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5話ユリィの研究室

テスト終わったぁ

研修が終わり、次はユリィに会うためにエレベーターで一階の受付に行った。

「ユリィに会いに行きたい」

「かしこまりました、ユリィ様は屋上の研究室か外にお出掛けになさっている場合が多いので研究室に行った際にいらっしゃらない場合は受付に申していただければユリィ様にお伝えしておきます」

「わかった、いなかったらまた来る」

受付と話し終わり、エレベーターで屋上に向かった。

エレベーターで向かっていると途中5階で止まり、若い男が入ってきた。

「お前もユリィさんに用があるのか?」

男は私の行く階を見て尋ねてきた。

「あぁ、研修が終わったら来るように言われた」

「そうか、おっと自己紹介が遅れたな、俺はTA4のグラートだ、よろしく頼む」

「私はTO4、個体名はまだない」

「お前がTO4か、こんな女の子だったのか」

「グラートもユリィに呼ばれたのか」

「まぁな、どうせ武器のテストだな、あの人の武器は危ないから気をつけろよ」

「危ない?」

「あの人の作った武器をテストするやつは結構いるんだが、エネルギーを展開したら、爆発したり、使用したら、爆発したりするんだ、俺の知り合いは腕にアーマーをつけていたが腕ごと吹き飛んだ奴もいる、だから無闇に武器のエネルギーを展開したりすんなよ」

「出力計算されていないの?」

「さぁな、あの人はメイカー適正レベル5を持っているはずだから大丈夫なはずなんだけどなぁ」

グラートと話をしているとエレベーターが屋上に着いた。

「やぁやぁ、君達きてくれて嬉しいよ」

「今回は何の用ですか、また爆発しませんよね?」

「大丈夫だよ、今回は刀の性能テストをして欲しいんだ」

「本当に大丈夫ですか?」

「大丈夫、大丈夫」

自信満々の表情を浮かべるユリィと不安な顔で震えているグラートがずっと話している。

「じゃあ、刀持ってくるね」

「はぁー、わかりました、やりますよ」

「ありがとうね」

研究室の中に入り、散らかったテーブルから刀の型を持ってきて、グラートに手渡した。

「じゃあいきますよ」

「お願いね」

「はぁー」

グラートは震える指をエネルギー展開のトリガーに掛けてエネルギーを展開すると、本来水色のエネルギーが少し濃い水色のようなエネルギーで常にエネルギーが波打っており、出力が一定ではないのが素人でもわかる。

