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愛していると知らなかったから

作者: Aki

最初に会った時から感情が読めない人だなと思った。ニコニコしてはいるけれど、目が笑っていないと言うか、本性を絶対に見せないと言うか。


「初めまして、婚約者殿。私はアルベルト・セディベルイだよ。これからよろしくね」


明るい茶色の髪、薄い茶色の瞳、そしてスラリと伸びた手足。本の中から飛び出したような容姿の王子様は私の夫となる人だ。


「ユリア・フォークステッドと申します。こちらこそ、よろしくお願い申し上げますわ、アルベルト様」


王女である私はこの国の王子に嫁ぐ。政治的な理由から。それは生まれた時から決まっていたし、そこに私の感情など何もない。


アルベルト様も私も、共に18歳。結婚するには丁度良い年齢ということで、来年には結婚式があるだろう。


しかし…。ちらりとアルベルト様を盗み見する。


相変わらずにっこりと笑って柔らかい雰囲気を醸し出しているけれど…。この人、私と会って内心穏やかではないはずだ。いや、もしかしたら「うざいなあ」とでも思っているのかもしれない。


だって知っているから。彼には恋人がいるってことを…。


確か「ケイト」とかいう名前の子だったかしら。巻き毛の可愛らしい令嬢だと聞いている。公認の仲だったらしく、そのケイトという彼女と結婚すると誰しも思っていたとか。事実、二人は婚約者同士だったようだ。


けれど事情が変わった。私の国とこの国が冷戦状態になったのだ。理由はまあ…一言で片づけると資源の取り合いってところかしら?国境の境目でミラルドという資源が出た事で、権利はうちにある、いやこちらだとお互いの主張が始まり、いつ開戦してもおかしくない状況と言うわけだ。


ミラルドは、それはそれは魅力的な資源だ。使い方によっては武器にも宝石の類にも変化する不思議な鉱物だ。


その鉱物が欲しいのは両国も同じだが、戦争になるのは困るのだ。お互いに。私の国では去年まで別のところと戦争状態にあり、国が疲弊している。この国だって農村の方で大規模な飢饉があったとかで国庫がすっからかんだとか。


故に「まあここは仲良くしておこうではないか」という理由で私達の結婚へと結びつく。


勿論、結婚以外にも様々な条約やお約束事等取り決められているけれど…。果たしてその「約束」が未来永劫守られるのかすごく謎だ。資源を巡っての戦争、いつか勃発するに決まっている。




と、私が頭を悩ませても仕方ない。私は国が戦争にならないように精一杯努めるだけだ。例えそれが、若き恋人たちを引き離しても…。


さて、この国に来て早一週間が経つ。


今のところ、何も不自由な想いはしていないし、嫌な事もない。申し分ないくらい、丁重に扱われている。


「ユリア王女、お手を」

「…はい」


パーティーで私とアルベルト様は皆の前でダンスを披露する。私と正式な婚約をしたと知らしめるためだ。


「ユリア王女はダンスがお上手ですね」

「……ありがとうございます。アルベルト様もお上手ですわ」


よくもまあ「うざい」と思っているであろう女に、そんな台詞を吐けるなあ…この人。相変わらずニコニコしているけれど、腹の中は何を考えているのやら。アルベルト様のこの笑顔、とっても嫌いだ。


「ユリア王女、私はあなたと仲良くやりたいと思っているのですよ」


ダンスが終わった後、アルベルト様はバルコニーへ私を連れて来てくれてそう話しかけてきた。


「あなたと私の婚約は突然決まりましたからね…。あなたも思う事があるでしょうに…ね」

「……ええ…」


なんて言ってみたけれど、実際のところ思う事なんて特にない。ああ、アルベルト様とケイト様は気の毒だと思うけれどね。


「あなたの望みは叶えてあげるつもりです」

「……ありがとうございます」


ここは「アルベルト様も私のことは気にせず、ケイト様を側室に迎えても良いのですよ」とでも言うところだったかな?いや、そんな事私の一存で決めるわけにはいかない…。


アルベルト様の顔はよくよく見ると、少しだけ寂しそうな表情をしているように思えた。王子という立場上、自由に生きられないことが不満かな?それとも恋人と結婚できなかったことが傷となっているのかしら?けれど深くは聞けなかった。そこまで彼は私のことを信用したわけじゃないでしょうし、心を開いたわけでもないでしょうから。


だからこそ、私から心を開かなくてはならないのだろう。彼の本音は分からないけれど、それは私にとってあまり重要ではないから。


「アルベルト様、お気遣いありがとうございます。私の願いは、私の国とこの国がずっと平和であり続けることです」

「………、随分物分かりがいい王女サマだね」


ん?王子の声に刺があったような気がしたが…。


「確かに戦争なんて起こらなければいいけれど…。私達の結婚なんて、愛のない、国が定めたものだよね」

「…?それが何か?」


アルベルト王子は黙って私を見つめる。


ああ、もしかしなくとも、私とアルベルト様の考え方は全く違うのだろう。私はよく周りから言われていた。「真の王族」とか「国を一番に考える聖女」とか。自慢じゃないが、私は王族として相応しい考え方を持っているのだろう。しかしアルベルト様はきっと違うのだ。


「アルベルト様、私は生まれた時より王女です。王女として生まれたからには、王女の役目を背負っています」


にっこりと笑って無言で先を促すアルベルト様はしかし、その目はやはり笑っていない。ああ、嫌だこの笑顔!


