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マンホール駅

作者: 比我 鏡太朗


 マンホール駅前に着いた中肉中背頬痩けた中年男は、学生のように若々しい容貌に薄暗い影を纏って人通りを歩いた。駅ビルを抜けた駅前のロータリーは、客待ちをするタクシーの運転手通しの朝の挨拶から始まり、地べたに馴染む灰色の鳩が軽快に人通りの少ない汚れた都会の地面を歩く。缶コーヒーやコンビニのレジ横に並ぶ揚げ物を包んだ紙やその他諸々の吐き捨てられたゴミが散乱する地面やベンチ代わりの鉄柱がぐるりと一周した囲いの中の青々とした木は、



 朝のマンホール駅前は、東京の外れの都会の賑わいた街並みを映す。


 鎌田駅前は、朝方に下呂に包まれた昨夜の泡沫の一夜の名残をその匂いに包み、相変わらず陽気な朝を迎えている。エネルギーと繁雑とした庶民の街と化したこの地の歴史など露程も知らないが、人の集中するこの街は、その凝縮された狭い土地に(駅前)老若男女を包み込み、ありとあらゆる庶民の需要を満たしている。専門学校に通う若者の胃袋を狭い路地に並んだ大衆食堂(スタミナ定食)が存分に胃袋を見たし、スターバックス等と言うこじゃれた店など通う気も失せるほどに、庶民的なドトールが駅前の大通りに店を構え、一歩街を散策すれば、漫画や映画の世界の文学喫茶がそのイカした店構えの磨りガラス越しの異世界に足を止めさせる。


 勿論、角にある大衆酒場は、その開ききった開けぴろっげなガラス戸で誰でも出迎えており、田舎に住む者からした好い観光地だ。

 商店街は、大繁盛でその名の通り。八百屋の夫婦は、何時でも元気。ちょいと、用もないのに、バナナを物色したりする。そのエネルギーに当てられたくて。買っておいで、見ておいで。


 そんなこんなで、買う筈も無い生地の滑かな肌と均整の取れた色艶をユザワヤで眺めながら、寂れた映画館で小休憩。寂れた等、失礼で商店街にある映画館など、もうあるのだろうか等と、その居心地の良い座席で居眠りする。


 一歩足を裏路地に踏み込めば、入ることの無い店店が、表通りで疲れた気分を落ち着かせ、店の頭上の方から電車の通る緩やかな音が寛ぎと人の流れを教えてくれる。



 遠くまで歩けば、駅前の一本道は、住宅街に差し当たり、その手前に小さな稲荷がポツンと建っており、人混みに疲れた心をふと癒す。


 その角に、焼肉屋があり、入ったことは無いが、ステーキ屋だったと今思い出す。


 池上本願寺か何かが程近い駅にあり、その住宅街に囲まれた階段を上がって行けば、名に結びか何の神様がおわすか知らない寺がある。その蛇腹に為った階段を母と登った。その景色が綺麗だった。白い石階段が小さくループして、それは障碍者用の段の無いフループ?スラロープの記憶だったかも知れないが、それが照明に当てられて、脇に草花を植えた階段だった。適当な記憶だが。


 その当時住んでいた街並みから少し離れた東京であって人が暮らす街、東京の隅の家々の明かり等を眺めて、バイト仲間の東京生まれの若者の事など考えたりしたと思う。確か。


 赤い電車まで歩いて行った。西口と東口で街並みが大きく違い、商店街が西口ならドンキも専門学校も、東口は、区役所?蒲田市役所?が聳えており、その紋章がアイデンティティーを誇っていた。

 その眼下に噂に名高い羽根突き餃子の店があり、母と食べた。

広々とした店内は、その簡素な長テーブルと丸椅子に島を区切られたビヤガーデンさながらなおおピらな明け透けな店と、私の記憶の中で作り替えられている。


 その近くに、広い広間が大空の下空間を陣取り、それを囲うようにコーヒーやビルなどが店を構えている。

 それが、蒲田行進曲であり、今は何の建物だったかは忘れたが、市?大田区蒲田の行政の受け持つビルか、三井住友かどっかのビルに為っていた。


 蒲田行進曲は、蒲田にあった大きな映画撮影所が舞台だったかも定か出はない。東宝かキネマの天地蒲田と呼ばれている。東宝か、後が出てこない。松竹か、どっかだ。


 映画の内容は、忘れたが満田満さん?満さんが出ていた映画で、名脇役なのだろう、今も一線で活躍している。味がある人、舞台役者等でも、一時期、風間杜夫が主役だった。蒲田。一時期、東京にいた頃は、学校に行かず、舞台を見に行っていた。宮澤りえを生で見て、その演出家の何々さんという方を知って、池袋かどっかのシアターまで見に行った。


