醜愛エレジー
枯れた声で縋って
ぼろぼろの言葉でしがみついて
傷ついた指で君の裾を汚して
それは既に愛ですらなく
ただのみっともない執着みたいだけど
だって誰にもあげたくないんだ
君の表情
君の視線
君の身体
たとえその笑顔が僕に向けられなくても
たとえその瞳が嫌悪に歪んでも
たとえその手が僕の手を振り払っても
形骸でもいいから君が欲しい
その中身は決して手に入らなくても
嫌われたくないからって
やっと手にしたモノを離せないでしょう
それが君のたった何分の一でも
だから嫌いでいいよ
もっと嫌ってもっと憎んでもっと疎んで
せめてその痛みだけでも
僕にちょうだい