「他国に嫁ぎ、国の安全と発展の為の道具となる…。夫となる者に愛は求めません。求めるものは、お互いに信頼し、良きパートナーであることです」

「………ふうん?でもいいの?」

「何がです?」

「王太子妃になると言うことは、子供を当然産むことも強いられる。子供を産むという事は、私に抱かれるということ」

「……」

「好きでもない男に抱かれるのって、屈辱じゃないの?」

「……それも役目でしょう。何を今更」

「やっぱり物分かりがいいね、君。いや、冷徹って言葉がよく似合うのかもね」


クスクスと笑ったアルベルト王子に対して怒りを覚える。こんな感情を持つのも久しぶりだ…。


「まあいいや…。物分かりがいい君が相手だと、私も好き勝手出来そうだしね」


それはケイト嬢を側妃に迎えるということかしら?別に構わない。ただケイト嬢の産んだ子と王位継承権争いなどということが起こらなければ…ね。


この時、アルベルト様に対してまだ私は何の感情も持っていなかった。それは確かだった。別に誰が夫になろうとも構わないし、誰が側妃になろうとも構わない。


私は彼の言う通り冷徹なのだろう。考えてみれば、物事に感動したり心が乱されるということはあまりない。それは王族として頼もしい姿だろうが、人間としては魅力に欠けると…。要はそういう事なのだろう。





一年後、私とアルベルト様は予定通り結婚した。その頃は国同士も落ち着きを取り戻し、貴重資源・ミラルドの取り扱いも双方の話し合いで決められたようだ。どうやら共同で資源を発掘し、同じ分だけ分け合うようだ。


私とアルベルト様の初夜はまるで儀式のように淡々と行われた。


美しいアルベルト様の顔が自分の間近にあることは不思議な感覚になったが、それでも私の心が動かされることはなかった。


なかったのだが…。


私はすぐに妊娠し、子供を出産することとなった。自分の体に子供がいるという事実が奇妙で、でも嬉しかった。今まで味わったことない幸せをじんわり感じる様になったのもこの頃だ。


そしてアルベルト様はなぜか私と共に夜を共にする。恋人のところへ行けばいいのに…律儀に私と寝るなんておかしな人だ。


「おやすみ、私の妃…」

「……はいはい、おやすみなさい」

「……いつも思うけれど、ユリアは私につれないねえ」

「…甘い台詞をよく吐けるものだなあって感心しているんですよ」

「ふふ…酷いねえ」

「いつもそんな台詞を使っているんですか」

「それはどういう意味だい?」


ケイト嬢に使っているのかってことだったんだけれど…。突っ込んで欲しくないみたいだからこれ以上言わない。


「ユリア、キスして」

「………」


本当にアルベルト様はよく分からない。そういうのはケイト嬢にやって頂ければいいものを…。義務で抱かなければいけない王太子妃なんて抱いたら終わりでいいのに。妊娠中くらいは放っておけばいいのに。恋人と楽しめばいいのに。


けれど彼はそれをしない。律儀に愛を囁く。さっぱり意味が分からないのだ。




そんな事をしていてどのくらい経ったのかな。六年…かな。私とアルベルト様は26歳になり、気付けば子供も三人いる。そして今また、私のお腹の中にはもう一人子供を授かった。


「おしどり夫婦として有名ですからねえ、お二方は!いやいや、アルベルト様がここまで入れ込むなんて意外でしたけれど」


パーティーではそんな風に言われることも多かった。アルベルト様はまた余所いきの笑顔で「ありがとうございます」なんて言っているけれど、内心でまた何を考えているのやら。


