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第七話 出立

日の巫女からコクヌシ様宛極秘文書と小刀を受け取った俺は再び布袋を被せられ再び案内されて10分程歩いた……すると草の揺れる音に匂いそして涼しげな風が顔に当たり、布袋越しでも久しぶりの外を感じたのだった。


しばらくその心地よさを感じてボーッとしているとクスクスと笑う聞き覚えのある声が聞こえてきた。

「従順に飼い慣らされちゃったね〜手枷も無く武器まで持ってるってのに暴れずに従ったんだ〜えらいえらい」


その声にすぐに俺は被せられた布袋を取り去って「いや、国の外まで案内だけして何も言わずに去るんかーい!!」かーい!!かーい!かーい…ーい……と綺麗な月夜の中セルフツッコミをこだまさせ、そんな寂しい男を木にもたれ掛かり見つめる彼女こそ声の主だと俺はすぐに気づいた。


「ヨルさん?……」


黒髪に赤い瞳が輝き、日の巫女が纏っていた白装束とは対照的な黒装束に身を包んだロン毛の真っ黒な女で年は同い年か年下くらいに見える……これで俺の倍以上年上なのか……



雰囲気に圧倒されて俺は声が出ず、彼女はその様子を見てか「……おいおい……いくら私が化物だからってその反応は流石に傷つくなぁ……」と笑いかけた。


もちろん彼女から溢れるオーラに圧倒されたが……そうではない……それ以上に俺は興奮していた……


「カッケェッ!!!めちゃくちゃカッコいい!!!何その黒装束!!ブリーチみてぇ!!その赤い眼も何ッ!?叛逆の意思の塊!?やばぁっ!なんか技とか使える!?ねぇねぇ!!」と彼女の手を握って質問責めにする。


男の誰しもが大体中学生くらいに患う病、中二病……実は俺はこの病気の重篤患者で齢26にして今も完治していない。

ゲーム等で自キャラを作る時は必ずオッドアイにして片方の目に必ず眼帯を付けさせるし、基本は黒を基調とした服を好みで意味のないチェーンやアクセサリーに目を輝かせてしまう。当然そんな人間にパートナーが出来るかと言えば出来るはずなく、友人ですら少し距離を置かれがちとなる訳で自分の好みについて俺は語り合えた試しが無かった……のだ!



「すごく良い!!俺もこの麻の服黒く染めようかな!コンビ名何する?カラスとか?八咫烏なんてよくない?」とひたすらヨルに詰め寄ると彼女は「もうわかった。わかったから……もうこれ以上私の格好について何も言わないで……」と顔を伏せてしまった。



流石にガツガツいきすぎたか……これから彼女との旅が始まるというのに色々と欲を出し過ぎてしまった様だ。ここは仕切り直そう。俺は「改めて……誠です。案内よろしくお願いします」と右手を差し出すと俯いていた彼女は俺の差し出した右手を握って「あぁ!必ず契約の珠を持ち帰ろう!!」と笑顔で答えた。



ついに始まる死の国アワへ向かう旅路、俺達を待ち受ける困難な世界に未知の強敵達!!

果たして俺は契約の珠を持ち帰りスワ国の人々を救えるのか!?俺たちの旅はこれからだッ!!!!


マコト先生の次回作にご期待ください。

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