 大観衆の前で、大人が幼稚な言葉を大声で言う、その大人が真剣にふざけている姿に感動し、励まされ、見ず知らずの女性達と立ちながら笑い合って私の渇いた心を癒した。良く恥ずかしげもなく、私みたいな人間があんな大勢の人が…。っと言う気持ちに今は少しなる。


 そんなこんなで、宮沢りえや古田新太等の天竜人が舞台上で遊びまくっている姿に感動し、名も知れぬ女優さんが一人口上をかますのに心打たれ、長塚啓示?漢字適当、が捲し立てるように喋る気の入った高尚な舞台に呆気にとられ、震えたつ心の内と置いてけぼりにされる身の上の間でもがくのは、三島由紀夫の小説のようだった。


 相変わらず、あの日本で一番有名な演出家蜷川幸雄さんの次くらいにくる演出家さんの名前が出て来ないが、それは私一人で調べ直すとして、その時に見た舞台の数々は、数えるほどしか生では見ていなく、ビデオやTVで幾つもの舞台を見た。


 寺岡修司の面妖な退廃的な舞台から、?チープな表現。何か、鉄格子が舞台上に沢山あって人がその中でそれぞれ演技してて、なにこれ?って奴。あれを勝手に寺岡修司。


 どうでも良く、ひけらかしたいのも見えて来たので辞めると、といってもちっともひけらかして等いなくて、当人がひけらかしているつもりでも、見る人が見たら、それはこの場合大多数の閲覧者になるんだけど、全然その逆の意識を私に感じているのが妥当と考えるのが筋だよね。



 飽きた。



              続かない。



 最後に名前だけ、絶対に思い出す。絶対に。


 蟹江敬三さんの娘さんが出ている舞台の映像をNHKか何かの番組で放送していて、ビデオに録画していて何度も見た。



 確か、演出家は有名な江國香織さんでは無く、向田邦子さんだった。


 とぉおきょうブキブキ♪とうきょうブキブキ♪東京ブキブキ♪


 冒頭で舞台の赤い幕の前で蟹江敬三さんの娘と他の役者さんが歌いながら、腰をくねらせる。軽快で軽妙で明るい、何とも明るい出だしだ。憧れを抱かずに居られない東京の時代があるような気がした。


 役者さんも素晴らしかった。最近無くなられた方も、怖い顔をその人間味溢れる、私の小学校の頃貞子とアダ名されていた先生に似ているどうでも良い。その芯のしっかりした強く叱ってくれそうなお顔立ちの中にチャーミングに浮かべて笑いを誘っていた。あぁいう方が役者なのだろう。



 小林さん?野島さん?野万秀樹さん、惜しい。秀樹さん。野秀樹さん。野村萬斎。


 その蒲田東口のコーヒー屋で、私は、その側のお店で当時数ヶ月バイトしたスーパーの朝方の清掃の仕事を辞めるおり、同僚であった母よりは若い斜視の中年の女性に食事をご馳走に為った。


 多分、彼女は、月という字が苗字に入っていたと思う。その女性が一緒に入社したよしみで私にご馳走してくれた。彼女は何を思っていたのだろう。あの時も今も分からない。


 あのスーパーでバイトした店の店長は、一人言を何時も呟いていた。最初は、怖かったが段々安心した。多分、あの人も安心するために呟いていたのだろう。


 その早朝のトイレ掃除で、掃除をしていると良く声を掛けられた。

労いの一言を出勤前のサラリーマンのおっちゃんや主婦や老人に掛けて貰った。それが、凄く嬉しかった。確か。


 帰郷した私は、その経験を元に地元の旅館で働いて、一人で来た中年の泊まり客の女性に飲みかけの飲み物を頂いた。

 それは、やっぱり迷惑で、綺麗事だけど嬉しかった。自分を好いてくれて、気に入ってくれて。


 


 野田秀樹さん。



 漢字や固有名詞、人物名、実在する場所、人物を書いたつもりですが、多分に適当な記憶と性格に寄って書かれていますので、あしからず。



 最後に、つい先ほど気付いた最高な勘違いは、これはデジャブ。

あれ、前にもこれ書いたっけ?って良くあるよね。


 

 

 

平田満さん。栗田桃子さん。亡くなれた方と言った女優さんは、私の勘違いかもしれません。大変失礼ご無礼致しました事をお詫びします。


 寺山修司さん。


 長塚圭史さん

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