「ユリア、疲れたでしょう。こちらへおいで」


私のお気に入りのバルコニーへ手をひいて連れて行ってくれるアルベルト様の顔は笑顔だ。けれど何かを企んでいるかのような笑顔ではなく、心からの笑顔。


「…あなたの笑顔の種類を、私も大分見分けられるようになりましたよ」

「………ん?何の事だい」

「嘘くさい笑顔の話です。私と最初に会った時、ニコニコしていましたけれど、‘うざいなあ’とか考えていたでしょう」

「……」

「ホラ、やっぱりそうじゃないですか」


別にいいですけれど、と言えばプッと吹きだすアルベルト様がいた。


「そっか…君にはバレてたんだね。私の笑顔に皆は騙されてくれるけれどなあ」

「嘘ばっかりの王宮で育ったんですから、その位見抜きますよ。あの頃は、あなたとケイト嬢にとって辛い日々だったでしょうし」


ついつい口を滑らせれば、アルベルト様の表情が強張った。


「……知っていたの?ケイトとのこと」

「え、勿論ですが…。知らないとでも思っていたんですか?」


そっちの方が驚きだ。耳に入るに決まっているでしょうが。そう言えばアルベルト様は深い溜息をついた。


「ああ……まあ…その……ケイトのことは…」

「別に言わなくてもいいですよ。言いたくない事はあるでしょうし」


ほっとするアルベルト様は、しかし私の言葉を聞いてまた顔を凍らせた。


「それで?今はどのくらいケイト嬢と会っているのですか?」

「………、は……?」

「別に怒りませんってば。ケイト嬢は、あなたの子供は産んだのですか?」

「……え……ちょっと待ってよ…」

「もしその場合、認知くらいしたらどうです?流石に庶子ではお気の毒ですし…。ああ、でも子供達と王位継承争いは避けたいので、その点はしっかりお伝えしてもらいたく…」

「いや、ちょっと待って、ユリア!」


珍しく声を荒げたアルベルト様に私も驚いた。アルベルト様は焦った様子で私の肩をがっしりと掴む。


「言っておくけれど、ケイトとはとっくに切れている!もしかして私が未だにケイトと会っていると思っていたというのか!?」

「え……そう…なんですの?それは…」

「知らなかったと言うのか…」


ガクっとアルベルト様は頭を垂れた。ええ…なんでそこまで落ち込むの…。


「ねえユリア…。今まではっきりと聞いた事はなかったけれど…、あなたは私の事をどう思っているの?」

「え?いきなりですのね…何ですの…」

「いいから、答えて」


どう?どう思っている…。改めて聞かれると凄く困る。


ちらりとアルベルト様を見る。六年前と比べて更に美しさに磨きがかかった。身体もがっしりとしてきたし、貫禄もついてきた。周りの者たちの人望も厚いと聞くし、王にふさわしい人物だろうと思うけれど…。


「ええと……何て言えばいいのか困りますが…。良き王になると思います」


しかしアルベルト様が望んだ答えではなかったらしい。一瞬だけ泣きそうな顔になると


「そうだったね…。あなたはそういう人だったね…」


寂しそうな声でそんな事を言うものだから更に驚いた。


「あの…」

「いや……いいよ…。何でもないよ、ユリア。忘れて」


なぜだろう。ちくりと胸が痛むのは。あんな顔をさせたかったわけじゃないのだけれど…。どうしてアルベルト様はあんな事を言ったのだろう。それにいつからケイト嬢と切れていた?どうして?どうして切ったと言うの?分からない…。




そんな出来事が合った数日後、なんと恐れていたことが起こってしまった。


ミラルドの分け前について現地で意見がぶつかり、相互で取り決められた約束事が破棄され、開戦間近となってしまったのだ…。戦争を避けたくても避けられない、そんな状況だと言われた。


