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第一話 暇すぎて転生を決意
黒い霧が覆い被さり、青色の雷が降り注ぐ山の頂上…誰も踏破できないという暗黒の城。そこには孤高の魔王、「デルス.カトレス」がいるという…誰にも姿を見せず、その姿を見た者は誰一人としていない……
「今日も誰一人来なかったなーっ 魔王ってつまんないよぉ…」
そう呟くのは、禍禍しい角を持ち、すべてを退けるオーラを持った魔王、デルス.カトレスである。城に700年ほど住んでいるのだが、「人間」というものを見たことがない。というのも、城の周りを覆っている霧のせいで、「霧のせいでこの先にいけない」という状態が続いていたからである。時折外に出て来客を待っていても、「誰も踏破できない」という肩書きのせいでこの山に登る者すら少なくなってしまった。魔王は思った。このまま魔王を続けてもなにも変わらないのではないかと。いっそのこと人間に溶け込んだ方が面白いのではないかと。「よし。転生しよう。」
魔王はそう呟くと、身体から光があふれ、魔王は消えた。そして新たな姿で一歩を踏み出したのである。