オーシン傭兵団
追放されるのがトレンドと聞いて。読む前に、以下の注意に目を通してください。
【注意事項】
・ハーレムは展開次第。
・デスゲームなし。
・俺tueee、チート能力。
・中二主人公。
・読みづらい。
・残酷な描写や暴力表現あり。
・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。
神殿長の応接間で顔を合わせたオーシンは、佳宏達と同年代の少年だった。
あどけなさの残る丸顔だが、表情は日本の青少年たちより引き締まっている。
特筆すべきは甲冑を脱いだその身体。袖から伸びる腕には隆々たる筋肉が備わり、生身で戦場を駆ける男なのだと確かめずとも佳宏にはわかった。
彼の傍らには30に入ったばかりの若い騎士ディムナが控えている。
「ケイタから話は聞いている。オーシン傭兵団を率いているオーシンだ。よろしく」
「どうも。アーヴァインとデニスだ」
佳宏は内心嘆息する。
町中に解放軍がいたとして、どこに拠点を構えているか分からない。
同じ顔があちこちうろついていると変に勘繰られかねない、そう考えた佳宏は声を掛けてきたのを幸いに、流れ者の傭兵を騙った。
オーシンの元に案内される間、見覚えのある顔がいくつか視界に入った。クラスメイト共は思ったより健闘しているらしい。
(どう断ろっかな~)
オーシンは参加の意思を示してくれた事への感謝を述べてから、報酬の交渉に移った。
しかし、ここで佳宏は誤算に気づく。傭兵の報酬の相場を、ろくすっぽ聞かない出来てしまったのだ。
考え込む時間はないし、尋ねるなど論外。
「1日雇うごとに300ナイアだ。これ以上は負けない」
オーシンの表情が強張る。ディムナに至っては眉根を寄せ、不審を露にしている。
「アーヴァインにデニス…聞いたことの無い名だが、よほど腕に自信があるらしいな、貴様ら」
まだ若輩と言える年齢ながら、小規模なものも含めると20もの戦場を生き抜いた戦士。
殺気を飛ばされ、故郷から出て間もないルカは引き攣った声を漏らす。佳宏は対照的に、興味深そうに彼の瞳を覗き込む。
その顔には何が可笑しいのか、歪んだ笑みを浮かべている。
「オーシン様、お言葉ですがこの者達にはお引き取り願った方がいいかと…」
「ディムナ」
「それなら結構。これにて失礼します、行こうか」
「お、おぉ…」
佳宏は待ってましたと言わんばかりに席を立つ。
それがまたディムナの癇に障ったのだが、彼は主の手前、厳しい視線を注ぐだけだ。
「ちょっと待ってくれよ、ディムナさん」
「トミーか、聞いていたのか?」
「300ナイアのあたりからな、俺も初めて聞く名だがこっちの奴、あんたに睨まれて竦むどころか笑ってやがったぜ」
応接間の入口から、大男が顔を出した。
太い首に広い肩幅、身長は本来の身長で立って並んだなら、こちらが見上げる事になるだろう。
やや馬面ながら表情には精気が漲り、悪戯小僧がそのまま大きくなったのように見える。啓太と紅髪の少女と一緒に歩いていた男だ。
「アーヴァインだったか、どうだい?俺とあんたで一つ腕試しってのは?」
「トミー、それは…」
「大丈夫だって、死ぬまでやる気はないよ。ただの田舎者か、隠れた豪傑か…あんた次第だけどね、どうかな?」
「死ぬまでやらなくていいなら、受けましょう。いいよな?デニス」
「俺はいいよ、気をつけろよ」
佳宏は二つ返事で引き受けた。
心地良い緊張感に満たされた事に流されたからだが、解放軍のメンバーの何割かが観戦に来るのじゃないかと踏んだのだ。
トミーが現れた当初は面倒臭い事になったと思ったものだが、はっきりとクラスメイト共の顔を確かめるチャンス、乗っかるべきだろう。
「やったね!決まりだ!ついてきな」
トミーを先頭に、佳宏達も応接間を出て行く。
ニムバのクリフ神殿はコの字型に作られており、長方形の壁に挟まれた中央が正面になっている。
3階建てだが、最上層には本尊を祀っていた部屋しかない。トミーの先導で、一行は神殿の前庭に出た。
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