私は故郷へ帰るように命令が下った。この国に嫁いできたのは無駄だったと言うわけか…。父上からの命令には逆らえない。私はこの国の人間ではないから…。


「………行くのか」


夜、部屋にアルベルト様が訪ねて来た。私の部屋はある程度片付けが始まっている。


「……父上からの命令では逆らえませんからね…。この国に折角嫁いできたのに無駄になってしまいました…」

「……そのお腹の子はどうする」

「……さてさて、どうしたらいいのでしょうねえ……。もう出産も間近ですし…こちらで産んで私だけが帰る…というのがいいのでしょうね、きっと…」

「……ユリアはいつもそうだな…。あなたの心を乱すことは無理なのだな」

「………これでも動揺しているんですけれどねえ…」


ゆっくりとアルベルト様を見れば、彼は苦しそうな顔をしていた。そんな彼が珍しく、両手で頬を触ろうとすれば、両腕ごと彼の手で掴まれて身動きが取れなくなった。


「アルベルト様…?」


アルベルト様は私を正面から抱きこんだ。ぎゅっと抱きしめられ、私の大きくなったお腹が圧迫される。


「アルベルト様…?あの…」

「ユリア、愛している」


息を飲んだ。愛している、初めて言われた言葉…。


「愛している。私はずっとあなたを愛していた。そもそもケイトとは六年前に別れている。あなただけを愛していた」

「………い…いつから…いつからですか…だってそんな素振り…」

「……全く分からないと言うのか…それもあなたらしい」


少し身体を離して私の顔を見つめたアルベルト様は、軽く私に口付けをした。


「私はあなたを愛している。けれどあなたは私の事を愛していないのだな……」

「っ……!」

「いや、いいよ…。最初から分かっていたことだ」


するりとアルベルト様の体は私から離れて行く。


「子供を産んだら、故郷へ帰るといい。それが、あなたが望むことならば」

「……アルベルト様…っ!」

「おやすみ、ユリア。愛しているよ」


そう言って彼は部屋から出て行く。私は呆然とそんなアルベルト様を見送るだけだけれど…。


「え……?どうして……なぜ涙が…」


涙が溢れてくる。どうしてなのだろう。なぜ、私は泣いているのだろう。


「ふ…っ…!うう……」


胸から込み上げる何か。それは私の心を絞めつけて苦しめる。こんな感情を爆発させたことはない。こんな想い、したことがない…。


その時だ。お腹に痛みが走った。ああ、子供が生まれる…生まれてくる。私は泣きながら隣に控えていた侍女を呼び付けた。




***


頭が朦朧とする。あのバタバタの中で私は息子を産んだ。第四子だ。


子供を見るといつもほんわか幸せな気持ちになる。でも…もうこの気持ちも捨てなくちゃならないんだ。


そう思うと自然と涙が溢れて来た。止めようと思っても止まらない。そして堪らなく、アルベルト様に会いたかった。


けれどアルベルト様は私に会いに来ては下さらなかった。私が故郷へ帰る、その日まで…アルベルト様は私と会ってくれなかったのだ。





私は何て馬鹿なんだろう。王女であることに誇りを持ち、感情を排除してきた。それが正しき王女の姿だとどこかで思い込んでいたんだろう。


夫になる人に何も求めない、それが一番だと思っていたのに。自分の気持ちに蓋をして、気付かないふりをしてきたと言うのだろうか。今になって、アルベルト様の事を愛しいと思うなんて。


「こんな感情知らない…!私じゃない…!私は…私は…」


ぐちゃぐちゃな私を侍女たちは慰めてくれるが、どの言葉も響かない。ただ、抱きしめて欲しかった。アルベルト様に…。そして子供達と共に、生きていたいと。ここに残りたいと思ったのだ。



「ユリア様。お発ちの時です」


故郷へ帰るその日、迎えの者がやって来た。アルベルト様も子供もいない。もう、いないのだ。


「ユリア様、お早く…」

「…ごめんなさい…。私、帰れない…。父上にそう伝えて……」

「ユリア様!?」

「分かっています…我儘を言ってしまっていることは…。でももう帰れません…。ここには子供とアルベルト様がいるから……」



私は必死で走った。アルベルト様がいるところまで。


王宮の真ん中にいる。王太子の部屋にいるだろう。そこに行けば会えるはずだ。会って、伝えたい言葉があるの。


出産して間もないから走るのは辛かった。けれど走りたかった…。


「アルベルト様!」


ドキドキする心臓を押さえ、息を整える間もなく部屋へ入った。


「……ユリア?…もう発ったのではないのかい?」

「……アルベルト様…」


机の上で仕事をするアルベルト様がそこにいた。ほっとしたのか、私の目から大量の涙が溢れ出て来る。


「ユリア!?どうした…」


アルベルト様が焦ってこちらへ来るが、私も彼の元へ駆けてゆきその胸に飛び込んだ。


「ユリア…!?」

「アルベルト様…ごめんなさい…私、馬鹿でした…。今になって気付くなんて…!あなたを愛しています…!」


ひゅっと息を飲む気配がした。アルベルト様が緊張しているのが分かった。


「お願いですアルベルト様…。ここに置いて下さい!あなたと、子供達と一緒に居たいんです…お願いです…」

「……それは王女として失格ではないのか」

「…分かっています!分かっているのです…でも無理なんです、胸が張り裂けそうで辛い。ずるいって分かっていても、あなたの傍にいたいんです」


その瞬間、アルベルト様からキスがきた。熱いキスが…。


「……やっと自覚したようだね…ユリア。随分待たされたけれど……」


にやりと笑うアルベルト様は、とても嬉しそうだ。私も泣きながら笑ってみせる。


「国に帰る必要はないよ。戦争になろうがどうなろうが、あなたは私の妃だ。もう離さないから…」

「はい……はい、アルベルト様…」


私にとって、ここから本当の出発となるだろう。今までとは違う形でアルベルト様を支えて行きたいと思うから。そして気付かなかった恋心にちゃんと向き合っていきたい。


「愛しています、アルベルト様…」


声に出せばアルベルト様が笑ってくれる。嘘のない、綺麗な笑顔で。


その笑顔がとても好きになっていたなんて、私はなんておバカさんなのだろうか…。でもそんな自分も、悔しいけれど嫌いじゃない。


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