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神代刹那

神代刹那は、この世界に転移する前はも常に最強を誇る女子高生だった。実家が剣術道場であってか幼少の頃から竹刀を振っていたせいか、剣の成長はのびのびと上達しており、中学に入るころには門下生のほとんどを軽くあしらうほどの実力を持っていた。また、母親がマナーの先生でもあり、行儀作法も幼少から習得しており、同級生や年下でさえも敬語で使い常におしとやかな態度で振舞っていた。

それに加え容姿も綺麗な黒髪でスタイルがよくその美貌は一瞬見れば忘れない程に美しく可憐な大和撫子であった。

剣技、振る舞い、美貌この完璧なスペックを持った彼女は当然の如く校内では人気の的になり、男性だけではなく女性にもモテるほどの人気をはくしており、女子剣道部に入るも即レギュラーに入り先鋒を任せる程の力量を持ち、クラス委員になるとたちまちみんなをまとめられるほどのチート級のスペックの持ち主であった。





それは現代でもとどまらず遠き異世界の地でも顕在し、剣士としてチート級のちからを手に入れると、次々とと魔物をなぎ倒す程の力を持つほどの積極性があり、最終的には、急激にステータスがあがり一気にトップにまで成り上がるほどの化け物じみた力を持つ南城 隼人より強い部類くらいのランクになるほど強かったらしく彼女のステータスは最終的に




名前 カミシロ セツナ

レベル92

AT3302

BT2867

MAF832

BAF835

スキル

先制攻撃、縮地、剣術特化、千里眼、真眼、居合、天歩、和食料理レベル4、川釣りスキルレベル3、山菜採取レベル2、礼儀作法レベルMAX、容姿MAX、交渉、誘惑無効、天衣無縫

という優遇を持っている。そんな彼女は魔王が倒れ、『転移者』の中にいる元凶によってもたらされる世界の混沌に巻き込まれ偶然にも神殺しの力を持つアジムの祖父のニルヴァーチ団長と出会うことによってさらに才能を開花し、神殺しの力を手に入れたのだ。

彼女は今現在、ニルヴァーチ団長の遺言によりゴッドスレイヤー部隊、『夜明大翼』に所属し、すでに三日目が経った。






「うう・・・・・・・胸がきついですね」

彼女は、朝目覚め、『夜明大翼』の本部の一部屋で、昨日届いた黒一色の団服に着替えスタンドミラーに見つめ合うが、胸の大きさがあってなく、苦しい顔をしていた。

彼女の唯一の悩み事はこの驚異的のバストである。その大きさは、『夜明け大翼』いやミトガルドの中ではかなり上である同じ黒髪美女のアジムニルヴァーチ新団長のワンランク上に到達し、つい先ほどミトガルドに入り、村の中で、新星の如くトップクラスの巨乳に輝いたアウラより下のナンバー2に輝いてしまうほどの大きさを誇っていた。


刹那ははしたないと思い、上にシャツを着て、上ボタンを二つ外すことでゆったりすることができた。




「ふぅ~~~~~これで落ち着くことができましたね。では行く事にしましょうか」

そう言いながら部屋から出る。早朝刹那がやる内容は朝食の登板だ。刹那はここに入ったばかりの神殺しの力を持つ人間でなおかつ『転移者』だ。なので転移前のクラスメイトの事をほぼ全体把握しているので、村の中で閉じこもっている元クラスメイトを気遣いし励ますことで少しでも不安を解消するべく各自仕事を受けている元クラスメイトの様子を見ているのだ。これは別に『夜明大翼』の正式な仕事ではないが元クラス委員である彼女はクラスメイトがうまくここでなじんでいるのか心配の為にアジムにその仕事を頼みこんだのだ。アジムもここの人間よりクラス委員長に声をかけてもらえると一層安心すると思い心おきなく賛同したのだ。









