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ワンマンアーミー、ベニグラ砦の戦い

追放されるのがトレンドと聞いて。読む前に、以下の注意に目を通してください。


【注意事項】


・ハーレムは展開次第。


・デスゲームなし。


・俺tueee、チート能力。


・中二主人公。


・読みづらい。


・残酷な描写や暴力表現あり。


・この作品はフィクションであり、実在の地名や人名、団体名とは一切関係ありません。


 佳宏は陣を張っている兵士達に気取られぬように歩く。

近づきすぎなければ問題あるまい。木々の間を隠れるように進みつつ、目視できないか距離を探る。

軍団は砦に集結しており、精神探知を行った佳宏は困惑した。これまで以上の激戦に備え、荷物を隠しておく。


(何やってんだ、あいつら?)


 砦に屯しているばかりで、動きを見せない。アクションを起こし、動かしてやろう。


 晴天が突如輝きを放ち、炎が唸りを上げながらイリオス侯爵の陣に降下した。

火球が雨霰と降り注ぎ、屋外にいた兵士達に巻き付くが、これは威嚇射撃。

たかだが30の火球では、砦の周囲に展開されていた5000の兵士を全滅させる事など不可能。

ジェダイヤに不死と呼ばれる彼らは佳宏の炎に悶えつつも、活動を止めない。身につけている甲冑は強度を保ち、熱傷は筋肉まで到達しなかった。


「何だ、今の悲鳴は!?トカゲ共の襲撃か!?」

「ただちに確認致します!」

「おい、シロプフに伝令を出すのを忘れるな!」


 砦の内部で慌てふためきながらも、イリオス侯爵は指示を忘れない。

副官のシロプフに8000の兵を預け、ドラゴニュートの始末を命じていたので砦には5000の兵がいるだけだ。


「クッソ…亜人の分際で……」


 突如上がった火の手に右往左往するイリオス軍の様子に、佳宏はほくそ笑む。

痺れるような感覚が胸から手や足に向かって広がっていく。このような気持ちで物事に臨んだのは、小学生以来だったか?

身軽になった佳宏はワクワクしながら、岸辺に広がっていく騎兵と歩兵の群れに突っ込んでいく。

高速移動で一息に距離を詰め、馬上の兵士に右フックを浴びせる。その拳速は自動車の法定速度を超えており、衝撃によって騎兵の頸椎は折れてしまった。

身体を傾かせつつ落馬する兵士だったが、断末魔の如く長槍を佳宏目がけて振り上げる。


「あ、ああぁあ……」


 今の一撃で絶命しなかったらしい。

首を左右に揺らしながら、首の骨を折った騎兵は佳宏に突進する。

佳宏は狼狽えこそしないが、リーチの差に自嘲混じりの溜息を吐く。馬上の相手に素手で突っ込んでいく、自分でも馬鹿だと思う。

四方からイリオス侯爵の兵士が、佳宏を取り囲んでいく。


「これが戦場か」


 声は最前列の兵士達の前ではなく、真後ろから聞こえてきた。

頬を撫でる風に後方を駆けていた剣士が振り向くと、佳宏が左脇に構えた拳を撃ち出したところだった。

金属並みの強度を帯びた拳が叩き込まれた瞬間、甲冑が音を立てて弾け、右腕が付け根から飛んでいく。まもなく周囲の兵士達も異変に気付き、方向転換。

佳大目がけて、矢と炎、稲妻が浴びせられる。


 佳宏は膝のバネを使い、滑るようにその場から逃れる。

突き上げるような轟音と砂煙が立ち昇り、突き出した掌底が槍を手にした歩兵を丸めた紙礫のように吹き飛ばす。

猛進する騎兵の右側面に回り込み、アッパーで馬の腸を裂いた佳宏の背中を、長槍の穂先が引っ掻いた。

怯みはしない。無傷ではいられない事など、最初から理解している。

振り向いた佳大はロケットのように飛んでいき、馬上の兵士の頭部を刈り取った。空中で勢いを失った彼に鏃と穂先が殺到するも、肩甲骨を食い破るように現れた黑翼の一打ちにより、あっさり叩き落されてしまう。


 佳宏は黒い台風となって回転しながら、砦に向かって飛行。

半径2mの空間が震え、翼で打たれた兵士達が風に吹かれた紙吹雪の如く舞う。

翼をしまうか、と考えた刹那、風切り音が耳に飛び込んできた。飛び道具の位置を気にした直後、翼に妙な感触を覚えた。

滑るように兵士達の間をすり抜けると同時に、翼を引っ込める――情報が頭に流れ込んできた。矢が24本、剣が2本。


(何だこれは?)


 佳宏は首を捻るが、確かめようとするより早く兵士達が彼を包囲。

それを認識するや、荒れ狂う暴風を自身の周囲に配置、家屋すら吹き飛ばす大風を伴ったまま、目についた方へ突進。

負傷をものともしない帝国兵も、重量は常人相応。巻き上げられ、剃刀のような風に全身を斬りつけられた挙句、高所から叩きつけられていく。


 十数分後。

佳宏は水平に跳び、魔道士部隊の一人にハイキックを浴びせた。

勢いのあまり独楽のように回転するも、ブレーキをかける事無く手近な魔法使いにストレートを見舞う。

前衛に立つ兵士達と違い、甲冑も盾も身につけていない。右胸を穿たれると、錐もみしながら飛んで行った。

しかし、死なない。操り人形のようにぎこちない動きで立ち上がる。


ありがとうございました。

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