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ほどなくして帰ってきたエミリオ様は色んな種類の食べ物をもってきてくれた。夕方の涼しい風が毛並みをくすぐる。

一緒にご飯を食べた後はまた抱き抱えられて家につく。ネコの足であるくより確かに人間に抱えられた方がはやいけど、食後の運動なしはデブのもと・・・もとに戻った時見るに耐えない姿になっていたらどうしよう・・・


「最近お前ふとったな。さわり心地がよくなった。」


「・・・Σ(T▽T;)」


タッタタタタタタ・・・・・・ぐわしっ!!


「いきなり離れるな。危ないだろう。」


「うるさいわっ!離してぇぇぇぇo(T□T)o」


「どうしたんだよいったい。ほら、お前が好きなクラッシュの焼き菓子も土産に貰ったから機嫌なおせ。」


・・・・・絶対、絶対エミリオ様のせいだと思うの。いっつもいーーーっつもお菓子やご馳走を猫に与えてっ!!!そんな「甘い言葉なんか吐きません」な硬派な雰囲気を醸し出しながら実は甘いもの大好きだなんて詐欺だとおもうのっ!!!この人に付き合って同じペースで食べたら「猫ましっぐら」ならぬ「デブまっしぐら」よっ(´;ω;`)!!!し・か・も、食べる事が好きで料理も上手。一度凝り性をこじらせて林檎で鳥を作るこだわりっプリ。食べるのがもったいないくらいの芸術品。勿論食べましたがなにか?嬉々として食べましたがなにか?


「エミリオ様っ!モナはダイエットします!!」


「必要ない。」


「必要ありますっ!!だから目の前でおいしそうにお菓子を食べないでくださぃっ!」


「だから必要ないだろ。」


「あるんですぅっ!ただでさえ猫になって婚期が遅れそうなのに人間に戻ったとき太りすぎて需要がなくなったらどうするんですかーーーー!!!私、人間性で勝負するほど自分の中身に自信ないんですからぁぁぁぁぁっっっ!!!」


「まだそんなに焦る年齢でもないだろ。」


「何言ってるんですかっ!これだからリア充はっ!いいですか、私達みたいな一般人は若さを武器にして早めに立ち回らないとなかなか良縁には恵まれないのです!!それとも何か?エミリオ様が責任とってくれるとでも言うのですかぁぁぁっっ!!!・・・はぁはぁはぁ・・・」


「責任くらいとってやるが?」


「・・・(絶対わかってない)・・・はぁ・・・もぅいいです。寝ます。お休みなさいっ。」



こうなったらふて寝よっ!!フンッ!!





だけど本当にどうしよう・・・今は猫でエミリオ様が面倒見てくださってるから生きて行けてるけど、人に戻ったとき職なし、宿無しでどう生きていけばいいのかな・・・住み込みの仕事探さなきゃ。


エミリオ様は、本来ならば交わることなんて無いに等しい存在の人だったって今日改めて感じた。エミリオ様の隣に立つのはきっとあんな綺麗で貴い人。そんな女性が、元飼い猫だからっといって仲良くしている妙齢の女子にいい感情を持つだろうか?絶対に嫌だろうな。きっと意外に優しいエミリオ様のことだから責任感じてアフターケアまでしてくれそうだし。


お世話になった人の不幸だけは招きたくないなぁ。



そんな事を思いながら眠りについた。

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