紺野班のバレンタイン
[急遽、紺野班集合だよ!]
ん? 何ですか?
いつもなら班長の紺野君から連絡ある呼び出し。なのに、今日は小野君!!
15日に勉強会するのに何で今日も集合なの?
またまた小野君から新たなメール
[今日14日だからな♪忘れものするなよ]
あっ、まさかバレンタインのチョコレート欲しくてわざわざ勉強会しようと言い出したのか? 小野君らしい。
実習終わって課題提出などもありみんな自然と揃いました。
「おのっちが、集合かけるなんて、どれだけヤバイ状態なのかめちゃめちゃ気になるんだけど」
美羽ちゃん、多分今日は違うよ。
そのあとの催促あったよね?
「美羽、違うって! 小野はチョコ欲しいだけだって」
美佳ちゃん、だよね! よつ葉もそう思う。
小野君がうるさいので、お目当てのものを先に渡して大人しくさせる作戦に出た紺野班女子メンバー。
「おのっち、来月期待してるから!」
美羽ちゃん……
「食べ過ぎないでよ」
ゆみちゃん、優しい!
「コイツ、ここでもらえるだけだから問題無しだと思う」
あはは……前原君、言うねぇ。
「小野にはチョコよりこれね!」
と言って渡したのは中村教授から預かったという問題集のプリント
「えっ?」
小野君、えっ?じゃなくて、勉強しないと本気でヤバイよ。それを……
「よつ葉、欲しい?」
その場にいたメンバー全員、ぽかーんとしてます。
「よつ葉がもらって、本当に後悔しないの?」
ちょっと意地悪を言ってみる。
「これ以上差がついたらまずいな!」
小野君、気にしなくちゃいけないのはそこじゃない!
「小野、マジで言ってんならアウトだぞ」
さすが紺野班リーダー! 紺野君!!
「よつ葉、サッさと小野に渡してせっかくだから課題まとめようぜ」
紺野君、了解です!
よつ葉は、時間も無かった事なので、一口ドーナツに棒をさしてチョコレートを絡めただけの簡単なもの。
紺野君、いつもありがとう。
前原君、いつもありがとう。
柊君、いつもありがとう。
小野君、頑張ってね。色々と!
美羽ちゃん、いつもありがとう。
美佳ちゃん、いつもありがとう。
ゆみちゃん、いつもありがとう。
こんな感じで、紺野班のバレンタインは小野君がはしゃぎ過ぎていた日でした。




