転生した俺は更生しました2
続きですとりあえず描いてます
めちゃくちゃヘトヘトになりながら見た試験内容は正直意味のわからないものだった。
色は青紫色で水と火を扱えるのはわかるが魔力量が3しかない。
親父いわく5歳児の平均的な魔力量は20はあるらしい、それを下回るどころかほとんどないレベルで低すぎる数値らしくこれには両親とも頭を抱えてた。
「アリスターお前は少し…いやかなり魔力量の低い方の人間だ。」
親父からそう言われた俺は正直がっかりしたただ二属性持ちはそうそういないらしく青色が強いことから基本は水が強く火も使えるくらいらしいが魔力が圧倒的に少なすぎて器用貧乏もいいとこらしい。
「まぁ気にするなもしかしたら成長していく中でお前も魔力量が人並みに上がっていくかもしれないし別に生きてく分には必要な量あるからな。そうだアリスター、剣を教えてあげよう俺も少しは使えるから何も得意なことがないよりましだ」
「はい…ありがとうございます」
結構無理に接してくれてる感じが半端じゃなくするどんな属性が出ても正直どうでも良かったらしいが魔力が少ないのはあんまり両親とも喜ばしいことではないようだ。
それを肌に感じながら今日1日は終わった。
次の日から親父による剣術の稽古が始まった。
昨日から母親と目が合わなくなってしまったただただ申し訳なさそうにこちらを見てくる。
親父も前と変わりなく接してくれるようにしてはくれているが少し前よりよそよそしい。
まるで俺が生まれてきたことが不幸とでもいうような態度に正直こちらもイラつきを覚えていた。
親父は剣術は少しかじったくらいと言っていたが稽古を始めてしばらくすると周りからの話で軍で兵隊を満期で終了したあと剣術講師として働いているようだった。
通りで少しかじったくらいにしてはかなりキレがいいのと教え方が上手いはずだ。
その甲斐があってか俺自身かなり剣術が上達している自信があるが今詰め込まれすぎて正直毎日動けなくなるくらいボロボロになる。
「よしここまで!汗を流してご飯にしよう」
「今日もありがとうございました」
なかなかにハードな毎日を過ごしていき5歳児の俺の体にはかなりの負荷がかかっていた。
前世でもさすがにここまで何か追い込んで運動したことはなかったから逃げ出したくなった。正直一度逃げ出したこともあったが元の世界と違い夜は月明かりしかなく、暗いそして死んだかのようにそこらに寝ている浮浪者がたまにおり前世ではありえない環境に萎縮し逃げ帰ったこともあった。
それでも毎日毎日稽古は続いた。
2年くらいたった。この頃になると俺も体がしっかりと出来上がってきて毎日死にそうなぐらい鍛えられているが夜に少し動くくらいはできる体力ができた。
この時俺はなぜか眠れなくふと水を飲みに井戸に行こうとした。
両親の部屋の前を通るときに音が聞こえるまだ起きてたんだと思った俺は少し聞き耳を立ててしまった。これがなかったら俺はもう少し純粋になれてたのかもしれなかった。
「やはりアリスターは魔力が上がらないか…」
「ええ、あの子には申し訳ないけどもう私たちの家では跡継ぎをできないからこの家を出て行ってもらって新しいとこで生活してもらおうと思ってるの」
「この2年では全く改善できなかったか…しょうがないことだ、たまたま私たちに神は味方してはくれなかっただけだ。次をこさえればいいとりあえあいつは今7歳だ来年には学校に行けるそれまでは面倒をみることにしよう」
「そうね、アリスターには悪いけど学校に行ってもらいそのまま新しい人生を歩んでもらいましょう。」
「それじゃ次の後継を作ろうか」
それから声は聞こえなくなった、2人はは後継を作るために動き出した。
ギシ…ギシ…んっ あっ
俺は静かに夜の世界えと逃げ出した。
はじめて逃げ出したあの日よりも今日は世界が俺に冷たく感じた。
こんなにも魔力がないだけでこの世界の住人は子供を見捨てれるらしい。
もしかしたら俺の両親だけだったのかもしれないがそれでも捨てる話を聞いてしまっただけでまだ何も知らないこの世界での孤独は耐えがたいものだった。
今晩は嫌と言うほど月が丸く憎たらしいくらいきれいに輝いていた。
