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子連れ狼 ~異世界HARD MODE~  作者: YesドM
第一章 終わりの始まり
2/11

こんにちは、現世

こんにちは、僕の名前は「後藤 健」16歳。独身、もちろん彼女はいません。

左利き。蹴るのは右利き。元ヤンキーです。

元です、元。

 中学1年生の後期から訪れた思春期を境に僕は変わってしまい。

悪いことをいっぱいしました。

警察の方にもよくお世話になり、顔見知りも増え。

顔を見られるたびに世間話(職質)を受ける毎日です。


 しかし、高校生1年になった途端にいままでのことはまるで夢物語のように。

「夜路死苦ぅ~」と別の意味で厨2病だった僕はすっかりと成りを潜めていった。

中学生の頃はよく母親を悲しませ

「どうしてこんな子に育ってしまったの…」とよく泣かせてしまい。

家にも帰らない毎日で

「帰ってきなさい」とよく電話をもらっていたが。逆ギレをして電話を切っていた記憶がある。


 そんな僕だが、先にもいったとおり、『中学の頃』の話であり。

現在は高校生になっている。

 そんな僕は元ヤンというミドルネームを手に入れ、落ち着いた毎日を過ごしている。


訂正しよう・・・、落ち着きすぎてしまった。というべきか・・


「まじクリスたんぱねぇ・・・これは嫁に追加しないとな・・・」


信じられないだろ・・・?こいつ、元ヤンなんだぜ?


最近では母親に

「貴方たまには外で遊んできなさいよ。体から根が生えるわよ」

と以前とは逆のことを言われる。そもそも僕はあなたのお腹の中から産まれている哺乳類であって植物ではないので根は生えない・・よね?生えないよね?


 兎も角人生とはまかり通らないものである。

そんなこんなで高校1年生になった僕は、少しずつ高校生の生活に慣れ始め、違和感なく使いはじめた下駄箱で靴を出しながら

「ようし!今日は帰ったら温めぬいた劇場版アニメをみるんだ!。劇場版が出たがために、テレビ版のDVDをレンタルし直し、見直した僕を止めれる者は誰もおるまい!」

とくつくつ笑い。これから部活動に励むであろう生徒達に怪訝な視線を送られながら僕は下校するのであった。


 すると校舎を出て門に差し掛かったとき、なんだか誰かを呼んでいる声がした。

「おい!」

少し気になり横目で見てみるとそこには不良さんがいました。

「貴方たち制服着てますけど、顔年齢と合ってないですけどコスプレかなにかですか?」なんてことを思ってしまう強面ぶりである。今時なかなかみることはかなわないであろうパンチパーマ、リーゼント、スキンヘッドの3人の方が気のせいでなかったら僕に熱い視線を送っている気がします。

 僕はそっと視線を外し、なにもみなかったことに・・・

「おい!健!シカトしてんじゃねーぞ!」

はできなかった。再びお呼び出しがかかりました。

ここで僕は素早く選択肢を模索します。

A.この人たちと楽しいランデブーを送る。

B.クリスたんをガン見し、脳内フォルダに保存する。

僕は迷わずBを選択し、歩みを再開した。

「おい!喧嘩うってんのか健!」と際ほどからうるさいリーゼントが僕の胸ぐらを掴んできた。

「やめてください。クリスたんが待ってるんです。貴方だれですか?クリスたんじゃないですよね?離してもらえませんか。」

「あ?クリスってだれだよ」

「クリスたんを知らないんですか?今からでも遅くはない、早くアニメをみなさい。そして懺悔しろ、僕は認めない。君が制服をきていることを僕は認めない。制服コスプレをしていいのは女子であって断じて強面のお前ではない。」

僕はまくしたてるようにつらつらと述べた。


ゴリッ

ふざけたら頬を殴られました。

「あぁ!?しらばっくれんじゃねーぞ

てめぇいきなり連合抜けるとかどうゆうつもりだよ!」

殴られた頬が少しヒリヒリします、この人の話で

「そろそろ俺、やめるわ」

と言ってヤンキー引退をした記憶が蘇ってきた。

 しかし、何度もいいます。クリスたんがまっている。今は一刻の猶予も許されない。

「ちょっとこれから予定あるので離してくれないか?早く離さないと僕の社会的権力の拳が飛ぶぞ」

「おーおー、怖いじゃん。やってみろよ」


というので「後悔するなよ…」と僕は呟き…





「キャーー!助けてーー!」と叫んだのであった。




社会的権力の拳(できれば体育の先生あたりの鉄拳)を行使しようと試みたが

結果から言えば不発だった。

先生、ここにいる生徒が困ってますよ、それでいいのですか。と嘆きたくなったが、これは叫び続けるしかない。と思い息を吸い込んだ途端


「ふっ…ざけんじゃねーぞ!」

驚いた顔が一変して真っ赤に染まり、頭突きを繰り出してきた。

一瞬目の前が暗くなったと思ったところに追い討ちのように前げりが腹部に突き刺さった。


「ぐっ…」

吸い込んだ息が行き場を失い咳き込みながら尻餅をついていると


オラァ!

顔面めがけて蹴りが飛んできた。

すんでのところで躱し、慌てて立ち上がった。


「てめぇ、健。とりあえず一回しんどくか?」

ふぅ、やっぱりこうなるよな・・・と深呼吸をし。

「お断りします。」キッパリと告げた。

「じゃあしなないように気をつけろよっ!」

右ストレートが飛んできたが後方に1歩下がりかわし

相手が更に踏み込み、左フックの体制を作った瞬間に前げりを入れ

相手が腹を少し庇い、前屈みになったところに頭を掴み

鼻と口はかわいそうなので額に膝蹴りを入れた

そのまま4回ほど膝蹴りを繰り返すと糸が切れた人形のように動かなくなったので、ぽいっとしてやった。



ふと我に返った

なにかがおかしい

ぽいっとしてやった?いやそうじゃないだろう。


ほら、目を上げてご覧?

スキンヘッドの方とパンチパーマの方が般若(笑)の様な顔をしてこちらに向かって来ていますよ。



なんてこった


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