花陽先輩の優しさに包まれて
【よつ葉の看護日誌】で詳しく書きましたが、梅田教授に病院受診を強制されました。
総合病院の前に着き、どうも勇気が出ない。あっ、花陽先輩に勇気をもらってから受診に行こう。
花陽先輩の泌尿器科病棟を目指し廊下を進む。エレベーターを降りて病棟に向かっていると声をかけられました。
『あれ? よつ葉ちゃんじゃないの?』
声のする方に振り返ると槙野医師。
『こんにちは。実習の時はお世話になりました』
お礼を伝えると槙野医師が
『今日は、どうしたの?』
そりゃ、そう聞くよね。 私の主治医の田崎医師と同期のお医者様だし、仲が良いから聞いてるかな? いやいや、守秘義務あるし…とか考えて一瞬返事が遅れた事に、突っ込みが入る。
『何か隠してることある?』
えっ? バレてるの?
『・・・・・』
『さぁ、正直に話してみようか?』
取り調べのようになってますけど…。逃げれる見込み無いし、隠してないのでインターンシップの件を話て、精神看護の講義中に過呼吸起きて教授に受診してきなさい。と強制され病院に着いて花陽先輩に勇気をもらってから診察にいこうと思っていることをつたえた。
『怖かったね。良く頑張った』
って声をかけて下さいました。花陽先輩に会いにナースステーションに寄りました。
『よつ葉ちゃん、いらっしゃい』
『久しぶりね。手伝いに来たの』
『私達に会いたくなっちゃったのかな?』
『寂しかった?』
色々と、声をかけてくれる看護師さん達に涙が溢れそうになる。花陽先輩が、ナースステーションに戻ってきて私を見つけて声をかけてくれる。
『よつ葉ちゃん! ん? 何泣いちゃってるの? どうしたの? 泣かないよ』
とギュッと抱き締めてくれたました。槙野医師が、花陽先輩達に話してくれた。
『受診の前に甘えに来たのね』
と言う看護主任の滝澤さん。んー、間違いではないけど微妙に違わない?
泌尿器科の看護師さん達に勇気をもらったので、次は私が勇気を見せる時。
『よつ葉ちゃん、診察室に送っていってもらいなさい』
と気遣って下さった看護主任の滝澤さん。その言葉に甘えて花陽先輩に連れられて、田崎医師の診察室へと連行…いやいや、ついてきてくれました。
『よつ葉ちゃん、辛いときはいつでも甘えて良いからね。今日も頼ってくれて嬉しかったよ』
ん? 今日も…「も」って!
否、間違いではないけど・・・。
診察室に呼ばれて田崎医師の前に座り問診やら、事情聴取が始まった。
途中で涙で話せなくなっても、じっと待ってくれて最後まで聞いてくれました。
処方箋は無しという事だったが、来週も受診するように約束させられた。
さすが、心療内科医。ゆっくり話を聞いてもらって落ち着くことができました。
明日も頑張っていけそうです。
頑張る看護学生の応援をお願いします!