「みなさん。おはようございます」

「あっ。委員長おはよう」

「ええ、斎藤さん相変わらず元気ですね。」

厨房に向かうと、『転移者』の斎藤朱莉とここの料理スタッフがすでに作業をしていた。






「すみません。すでに作業をしていましたか」

「ううん。時間はあってるよ」

「おうよ。ここの人間は料理隙が多いんだから予定より数分前で作業するのが多いんだ。だから気にするなよ。新米の『ゴッドスレイヤー』さんよ」

「はい」

「それにしても委員長の団服似合ってるよ。これ昨日届いたって言ってたよね」

「はい」

「それにしても相変わらず委員長の胸はいつ見ても絶景ですなぁ。これを見るだけで早朝の眠けが吹っ飛びますねぇ。グヘヘヘヘヘヘヘヘ」

「あの斎藤さん!?」

朱莉はオッサン臭いセリフを吐きながら食い入るように団服を着ても目立つ刹那の双乳を視感し、その強い目線で少し顔が赤くなっていた。



「ちょっと朱莉さん。そんなところでバカやってないで、仕事しなさいな」

「はい!!すみません」

「では今から手伝います。

朱莉は厨房のスタッフのいかにもベテランの風格があるおばちゃんに注意をされそそくさと作業に戻り刹那も仕事をしようとエプロンを着ようとする。


「いやそれはいいんだ。アンタの仕事内容は新団長に聞いている。ここは今充分に足りるからそれより一つ仕事を頼んでくれないかい?」

「はい?」








~~~~~~~~~~








「ふぁ・・・・・・・退屈だな・・・・・」

ミトガルドの『夜明大翼』本部に続く、河原にて、眼鏡をくいと動かし、草原の上でハヤトは空を見上げながらなにもすることなくただボーとしていた。彼は、かつて異世界最強を誇る『転移者』だったが、今はゴッドスレイヤーに隔離されこのなにもない地味な村で静かに怠惰な生活を送っていた。

いや、正確には彼には今朝早起きで『夜明大翼』本部の厨房で朝食を作るという責務があるのだがあまりの平和で退屈過ぎて仕事をする気力もなく今日も、本部に向かう途中の河原で一人密かにサボっていた。





「南條君やっぱりこんなところでサボっていたんですね?」

「ん?委員長・・・・・・」

遠くから声をかけてきたのは刹那だった。先ほどおばちゃんに下された命は、このごろ、何かに悩み仕事をサボっているハヤトに元気に声をかけてくるようにと言われたのだ。






「なんでこんなところに・・・・・・」

「家に行った時、同じ家にいたフウフウさんって人がここにいるって懇切丁寧に教えてくれましたよ」

「あいつ余計なことを・・・・で何しに来たんだよ?」

ハヤトはバツが悪そうに舌打ちをし目上に見下げる刹那に目を向けるとこの異世界に転移してはや二年たっても変わらずのクールな顔をしており、そして彼女が来ているゴッドスレイヤーにしか着れない漆黒の団服を着こなしてるのを見ると大体察しがつき余計に機嫌が悪くなっていた。




「その前にとなりいいですか?」

「ああ、どうぞ」

「失礼します」

刹那は剣術道場の娘であったか凛とした雰囲気を漂わせ正座をしする。






「では単刀直入に言います。どうしてこの頃村の手伝いに参加しないのですか?少しでも仕事をすればお金貰えて安定とした生活ができるじゃないですか?」

「・・・・・・」

「もしかして、もうこの村の外で旅ができないから拗ねているのですか?」

「それもある。だけど一番腹立たしいのは俺に力がないことだ・・・・」

そうハヤトは悔しがりながら拳を強く握り地面に向かって叩きつける。バカ高いステータスの影響かその衝撃で周囲は地震のように響かせ川は激しく波を打っていた。







「元の世界ではなんの役にたたないお荷物が初めて輝いたのはこの異世界だぞ。なんせ転移して自分のステータスを見ると他の転移した奴と比べてレベル1の状態でオール500の神性能といきなり50を超えるステータスだぞ。こんなステータス他にいたか?いやいるはずがない。俺はこの世界の覇者になれると確信したんだ。そして案の定だったよ。この俺の活躍によってシズク、フウフウ、ランラン、アウラといった美少女と出会いクラスではほぼ空気だった俺を認めてくれるなんてそれは嬉しかったよ。できればこの世界で一生暮らしたいくらいの感じになったよ。それがなんだ。魔王を倒した直後に元凶というわけも分からん奴に俺は操られてしまいには神殺しの人間に連れられここに隔離される始末だ。こんなオチはないだろう」

ハヤトは自分の転落人生を語り自分の思いを刹那にぶつけていた。





