佳宏の闘う理由
追放されるのがトレンドと聞いて。読む前に、以下の注意に目を通してください。
【注意事項】
・ハーレムは展開次第。
・デスゲームなし。
・俺tueee、チート能力。
・中二主人公。
・読みづらい。
・残酷な描写や暴力表現あり。
・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。
佳宏の行動により、場は完全に凍り付いた。
ルカは得物を抜き、山賊に斬りかかる。切っ先の平らな刀は、切断に特化している。
2人殺されたところでお頭が我に返り、ルカに斬りかかるが、彼は寸でのところで反応。
剣を弾きながら転がり、後退。斧を肩から振り下ろしてきた賊の腕を飛ばす。
病人のごとき叫びがその場にいた全員を貫く、唯一、声をあげた賊と佳宏だけが動きを止めない。まもなく、20の撲殺体が山道を埋め尽くした。
「逃げようか」
「あ!?あぁ…」
2人は山賊どもの荷物を回収してから、その場を逃げ出した。
水源を探して、森に入る。1時間ほどかけて、小さな沢を発見。汚れを落として一息ついた。
「はー、酷い目に遭ったね」
「まったくだな、つーか吃驚したから合図くらい出してくれ」
ルカの声色は冴えない。
「俺も村にいた時は5人殺したけどさ、佳宏は何つーか、モノがちがうな」
「どういうこと?」
「生きて帰そうって思ってなかっただろ?」
「そりゃな。お前は違うのか?」
当たり前だ。公権力が行き渡っていない世界で他人に剣を向けたのだ、殺されても文句を言えない。
「俺はまぁ、2、3人斬れば逃げてくだろうって思ってたよ」
「俺も殺しは好きじゃないけど、説得する時間が勿体なくない?」
「………なあ、ヨシヒロは何のために戦ってるんだ?」
いきなり話が変わった事に困惑するも、佳宏は指摘する事無くルカの質問に答える。
「とくにないけど」
「無いって事無いだろ、殺したい相手がいるとか、強くなりたいとか…」
「考えた事も無い。家も伝手もないから、戦わなきゃ死ぬし。俺、人付き合い苦手だから、商売始めるとかもできないし。盗みでも殺しでもして生き延びないと」
「あ、そういえば学友に生贄にされたん…じゃなかったか?そいつらに仕返ししないのか?」
「それは相手次第だよ。仲良く合流する気はないけど、結構楽しいから、恨みはないなー」
ルカは口を小さく開けたまま、しばらく黙った。
「アンタさ、そんな簡単に殺していたら、そこら中敵ばっかりにならないか?」
「そんなこと考えてるの?人間をお前らの土地から追い出すのが目的なんだから、向こうの都合なんてどうでもいいだろ」
「俺は…そうだけど、ヨシヒロは違うじゃんか。それだけ戦えるんだから、武人として名をあげる事だって」
「興味ないな」
佳宏は僅かな逡巡も無く、答えた。
金は欲しい、食うに困るのは嫌だ、雨風を凌げるところは欲しい。その一方で、佳宏は出世や効率には関心が無かった。
政治的な事柄に一切興味がないと言っていい、健康な心身さえあればどうとでもなる、と彼は日頃から感じている。
「本気かよ、金も飯も今より楽に手に入るだろ?死体漁りなんかしなくたって…」
「うん、そうだけど、このままこっちで暮らそうとは思ってないし。興味ないことはやりたくないじゃない、折角力手に入ったんだし、興味の向くままに生きてたいよ、俺は」
「力か…」
ルカは何か言いかけたようだが、言葉を発する事無く黙り込む。
佳宏の心配は杞憂に終わり、20分ほど経ってから、2人は山賊殺しの現場を避けるルートをとり、北に向かって歩き続ける。
「なあ、山賊どもも言ってたけど、ルービスだと捕まるんじゃないか、俺?」
「あぁー、そうだっけ。考えないとな――翼の中に入るってのはどうだ?」
ルカは気が進まない様子だったが、他に案は無い。
幸い、黑翼との出入りは安全なようだが、天地が黒一色でいい気持はしないらしい。3日後、彼らはルービス地方東のダムド丘陵に入った。
ダムド丘陵は土壌が肥沃で、小麦に大麦、葡萄の栽培が盛んだ。
傾斜が緩やかで、ソニア山脈と比べると歩きやすい。牧草を食む牛の群れを横目に、2人は北を目指す。
佳宏は一旦立ち止まると、精神探知の網を広げて、人の多い地点を把握。
「戦闘は発生してないみたいだ。行こう」
2日ほどかけて、正午過ぎに佳宏は田舎町ニムバに辿り着いた。
ニムバは西ルービス地方最大の穀倉地帯を有する、クリフ帝国が建ってからもあまり干渉が入らず、解放軍が決起する前年になって開発が進んできた。
打合せ通り、ルカを黑翼の中にしまい、佳宏はニムバの宿屋に入った。表通りに面した2階の一室だ。
客室で取り出した山賊の装備を叩き売り、総額5ナイア金貨に変える。
ありがとうございました。




