七神騎ランディと黒い双子
追放されるのがトレンドと聞いて。読む前に、以下の注意に目を通してください。
【注意事項】
・ハーレムは展開次第。
・デスゲームなし。
・俺tueee、チート能力。
・中二主人公。
・読みづらい。
・残酷な描写や暴力表現あり。
・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。
佳宏は食糧庫に到着。
塩漬けした肉、大量の麦にパン、ワインを確保。
考えていたほど少ない――軍が現地調達を予定していたからだ。
とはいえ、成果には違いない。佳宏は気にすることなく、切なげに鳴く軍馬を10頭、黒翼に詰め終えた瞬間、衝撃波に吹き飛ばされた。
(来たか…それにしても痛い)
ただ一つ、奇妙な波長の反応が襲い掛かってきた。
桑染色――くすんだ黄色の甲冑に身を包み、牛を象った兜を被っている戦士。
手には反りの小さい幅広の刀を持ち、掬い上げるように斬り上げてきた。
横に、縦に回転しながら宙を飛んでいた佳宏の首に刀が迫る。耳を劈くような轟音と爆風で天高く舞い上がり、佳宏は難を逃れた。
甲冑は取り逃がした事を気にするでもなく、その場で剣を振るった。
袈裟斬り、横払い、突き……無論、デタラメに行っているのではなく、切っ先から歪みが走り、大気が悲鳴を上げた。
(イレーネは無事……こっちを抑えておいたほうがいいかな)
佳宏は縮地で距離を詰め、左側面に入り込んだ。
騎士は足を引き、垂直に剣を振り下ろしてきた――左鎖骨から左腰骨まで一息に斬り降ろされてしまう。
バランスを崩し、左半身を無くした佳宏は倒れた。見上げるとそこにはトドメを刺そうとする騎士の姿と、その背後で踵落としを繰り出す己の姿。
騎士は佳宏の視線で、背後の存在に気づいた。
その音を聞いて、踵落としが命中したのだと連想できる者はおるまい。
まるで超重量の鉄骨が地面に落下したような、骨まで響く音だ。地面が陥没し、騎士の両脚が埋まった。
騎士は左手で地面を押す――土を跳ね上げながらロケットのように飛び立った。
「身体を乗り換えるのか?あちらのお前は、まだ生きているらしいが」
「あぁ、それが?」
佳宏の返事をする。
それと並行して、寝転んでいるほうの佳宏も身体を修復しつつあった。
吊り上げられたように体が持ち上がり、断ち切られた左半身と右半身が繋がる。体を揺らしながら、騎士を警戒する佳宏に近づく。
2対1の態勢になった。
「こうして見ると俺、自分で思ってたほどイケメンじゃないねー」
「わかってただろ、そんなの」
「「ハハハハハ!」」
騎士は兜の中で、気味悪そうに眉を顰めた。
「お前、何も感じないのか?」
「あぁ、別に?気にしないよ」
「…貴様のような男、見たことがある。そいつは根になるものを心に持っていない、虚ろな目をしていた」
「そうですか。ところで名前は?」
騎士は剣を立てて、右側に寄せた。八相の構えだ。
「我が名はクリフ皇帝に仕える七神騎ランディ」
「杉村佳宏。いざ――!」
踵落としを決めた佳宏Aがまっすぐに進み、身体を修復した佳宏Bが左手に回る。
懐に入った彼目がけて、ランディは袈裟懸けに斬りかかる。佳宏Aは見事に反応し、右手側に回るがランディの剣速を超えることはできなかった。
右肩に深い亀裂が走り、皮一枚で繋がっているような状態になる。佳宏Aは構うことなく左手を突き出し、掌からオレンジの閃光を放った。
炎熱が、矢のように駐屯地を突き進む。
その温度は鉄の融点の倍を超える。ランディの後方にあった天幕が、柵が、死体が炭化し、急速に膨れ上がった空気に吹き飛ばされて消える。
「オォオアッ――!!」
光の向こうで、ランディが雷鳴のような声を放った。
一喝は衝撃波となり、佳宏の胴体を――吹き飛ばさない。左手に回った佳宏Bの念力が四方に散らしたのだ。
大気が爆発し、土煙が頭上高く舞い上がる。ランディは後ろに下がり、佳宏Aも縮地で姿を消した。
ランディは振り向きざまに剣を振り上げるも、標的はそこになく。
「――!」
ランディは剣を奔らせる。
篭手や脛当が溶け、壊死した皮膚の下から筋肉が露出している――しかし絶命していない。
佳宏の炎は鎧に込められた理力により、減衰されてしまったのだ。事実、兜と胴鎧は原形を留めている。
現れる六つの煌めき。
手応えはあったが、同時に数十の衝撃が同じタイミングで襲い掛かってきた。
全段命中、しかし意識は飛ばさない。それどころか空いた手を振るうほどの力をまだ残している。ランディの手は何かに当たった瞬間、固く握りしめた。
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