「南條君、追い込まないで下さいよ。新団長はこれから貴方達にあるだけのジンを提供してくれるじゃないですか。それでうまくジンとシンクロできれば神殺しになって私達と前線に立てますよ」

「なんだ?その言い方は俺を馬鹿にしてるのか。自分が唯一の『転移者』の神殺しだからっていっちょ前に俺を見下しやがってんのか?」

「何を言ってるんですか・・・・・」

ハヤトは、そういいながら嫉妬心に燃えながら目の前にいる刹那に嫌味を言い続けようとする。






「いいよな。アンタは生まれももってもいいご身分で元の世界ではなくこの異世界でもいろんな奴らにモテていて、俺の気持ちが分かるわけないだろ。俺はただこの異世界でただなにも気にせず、気長に一生を終えたいんだよ。それなのに『夜明大翼』が勝手に俺らを返す為にここに隔離しやがって、誰もが元の世界に戻りたいと思うなよ。中には元の世界に帰っても情熱が湧かずに地味な人生まっしぐらな落ちこぼれがいるんだよ。そいつの気持ちも分かってくれよ」

「そうか・・・・・つまりお前は、この世界でお前は一生を終えたいと言いてぇんだな?」

「な・・・・・・・・・ジレン」

ハヤトが心の中の気持ちを叫ぼうとしてると、目の前を向けると、河原の上に丘にジレンは涼しそうな表情でリンゴをむしゃりと食べていた。そして、彼はその丘をリンゴを落とさないように滑り河原に下り生き生きとした顔立ちでハヤトに殺意を向ける。








「ジレンさん・・・・・・・どうして貴方がここに・・・・・」

「神代・・・・・前にも言ったはずだぜ。馴れ馴れしく俺の事をさんづけすんなよ。俺にとっては同じ『転移者』であるお前も俺にとってはなんだよ。そうされると見下されてるようでイラつくんだよ」

「分かりました。ジレンこれでいいですか?」

「ああ。結構だ。後はそこら辺を適当に散ってろ。俺はこいつにようがあるんだよ」

奏う言いながらジレンは狂いながら笑いハヤトの前に立つ。




「なぁお前、こんな所はすぐに出てお前の女と自由に旅をしたいんだろ?いやこの女が先に神殺しの力を得て嫉妬してるんだろ」

「なっ・・・・・・・そんなことはただ俺は、こんな退屈の生活が嫌なだけだ。なにかスリルを味わえたいんだ」

「ならそれを俺にぶつけてみろ」

「え?」

「師・・・・・・新団長からお前の言伝だ。お前がススと神代以外の神殺しの人間を一人でも背を地面に叩きつけたら特例として前線に出してやるって言ったんだよ」

「あの・・・・ジレンどうして私は駄目なのですか?」

「ちっ、どうせお前はこいつに同情して手を抜くんだろ?」

「そんなことありません・・・・・・よ」

「おい、なぜ目を逸らした?バレバレなんだよ」

思惑が顔に出てしまった刹那はサッと顔を隠すようにした。







「いいか。特訓は昼頃からだ。ついでにお前の仲間を連れてこい俺がまとめて鍛えてやるよ」

「ああ、よろしく」

前線に出れるチャンスを貰ったハヤトは生きる気力を取り戻しており、ジレンはそれを背にして静かにさろうとするが、刹那はそれを追いかけ口を出す。






「ジレン、貴方は素直じゃありませんね?」

「あ?」

今、鍛えるって言ってましたよね。本当は彼を前線に出せるように力をつけたかったんですね。見直しました?」

「馬鹿か?俺がそんなお人好しに見えるか?俺はただ今浮かれまわっているクソ野郎を特訓が外を出たいとほざかないまでいたぶりたかっただけだ」

「ではそういうことにしときますね?」

「・・・・・・・・・・おいちょっと待て。神代そういうことってどういうことだ?まるで俺があのカスあいてにツンデレ決め込んでるような感じじゃねぇか・・・・・・・・・・・言っとくがな俺はてめぇらのようなクズどもを本気で皆殺しにしようとしてんだぞ。本気で特訓に付き合う馬鹿がどこにいるんだ・・・・・」

「そうですか。ならその前に私を倒さなければいけませんね。あの時アジムさんが介入しなかったらどうなってたのでしょうか・・・・・」

「はっそれは挑発と思ったいいんだな。ならここで決着をつけようか?」

「それはできません。私は今から南條君を連れて朝食の手伝いをする役目があります。それでは南條君いまからでも本部の厨房に戻りましょう」

「え?今からでも間に合うのか?」

「間に合います。それでは全速力で行きましょう」

「お・・・・・・おう」

「・・・・・・・・」

刹那とはそう言いながら全速力で本部に突進するくらいの勢いでハヤトを引っ張りだして去っていた。そしてジレンはただ一人静かにせせらぎが聞こえる河原でポツンと立っていた。





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