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第5話 出席確認

入学式後のSHR(ショートホームルーム)で出席の確認を取ることとなった。

「――雪希」

ユキが順番で呼ばれた。

「……」

沈黙。

あれ?いないの?と先生が困っている。

ユキは机に突っ伏して寝ていた。ちなみにユキは僕の後ろを陣取っている。

「ほら、ユキ。呼ばれたぞ」

「……ん、わかった…」

ユキは眠そうに眼を半開きにして席を立つ。

「……ユキ」

それだけ言って座る。

そして唖然とした教室の面々。

「ユキ、真面目にしないと、ば――」

つ、という前にさっと立つユキ。

「――です。よろしくおねがいします」

礼をして席に座る。

こうして僕とユキの高校生としての初めての春が幕を開けた。

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