「よし、エネルギー展開は成功だね、次はあのロボットの的を斬ってみて」

「わかりました」

グラートは全速力で的に向かって走り、的を真っ二つにした。

「ユリィさん大丈夫ですか?」

「なんで?、ちゃんと斬れたでしょ」

「いやなんか、刀からずっと音が鳴ってるんですけど?」

グラートの持っている刀からはキュイーンと甲高いオーバーヒートしているような音がしており、数秒後爆発した。

「やっぱり、だめだったかぁ」

「やっぱり?」

「僕成功した事ないもん、今回も成功すればいいなぁぐらいでやってたから」

爆発した瓦礫の中からアーマーがボロボロなグラートが起き上がった。

「やっぱ無理じゃないですか」

「ごめん、ごめん端末にアーマーの修理代と手伝い料送金しておくから」

「当たり前ですよ!」

グラートはぶつぶつ文句を言いながらエレベーターに乗り、別の階に行った。

「茶番に付き合わせちゃったね、君にはアーマーのデータを記録欲しいんだ、いいかな?」

「いいよ」

「ありがとう、そこの白いカプセルに入ったら、青いボタンを押せば始まるから」

カプセルに入り、青いボタンを押すと青い光が体を照らしてデータを記録し始めた。

「研修が終わったって事は武器が必要になるよね?」

「そうなの?」

「協会からの仕事って危険な仕事が多いから、最低1個、最高3個までの武器その人の好みで装備しないといけないんだ」

「武器は支給される?」

「されるけど、一般規格の武器じゃなくて僕が作った武器を試してみない?」

この人まじか、さっきの爆発を見せた後によく武器を作る気になったな、でもどんな武器ができるかは正直気になる。

「時間がある時お願いします」

「OK、今すぐ作るね、どの基本武器を作る?」

この人暇なのか、まぁいい、そんな事よりどの武器を使うか、大剣を使った時他の武器より馴染んだ感じがした気がしたし。

「大剣でお願いします」

「わかった、大剣ね」

ユリィはごちゃごちゃした箱の中身から部品とビー玉くらいの大きさの青い玉と赤い球を取り出し、大剣の型を作り始めた。

「赤い球と青い球は何ですか?」

「研修では作らなかったね、これは赤が攻撃用エネルギーで制御用エネルギーだよ」

「そんな小さかったのか」

「少し前に共鳴者が作り出した実質無限のエネルギーだからね、僕も作り方は知らないんだ」

黙々と大剣を組み立てているとユリィが静かに呟いた。

「懐かしいなぁ」

「懐かしい?」

「いやぁね、君も知ってるかもしれないけど昔知り合いに白き英雄の共鳴者と模擬戦闘をした事があるんだけど、その白き英雄も君と同じ白いアーマーに大剣を使っていたんだ、少し似てて思い出しちゃった」

「白き英雄と戦ったって事はユリィって何歳?」

「秘密」

ユリィと話していたらアーマーのデータの記録が終わってカプセルから出た。

「形はこんな感じかな」

両刃の大剣の型でエネルギー展開していないからまだ小さい刃しかない状態だ。

「エネルギーの出力を上げるにはどうすればいいと思う?」

「今の規格の出力じゃダメなんですか?」

「あの出力じゃ、私の求めている出力には程遠いんだよね」

「どのぐらいの出力が欲しいんですか?」

「うーん、斬ったらその周りが溶けるくらいかな」

は!?、本来の火力でもほとんどの物が斬れるのにそれに熱量を加えて出力上げるとかこの人頭おかしいだろ、問いに対してはなんで答えようか、そうだ。

「攻撃エネルギーの玉を3個と制御エネルギーを2個にしてグリップとガード部分に制御エネルギーを1個使えば制御できて出力上がるんじゃないですか」

提案するとユリィは作業を止め、少し考えて作業を始めた。

「君の意見いいね、それを想定した型にして作ってみるよ」

30分ぐらい経つとユリィは大剣の型を完成させた。

「あとは出力計算だけだからすぐ終わらせるね」

ユリィは演算機能を使わずに出力を計算し始めた。

「演算機能使わないの?」

「使えば早いんだけどあれじゃ理想の出力は出ないから」

なんでこの人の武器が爆発するのかわかった気がする、この人演算機能使ってなかったんだ。

「出来た、これ使ってみて」

ユリィから一般規格とは全く形の異なる大剣の型を手渡された。

「エネルギー展開してみて」

念の為に演算機能を繋げてみるとやはり大雑把で片付ける事ができない程の計算がされていたので計算し直してエネルギーを展開した。

「これがユリィの大剣」

エネルギーを展開すると本来水色のエネルギーは紺色に近い青色のエネルギーになった。

「あそこの的に試してみて」

ロボットの的に全速力で斬りかかりロボットを斬るとロボットは溶けた箇所から燃え尽きた。

「成功だよ、君のおかげで理想の出力が出せたよ、それは君のだからぜひ使ってね」

ユリィは満面の笑顔で喜んでおり、抱きついきた。

「ありがとう」

「こちらこそだよ、あと君には他にも用があるんだよ」

ユリィはスマホのような物と協会の仕事のマニュアルの本を受け取った。

「マニュアルは仕事の時までに読んでおいて、そのスマホは仕事の内容と給料がそのスマホに送られるから、あと仕事で知り合った人や仕事仲間とは連絡先繋いでね、僕の連絡先は登録しておいたから何かあったら連絡してね」

「何かあったら、連絡する」

「じゃあ、仕事がんばってね、僕は今から武器作成に戻るから」

エレベーターで寮の階に戻ろうとしたら目の前が真っ暗になり、私は今日はベッドの上にいた。

少し最後の部分変えました。

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