プロローグ
時は3人が転生してから18年後
3人のうち一人が口を開く
アオイ
「これって詰みセーブになってないか?」
レイラ
「俺もそう思っていたところだ、リサはどう思う?」
リサ
「私たちの力じゃどうしようもないように感じるわ」
アオイはTMへと声をかける
アオイ
「おいTM詰みセーブは存在しないんじゃなかったのか?」
TM
「ええ、存在しませんよ、つまり今の状況は詰みセーブには当たりません、それと私に話しかけるのは基本的にやめてくださいと前にも言いましたよね」
アオイ
「すまなかった、しかしこれが詰みセーブじゃないとしたら脱出方法をきちんと考えないと3人とも命を失うことになるぞ」
時は遡ること18年前
ある夜の交差点
居眠り運転をしているトラック
そこへ男女が乗った車が近づいてくる
男女はカップルではない、タクシードライバーとその客だ
そしてトラックは車線をはみ出しながらどんどん近づいてくる
タクシードライバーはそれに気づいたがもう間に合わない
急ブレーキをかけるがトラックはタクシーへと突っ込んだ
トラックの荷物はガス
衝突後すぐに爆発が起こる
3名は即死
…
???
「ようこそ」
謎の声が聞こえる
そこへいるのは先ほどの3人
まず最初に動いたのはトラックの運転手、彼は女性へと話しかける
男
「あれ、お前もしかしてリサか?」
どうやら男と女は知り合いのようだ
女は不機嫌そうな顔で答える
リサ
「はぁ、なんであんたがここにいるのよ、二度と顔なんて見たくなかったわレイジ」
リサとレイジは元恋人である、レイジの浮気が発覚し破局した、よくある話だ。
しかし実際の事実とは実は異なっていた、だがレイジは当時それを言わなかった。
そしてその名前を聞いたもう一人の男が口を開く
男
「おい、今レイジといったか?もしかして聖稜中学の高橋レイジか?」
どうやらこっちも知り合いらしい
レイジは冷や汗をかきながら答える
レイジ
「あ、ああ、そのレイジで合ってる、あの時は悪かったアオイ」
アオイ
「もういい、昔のことだ、もう気にしていないからそっちも気にしないでくれ」
アオイは学校では悪目立ちするタイプでレイジ率いるいわゆるリア充グループからいじめを受けていた、アオイの記憶には無いがいじめがエスカレートしたある日レイジのグループ全員がアオイに病院送りにされた
???
「お知り合いでしたらちょうどいいですね、あなた方にはある者を殺して欲しいのです、私に呪いをかけた伝説の皇帝、カイザーデスペラードです」
レイジは話が全く見えない、そもそも3人は事故で死んだはずなのに真っ白な空間にいる、ここがどこなのかもわからない
レイジ
「待ってくれ、そもそもここはどこなんだ、何があったのか詳しく説明してくれないか」
当然の疑問である
???
「あなた方3人は死にました、私には事故や事件で亡くなった人間を召喚することができるのです、つまりあなた達3人はすでに死んでいます、しかし私の能力でそれを無かったことにしました、腕をご覧ください」
3人は腕を見る
海外ドラマとかで見る日数を数える横棒と縦棒が4本の模様が痣のように見える
???
「あなた方はこれから死ぬ度にその線が1本ずつ消えていきます、そして0になったら本当に死んでしまいます」
救済措置としてボスと呼ばれる敵を倒せば全員に線が5個付与されます
アオイはその言葉に突っかかる
アオイ
「待て、都合が良すぎる、それはボスってやつが相当強いってことなんじゃあないのか、それと死んだ場合の説明をしてくれ」
???
「死んだ場合この空間へと飛ばされます、時間経過は現実世界と同じ、この空間に3人が集まった時点で生き返る先を決めることができます」
ずいぶんややこしいルールがあるらしい
???
「セーブポイントは誰かが死ねばその死んだ10分前にいた場所がセーブポイントになります、記録できるセーブポイントは最新の死から5つまで、つまりほとんど死ななければ時間を大幅に戻すことも可能というわけです、3人全員が死んだ時点でどのセーブポイントへ戻るか決めてください、それがルールです」
3人は理解が追い付かないながらも話を聞く
レイジ
「お前は何者なんだ?」
当然の疑問である、人間を生き返すなどまるで神の御業だ
???
「私はデスペラードと相対していた賢者です、時を操る能力を持っています、タイムマスターと呼ばれていました、しかし私はもう生きるのに疲れました、私は死にたいのです」
以後???はタイムマスター、略してTMと呼ばれえることとなる
TMは淡々と話し始める
デスペラードにかけられた呪いは不死の呪い
TMではデスペラードには勝てないこと
そもそも肉体は滅びてしまい今は精神体となっていることなど
リサ
「あんたを助けて何かメリットはあるわけ?」
質問を投げかける
TM
「生き返ったことそのものがメリットでは?それで足りないようであればあなた方を元居た世界へと戻して差し上げても構いませんよ、ただしその場合事故で死んでいるので何のメリットもないかと思われますが」
そしてTMはある提案をした
TM
「もしデスペラードを打ち滅ぼすことが出来たら貴方方3人を元の世界へ生きた状態で転送して差し上げましょう」
TMは相当な能力の持ち主のようだ、3人はTMに従うことにした
TM
「では転生を始めます、魔法や剣技などはあっちの世界で学んでください」
3人は急な単語に反論しようとする、しかしそれはもう遅かった。