どれほど走って逃げたか分からなくなる頃に自分がどこにいるのかさえ分からなくなり困り果て薄暗い街角の中1人座り込んでいた。
この世界に俺1人しかいないのではないかと思えるほど静寂の中で。
「このまま静かに俺も消えてしまったら楽なんだけだな〜」
つい言葉に出してしまったのが運の尽きだったと今思い返せばそうだと思う。
「おやぁ〜良い子は寝る時間だよ。それとも君は悪い子なのかな?」
突然さっきまで俺しかいなかったはずのこの場所で甘く囁くようなそれでいてなぜか安心できるような声をかけてくる女がいた。
「ちょっと無視かな〜無視なのかな〜?おねーさんちょっと傷つくぞ」
「怪しい人から話しかけられたら無視して逃げなさいと言われた」
「え?まさかこの絶世の美少女リドニーちゃんのこと怪しい人とか言ったのかい?それは少年お仕置きの対象だよ!」
グリグリグリグリグリ
「ぐぁぁぁぁぁまじで痛いほんと痛いから許してお願いしますぅぅぅぅう」
「はっはっはっ!少しは元気になってきたじゃないか少年さっきまで死んだ魚の目をしてグールのように青い顔してたくせにさ」
「いや流石にそれは言い過ぎ!たしかに思い詰めていたけど、てか初対面の相手にこめかみグリグリする奴が信じられんわ!!」
「はい敬語〜」
グリグリグリグリグリグリ
「グァァァぁぁぁぁまじで痛いてほんと勘弁してくださいあぁぁぁぁだぁぁぁぁ」
なんなんだよこの女いきなりいたと思ったら暴力に訴えやがって。
「敬語使えるじゃん、目上の人には尊敬の眼差しとしっかりとした上下関係を意識しとかないとね」
こんな見た目が可愛いだけの暴力女に尊敬なんてあるわけないだろ!
「わかりました〜すみませんでした〜」
「なんか舐めてるような感じで返事したから見逃したくないけど話が進まないから許したげる。少年なんでこんなとこで蹲ってたんだい?」
「親と喧嘩して家出してきたんだよ、闇雲に走ってたらどこかわからないとこについて途方に暮れてたところ…です」
「なんか微妙に敬語じゃないけどまぁいっか、それだったらおねーさんが家まで連れて行ってあげるもちろんただじゃないけどね」
「お姉さん俺の家わかるの?怪しいなーしかもただじゃないて俺何も持ってないよ」
「それは大丈夫君には少し手伝ってもらいたいだけだから、それは君を家に送った後でもできるから気にしなくてもいいよ」
「簡単なこと?難しいことはできないよ」
「だから大丈夫だって人間だったら誰でもできるから」
ん?人間だったら誰でもできるならいいけどなんで人間?
「とりあえずしゅっぱーーつ!!」
ボソ「このねーちゃん本当に場所わかるのかなー」
ピクッ「大丈夫私に任せておきなさい」
彼女はその整った顔には似合わないくらいニヤ〜とした意地悪な表情をした。
「ほらぁついた!」
「えぇ〜」
まじでつきやがったこいつもしかしてストーカーなのか?
「むっ!まーた失礼なこと考えてるでしょ!そんな子にはお仕置きが必要かな〜」
人の悪そうな笑顔でじわりじわり距離を詰めてくる
「いえいえめっそうもございません!別美人のくせに人の悪い顔してグリグリしてくる暴力女だと思っていません!」
しまった心の声が漏れてしまった!
「ハハァーンなるほどねー君はそう言うふうに私を見てたんだヘェ〜それじゃお仕置きはしないけどお願い方を少しキツめにしようかなー」
彼女はどんどん詰め寄ってきてついに俺を角まで追い込んだ。
「それじゃいただきまーす」
まって俺まだ心の準備できてないよ!顔が近い鼻頭がお互いくっつきそうな距離…もうどうなでもなれ!
俺は目をつぶって固まってたら
ガリッ
「痛った!!あんた何しるんだ!!」
振り解こうともがこうとするが彼女の力は強く剣術して鍛えてそこそこ自信があったのに敵わなかったそしてどんどん体から力が抜けていき寒気がしてきた。
あぁー俺ここで死ぬのかなまだ何もできてないのになせめて童貞は捨てて死にたかった。
「ふはぁーふぅ〜、ん?なにひとり諦めて死にそうな顔してんの?」
「いやあんた何したの体動かないしすごく寒いんだけど」
「あいや〜ごめんごめんあまりに血が美味しすぎて予定より少し多く吸っちゃったよ許してねっ!」
そう言って彼女は瞬きしたら消えていなくなっていた。
「いやせめて介抱してくれよ」
それを最後の言葉に意識を失った。