愛すべき、なろうフレンズたちへ 〜あなたとの、その距離感に金言を〜
エッセイ第八弾。今回もかまします。
今回のテーマはユーザー交流。
お陰様で相互登録ユーザー様も増え、充実した日々を楽しませて頂いております。
その中でふと思ったこと。
活動報告へのコメントは問題なくこなせるものの、さすがに皆さんの作品へ目を通すだけの余裕もない。短編ならばサラッと読めるが、長編作となるとかなり厳しい。
自分が書いた作品を公開するためにユーザー登録したというのに、交流に時間を割かれ、執筆がままならないというジレンマ。
みなさん、他のユーザー様との距離感をどのように取っているのだろうかと。
今回、その悩みの根本を解き明かすべく、我々は南米へと飛んだ……
☆☆☆
我々は自らの力だけで森へ分け入り、道なき道を進んだ。その先に潜む何かを求め、幾多の困難を乗り越え、道を切り開いた。
だが、大自然の脅威が我々の行く手をことごとく遮る。時としてジャングルは牙を剥き、我々へ襲いかかったのだ。
岩陰に潜む大蛇。
森の部族が仕掛けた罠。
毒矢が飛ぶ。
聖なる森へ立ち入るなとばかりに、凄まじい洗礼を受けた。
それはまさに、死と背中合わせの探検。
わずかな情報を拾い集め、ジャングルを進むこと数日。すると我々の目の前に、信じられない光景が広がった。
ナロー村。先住民族たちの聖地だ。我々は幸運にも彼等に話を聞くことができた。
その口から紡がれたのは十人十色の意見であり、まさに金言。不滅の真理とも呼ぶべき数々を含め、その言葉を纏めてみた。
翻訳の都合上、ニュアンスに多少の齟齬が生じる部分は許して頂きたい。
アビシャーク氏
「ユーザー様との交流は、とりあえず活動報告へ顔を出す。作品を読みたいのは山々だが、長編だと読めないことも多い。それを本人へ断るが、繋がりが切れることはない」
ビパシャ氏
「ユーザー様との交流が嬉しく、作品への感想も頂いたのだから、なるべく読んで感想を送りたいが感想も遅筆で困っている。皆様の力作やアイディアが素晴らしく、楽しく、時間があれば読みたいというのが本音だ」
フリーダ氏
「好みの小説と親しいユーザー様は別物だと考えている。私は良作と巡り会うために、作品への期待優先でユーザー登録をしている。感想を頂いたなど付き合いの意味合いが強い人もいるようだが、付き合いならば活動報告へのコメントと、短編や新連載を読めば充分ではないか。長期連載は好きな作品でなければ楽しく読めない。読んで欲しいから自分も出来るだけ読みたいと思うのは分かるが、ジャンル的に関心が沸かなかったり、追い付くのに時間かかるのは当然のこと。好きな作品を優先して健康的に活動するべきだ」
シャー氏
「読まなくて良いだろう。律儀に「全て」読み、返信して更新のたびに感想を書いていたら、鬱陶しがられブロックされたことがある。好みなら読む。飽きたらやめる」
イルファーン氏
「本音を言えば、読まれないよりは読まれた方がいいのは誰しも同じだろう。しかし、そんなこととは無関係に交流できるユーザー様でなければ、長くは付き合っていけない。実際、作品のPVやブクマ数や「俺の作品スゲーから、みんな読め」といった話のみを活動報告(それも1日に複数回)で延々としているユーザー様に遭遇したことがある。疲れるので交流をやめてしまった」
ラーニー氏
「私は読むようにしている。そのため、書く時間が順調に減っている。読むのも大好きなので気にしないが、私の次回作を読みたいと言ってくださる神様もいらっしゃるのが悩ましい。ただ、様々な作品に触れることで勉強にもなり、質が上がったように思う」
カジョール氏
「作者と作品はイコールではない。作者の方とイコールなのは活動報告だろう。懇意にさせていただいている作者の活動報告には可能な限りお邪魔するが、作品は作品。言うなれば、懇意の作者様の作品は、読む優先順位を多少上げるという程度。とっつきやすそうな作品から入り、面白いようなら少しずつ深入りしていく程度で良いのではないか。“読者としてのあなたは、あくまでも一読者”あなたの時間は有限です。“一作者として交流する時間”と“一読者として読む時間”は切り分けても良いのではないか。感想を頂いたなら可能な限り感想をお返しするとして、それも“第○話~第○話を拝読しての感想になります”という具合にすれば、全文を読まなくてもお返しにはなるだろう。その上で、面白ければ少しずつ読み進めればいい。作者同士の交流は、交流そのものが主目的で、作品アピールの意図は棚に上げて考えてみてもいいのではないか。その上で、“この人が書くのなら面白いに違いない”と思えたのなら、その時は作品に付き合い、更にその気になったら切磋琢磨。意見を交わして、作品をより良くするにはどうするかを考えればいい」
マリカ氏
「そもそも書く方が主体だとまったく読む時間がない人も多い。あまり気にしないことだ」
以上が、彼等の口から語られた全てである。
その後、無事に帰国した私は、今こうしてパソコンに向き合っている。そうして今回の探求を振り返り、書き手の一人として深く考えさせられたのだった……
☆☆☆
というわけで、自作を公開するために活動しているわけですが、相互ユーザー様を大切にしたいという想いは変わりません。
活動報告には積極的にコメントを。その方の作品は、好みが合えば追いかける。
時間は有限。あくまでも自身の活動を最優先に、付かず離れずの距離を保つ。
これが私の導き出した結論ですが、絶対ではありません。あなたにはあなたの活動方針があるはず。それぞれのやり方で、存分になろうライフを満喫してください。
このエッセイが、同じような悩みを抱える方々の助けになれば幸いです。そして、そんなあなたとも相互ユーザーになれる日を楽しみにしております。
また、金言を授けてくださった愛すべきフレンズたちにも多大なる感謝を……