽音が通過。
背中から翼を生やした女が現れた。
「あー、いた!なんでこんなところにこもってるんですか!?」
「連れが寝てるんだ。静かにしてくれ」
「そうなんですかー、それは失礼しました。仲間がいるので、呼んできても?」
「どうぞ」
女が翼を羽ばたかせる。
遠ざかっていった大気を打つ音が、合奏となって帰ってきた。
佳宏は本を閉じ、黒い翼にしまう。窓から次々と3名の鳥人間が入ってきた。残りの7名は向かいの家の屋根に降り、佳宏の様子を窺っている。
「以前、尾根を通っていた方ですね?初めまして」
「あぁ、知ってるの?」
「クリフ帝国の軍勢を潰して回っている事は、仲間から聞いています。街から出て行った兵士の生き残りはいませんので、北に現れた連中が戻ってくるまでには長くて3日ほどの猶予があるかと」
「うん、それで?雑談しに来たわけじゃないんでしょ」
佳宏はエルフと手を結んでいる事、必要なら手を貸すよう求められた事を告げた。
ガルダとエルフの仲は普通……敵対はしていない。クリフ帝国という人間勢力が各地で他種族を狩っている現在においては、ありがたいくらいだ。
彼らに助太刀する事になった佳宏は、夜になったら北に向かうと言った。
「今すぐ来ていただいた方が有り難いのですが、連れというのは?」
「イレーネっていう吸血鬼」
「吸血鬼……」
「なに?文句あるの」
「いえ……」
中心となって話しているガルダは言いよどむ。
「貴方は吸血鬼ではないようですが、何故行動を共にしているのですか?」
佳宏の感覚が冷えていく。イレーネの周囲に近づいている者、目の前の鳥人以外はいない。
「成り行き。たまたま出会って、血を吸われて、それから流れで」
「……」
「言いたいことあるなら言えば」
交渉役のガルダが意を決したように口を開く。
「吸血鬼は不浄とされる存在です。死から蘇り、死を媒介する。吸血鬼の手が触れたものは死ぬか、彼らの朋輩となるかしかない」
「うん、俺が知ってるの大体一緒だね。それで?心臓に杭でも打たせてくれって?」
目線と重心を動かす。
反応を示した。この場にいる3人は素人ではない。交渉役のガルダが手をあげて制し、一歩下がった。
「足を運んでもらった事はありがたいのですが、助力は不要です。彼らは我々の手で対処しますので」
「そう。わかった。じゃあね」
佳宏は深い笑みを浮かべて見送った。
交渉役のガルダは怖気をおくびにも出さず、2人の潜伏する民家を出て行った。
あれは良くない笑みだ、引き入れるべきではない男だ。眼窩の奥に喜色も不快感も浮かんでいない、ただこちらを観察している瞳の持ち主など。
ありがとうございました。




