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ルービス第1捕虜収容所攻略

追放されるのがトレンドと聞いて。読む前に、以下の注意に目を通してください。


【注意事項】


・ハーレムは展開次第。


・デスゲームなし。


・俺tueee、チート能力。


・中二主人公。


・読みづらい。


・残酷な描写や暴力表現あり。


・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。


 ややあって、佳宏の前には四方を丘に囲まれた城郭が顔を出した。

高さ6mほど城壁の入口は一つきり、西と東に切妻造の2階建てが5棟ずつ並び、それらとは別に農園やパン焼き小屋、豚や鶏を育てる畜舎まで備えている。

最奥に円形の建築物。3階建てで窓が小さく、人を寄せ付けない雰囲気を発散している。

建物の間を、粗末な着衣に身を包んだ男女が帝国の兵士の監視する中、荷物を運んでいる。ここはルービス第1捕虜収容所。


 南の丘に身を伏せつつ、施設の様子を窺った。


(何やってるんだろう…)


 忙しく動き回っている者が発する、反発心と疲労感と諦め。

元気な者は希望を抱いているが、長く働き、身体を壊している者は死すら望んでいた。

捕虜は怪我や病気になっても、構わず働かされる。捕虜の供給が滞っているなら休暇くらいは出るだろうが、治療はされない。

動けなくなった時点で遠くに置き捨てられ、魔物か鳥獣の糧となる。


(ちょっと入ってみようかな)


 精神の反応を読んだ時点で、ろくな施設ではないとわかった。

ちょっと見学も難しいだろう、食料を譲ってもらえるとは思えない。

しかし、佳宏にとっては恐怖の対象たり得なかった。数千の軍勢を単独で相手取れる武力を手に入れたが故、この施設に詰めている兵士達など恐れるに足りないのだ。

収容所にいる人員は捕虜を含めても、2000を超えない。山をうろつくより、一暴れして文明的の食と寝床を手に入れようと思ったのだ。

快適とは言い難いが、体力も腹も満ちている。佳宏は襲撃をかけることにした。


 門は開いており、脇に兵士の詰め所がある。

佳宏が通り過ぎたとき、矢のような怒声が飛んできた。兵士達が飛び出してくる。


「ここは立ち入り禁止だ、すぐに退去しろ」

「おい、この人相…」

「悪いけど邪魔だよ」


 佳宏は不可視の力を放ち、兵士達を吹き飛ばす。

見えない多腕の巨人に掴まれたように宙に浮かび、城壁より高く持ち上げられたところで彼らは握り潰された。

握力のパフォーマンスで林檎を握りつぶした時のように、血と肉が音を立てて滴る。


 現場を目撃していた兵士の一部が仲間を呼びに走った。

戦斧を持ち、悠然と歩く佳宏に、風が甘えるように絡みつく。今回は体術の特訓などではない。

これまでの戦いでも火炎を武器としていた為、徒手の戦闘術が磨かれたとは言い難いが、力を思うがままに振るうのは今回が初めてだ。

放った矢が3つ4つに分割され、左右に落下する。長槍が装束を裂く前に、スライムに絡めとられたように動かなくなる。


 戦斧の間合いに入った者には、分厚い刃が叩きつけられた。

佳宏は兜割りを躱すと同時に、剣歩兵の右鎖骨を断ち、腸まで斬り下ろす。

農園や畜舎、10棟の建物…作業場を併設した雑居房では騒ぎを知るや、捕虜が暴動が起こし、看守役がこれを暴力と恫喝で収拾をつけようとした。

見せしめで殺された捕虜もいた一方、直前で生命が繋がった捕虜もいた。


 暴行を働く兵士が突如、透明なプレス機にかけられたように潰れた。


 佳宏が精神反応だけで狙いをつけ、念力で圧壊したのだ。

慢性的に軽い過労に陥っている捕虜と3交代制の看守では、反応の調子が違う。見分けるのは容易い。

間違えて潰された不運な捕虜も2人いたが、佳宏の知った事ではない。

素手での殺害に拘っていた為、負傷することも多々あったが、身につけた力を解き放てば、急所を穿たれても動き続ける帝国兵もこんなものか。


(ちょっと虚しいな)


 佳宏は畜舎と農園を見つけ、卵にニンジンにレタスに青ネギを確保。

豚と鶏も、2匹ずつ持っていく。捌き方はよくわからない。塩漬けか燻製でも見つかればいいのだが。

リンゴが植えられていたのは、嬉しい発見だ。齧ってみるが、味に問題はない。水分と糖分源を黒翼に詰め込めるだけ詰める。


(お、そうだ)


 先に施設を制圧してから、ゆっくり探索すればいいのではないか?

行き当たりばったりで食料確保に区切りをつけ、佳宏は収容所の制圧に舵を切った。ボスが潜んでいると思しき円形の建物に向かう。


 佳宏は最奥の建物の扉を蹴り破り、内部に侵入した。

ロビーは無人だったが、3つある扉の向こうに人間の反応がある。

扉を破るや、軽装の剣士や重装の槍歩兵、弓兵が佳宏を出迎えた。彼らは暗示によって恐怖を奪われた司祭達の近衛兵である。


 司祭達は侵入者が来訪しても、暢気に儀式を行っていた。

ただならぬ相手らしいと知った途端、呪詛をかけるが通じた様子はない。農園を我が物顔で漁っている時点で施設を放棄。

手分けして重要な魔導書や祭具のみを持ち出し、転移魔法で脱出した。

一部の者が儀式に使っていた祭壇を破壊せんと戻ったまさにその時。壁を破り、レーザーのごとく現れた佳宏が3名の司祭を念力の刃で2名の司祭を切り刻んだ。


(チッ……逃がした)


 収容所を制圧した佳宏は、建物内を探索。

精神反応を探ると、捕虜達のほとんどが既に逃げ出した後。神殿地下に反応が1つあり、これが佳宏の興味を引いた。

発信源は囚われているようだ。強烈な怒りや飢えに混じって、好奇や疑問が読み取れることから地上の騒ぎを何らかの方法で知ったらしい。

しかし純粋な人間ではなく、エルフやドラゴニュート、ドワーフとも波長が異なっている。また新たな種族らしい。佳宏は新たな出会いの予感に、胸を膨らませる。


 地下への入口を探す道すがら、部屋を暴いていく。

管理棟を兼ねる神殿内の反応は一つきりのため、かなりのペースで探索を進めていく。

書庫や居室、炊事場を発見するが、備蓄食糧は発見できなかった。

祭壇脇の通路でひっそりと口を開けた下方に伸びる階段を降りると、そこは牢獄だった。

女が生まれたままの姿で鎖に繋がれたまま、尻を下ろしていた。声をかけても反応がない。俯いているため、人相は不明。


ありがとうございました。

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