敬具。
自分では決められないことがありました。その時、誰かに聞いてほしかったのです。誰かに心配してほしかったのです。あいつは迷惑をかけたがる奴だった。そう言われたら否定はしません。だってその通りだったのですから。
人一倍考えていたと思うのです。考えすぎるぐらい考えていたと思うのです。あまり考えずすぐに動く人もいました。そのような人の方が求められていた気がします。頭より行動の人を真似たこともありました。世の中を知らなすぎる自分を成長させるためです。今のままでは自分の存在価値が見いだせなかったからです。しかし考えてみれば、結局は自分を殺していただけなのかもしれません。おそらく、頭より行動の人が存在すべき場に、行動より頭の人間が誤って存在してしまったのです。
しばらくして少し状況が変わりました。そしてほとんど全てのやる気を失いました。自らを単なる怠け者と捉えるべきか、一病人と捉えるべきか、考えました。病人と考えたほうが楽でもありました。病院にも行ってみましたが、すでに自ら考えていたことを助言されただけでした。だから、薬局の薬に期待しました。
彼の魚釣りについて行きました。夜の川に小魚たちがいました。ごみだらけの川に泳いでいました。泳ぎにくいだろうに、泳いでいました。生きていました。