Cランクへの道1
連続投稿(2時間置き)
ちなみにクリスマスは家族と過ごします
彼女……?なにそれ?
それと、暫くはソル目線が続きます
ストーリー上仕方ないよね
……今修正しましたが、seedって何だよsideだろ
あぁ……英語弱者がバレる……
誤字報告、もし誤字があったらよろしくお願いします
スキルが覚醒し、自分達のクランを創ると決意した僕は、そのままの勢いで冒険者ギルドまで足を運んだ。
この街の冒険者ギルドは木製の二階建てだ
ただ、どの街のギルドも大きな看板に剣と杖が交差しているのがシンボルで、ギルドの建物であることを示している。
だから、他の街に行ってもこれを目印にしていることが多い。
しばらく他の街に行く予定は無いけどね
木製の両開き扉を押して中に入る
ギルドは昼間から酒の匂いや酔った人達のガヤで賑わっている
食堂と依頼板、そして受け付けが1階で隣接しているため、テーブルに座っている冒険者は昼食を食べていることが多い
酒の匂いに釣られてツマミを頼む人もいるけれど。
今では慣れてきたけど、昔はよく咽てたっけ
そんなことを思い出しながら受け付けに行くと、今では顔馴染みの受付嬢が勢いよく話し掛けてくる。
「ソラさん!あの『終末罪禍』から追放されたって本当なんですか!?」
「そ、そうだけど落ち着いてって。怪我するから、ミント」
「でっ、でもでも!ソラさん今まで頑張ってきたじゃないですか!」
近くで叫ばれると正直物理的に耳が痛い。
本来、中立の立場である受付嬢であるミントが僕に肩入れしていいのかどうかの方が怪しいんだけどね
まぁ、これもいつも通りだし慣れっこだよね
そろそろ耳が死んじゃう
落ち着かせるため、そして僕の耳を守るために手で何かを抑え込むように動かしながら話しかける
「だから落ち着いてって。僕は悲観してないよ」
そう。全く悲観していない。
少し前は途方に暮れていた
でも、今の僕には夢があるから
叶えたい夢が
「……なんでですか」
「『新時代の星空』っていう新しいクランを僕が作るんだ」
そして、Sランククランに育て上げてみせる
そういうと、ミントは顔をパァっと明るくして胸を叩いた
……慌てて揺れるものから目を逸らした
まだそれには慣れてない……
それに気付いて無いのか明るく話す
「そういうことなら私に任せてください」
と言ってクラン設立の条件を教えて貰った
1、最低8人以上クランに参加すること
2、クランリーダーはBランク以上であること
3、金貨20枚(読者の方に分かり易くすると大体200万円っす)を収めること
4、クランハウスを指定すること
細かい条件は多くあるみたいだけど、大雑把に纏めればこうらしい
「そんな条件があったんだ……」
知らなかった……
1は問題無いとして、金貨20枚かぁ
うーん、依頼をこなしていれば貯まるかな?
だとしたら……
「まずはBランクを目標に、かな」
「それについても大丈夫ですよ。ソラさんは今Dランクですし、今までの依頼達成によって貢献度も充分ですので、昇級依頼を受けられます!」
だから今すぐにでもCランクになれると。
昇級依頼は……「オーク討伐」ね
オークと言えばCランクの中でもメジャーなモンスターだ
厚い脂肪のせいで打撃があまり効かなかったはず。
あとは単純に力も強いみたいだし、実力をはかる上で、昇級依頼にはもってこいなのかもしれないね
そして、Bランクになる条件は緊急依頼とCランクの依頼を20こなすことらしい
うん、やる気が出てきた!
「よし!頑張るぞ!」
_________
side??
とある執務室にて
椅子に座ったまま机の書類を片付けているヴェールに対して、暇なのか机の上に胡座をかいているルージュが話しかけた
「そういやァ、態々ソルを追放したことに理由ってなんかあンのか?」
「そりゃあるさ、2つ程な」
「……教えてくれンだよな?」
「それくらいは構わないぞ。」
片付けが終わったのか、背もたれに背を預けながらルージュにくるりと向き直ったヴェールは指を1つ立てて言った
「1つ目、俺たちが自由に動くために今のクランを崩壊させておきたかった。あいつの存在がここのクランの幹部以外のメンバー共に多大な影響を与えていたのは既に把握していた。」
「追放に伴う流出も読み通りって訳か」
「あぁ。俺たちの自由を確保するには、1度邪魔な宝を壊さないとな」
「思い入れもねェのに宝ってのは皮肉かよ」
ルージュが呆れるが、ヴェールは何処吹く風だ
ヴェールは続けるように2本目を立てた
「2つ目は王族関係だな。あいつ、俺の許可無く勝手に王族の依頼を受け取りに行きやがった」
そういったヴェールは今までの適当さが滲み出る表情ではなく、青筋が浮かび、怒りを露わにしていた
「それがどうしたンだよ」
「俺らのクランは本来、王族が依頼をする、つまり、解決してやる側なんだよ。だから、依頼は全てクランに持って越させていた」
「で?」
回りくどい言い方をするヴェールに対してさっさと答えを要求するルージュに呆れつつも、立てた指を戻し、両手を肘掛けに置き、何の意味もなく、ただくるくると椅子を回転させて回りながら続ける
「……はぁ、俺が上の立場だと明確にするためにしていたにも関わらず、あいつはそれを破った。自ら「仕事を下さい!」って言うことは、立場が下だと肯定するようなものだ」
「あァ、メンツの話だな?」
「そうだ。それを許したら、何者にも支配されない最強の名が廃るだろうが。到底そんなことは許されない」
「……お前も存外プライド高けェな」
「何とでも言え」
ヴェール(こいつ、まともに座れないのか……?)
次の投稿は26……かな
既にしてくれた人もいるみたいですが、ブックマークをして貰えば通知がいく(よね?)ので確実に次話が見たい人はして頂けると。
それと、作者のモチベに関わるのでぜひ(っ ॑꒳ ॑c)