表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR

一通のメール

作者: kure
掲載日:2014/12/28

『誕生日おめでとう』

 午前零時きっかりに届いた、一通のメール。



 歳を重ねる毎に希薄になっていく、誕生日の特別感。

 もう何年も、誕生日が待ち遠しいと思ったことも無ければ、何か特別な事をするわけでもない。平凡な毎日と何ら変わりの無い、死ぬまで続く、色褪せた灰色の日常。

 でも彼女のメールを見た時、僕の世界は、いつからか失っていた色彩を取り戻した。

 

 僕の誕生日なんて、覚えていないと思っていた。

 いつもは早く寝てしまう彼女が、睡魔と闘いながら零時を待つ姿。

 想像しただけで、たまらなくいとおしかった。

 傍にいたなら抱きしめて、ありったけの『ありがとう』を伝えたい。

 だけど、地獄の底で生きる僕は、空を見上げて彼女を想うだけ。


 たった一通のメールは、時に人を幸せにさせる。

 平凡な一日を特別な日に変えてくれる。

 過ぎ行く時間ときの中、そのメールは今でも色褪せない。

 会えなくなった今でも、僕の心に刻まれた彼女からのメールは、こう締めくくられていた。



『今日が貴方にとって良い日になりますように――』

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