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俺と私の交換日誌×東方project  作者: 凪桜
幻想郷へ
8/45

1章act5 再会

こんにちはこんばんはおはようございます

1章act5。1章はこれで最後となります。

「霊夢ちゃんっていつもぐうたらしてるの?」

「ぐうたら…そうねぇ。してないわよ」

「今は?」

「…………………」

「ふふ」

「してないから!私は今結界の管理をしているんだからちゃんと仕事してるわよ!あなたこそせっかく幻想郷来たんだから人里くらいならゆっくり見れるでしょ?ここにいても退屈なだけよ?」

「ん~ならわかった。散歩してくるね!」

「龍太って人が来たらちゃんと知らせるからあまり遠くに行かないようにね!」

「うんー」

とカオルは言って行った。

外来人の長期滞在はかなり珍しいことだ。

ただ今はカオルにぐうたら巫女と思われるのがちょっと嫌だったので散歩に行かせた形である。

なぜかって?朝起きたらカオルは既に起きていて朝ごはんやら洗濯やら掃除やらをしていて巫女の仕事とかあるんでしょ?と言われた辺りからちょっといろいろ現実にぶち当たっていた。

「スペックが高いのかしらねぇ…」

私も家事はできる。自分家だし。

昼すぎになると桃太郎がやってきた。

いや桃太郎って何よ。

カオルの探し人が神社に来たのだ。

驚いたのはルーミアと文と鈴仙を連れてやってきたことだった。

妖怪に囲まれているのに彼は手慣れた感じで彼女達と話していた。

そんな彼の第一声


「ここが貧乏神社…」


である。

「ちょっ?!誰が貧乏神社よ」

「いや永林さんとルーミアが言ってたもんですから」

「まったく…」

が最初の始まりだ。

_____________


「改めて、巫凪龍太です」

「そう。私は博麗霊夢よ」

「よろしく博麗さん。たしかカオルも一緒にいるって聞きましたが」

「…。カオルは人里に散歩に行ってるはずよ。というか敬語じゃなくていいから。あと呼ぶの名前でいいわ」

「ああー…わかった。

三人のおかげでたどり着けたよ。ありがとうな」

「どういたしましてなのか~」

「いえいえ。龍太さんの取材楽しみにしてましたから」

「どういたしましてです。これからどうするんですか?」

これからか。

鈴仙の言葉に四人が俺を見た。

「なぁ霊夢、俺達の扱いってどうなってるんだ?」

「一応、幻想郷のお客って扱いよ一応」

一応か。

「住民にならない以上、あなた方は幻想郷はあなた方を異物と判断してるはずでしょうからね。時々妖怪達に絡まれるかもしれませんね」と文。

「でも二人には何かしらの力があるからここまで来れた。結果、簡単には殺られないわけでしょ?紫が戻ってくるまで二人はお客なのよ」と霊夢。

俺は「なるほどな」と頷く。

「その紫って人は?というか霊夢だけじゃ俺とカオルは返せないのか」

「うーん…まぁそうなるわね。悪いわね龍太さん」

「いや?いいよ。それならそれまでは…」

どうしようと思ったのは一瞬だった。

「私の居候になるわけか~…」霊夢が呟く。

どうやら俺が知らないところで話は進んでいるようだった。

泊まる場所があるのは助かった。

カオルはいったいどこまで話しているんだろうか。

俺達は博麗神社でみんなと雑談に勤しんだ。


~~~~~~


一方わたしは人里から離れて妖怪の山に訪れていた。

山の前に門番っぽい子がいたのでわたしは光を曲げて透明な姿で失礼した。

地図があってよかった。

わたしはまっすぐに目的の場所に着けた。

守矢神社だ。

透明の姿はすでに解いて境内に一礼して入る。

「今どき一礼して入ってくれるなんて嬉しいねぇ」

頭上から声がした。わたしは咄嗟に警戒して、いや改めて考えると警戒する発言ではなかった。

「そんな場所で何してるんですかー?」

わたしは声をかけた。

彼女は鳥居の上に腰をかけていた。

「ちょっと散歩がてら、風に当たっているのさ」

「そうなんですねー、もしかしてここの神様ですかー?」

「神様だよーでも実際はここの社主はアタシじゃないんだけどね」

「二人もいるんですねー」

「あぁそうだよ。正しくは二柱にちゅうっていうんだがまあいいか」

彼女は地面に降りてきた。

「見たところ外来人だね。それもかなり力のある外来人だね」

「え!いえいえ!全然!」

「じゃなきゃこんな場所には来ないだろうってまあ神社までは普通に道があるから、そういうのはどっちでもいいか」

「あ、はぁ」

「自己紹介してなかったね。アタシは八坂神奈子さ」

「あ、聞いたことあるかも。たしか…八坂神社…?え?でもあそこって別の神様だったような?本物の神様だったの?」

「本物だよ。別の神様ってのは諏訪子のことだね。それに外の世界にも私達を知っている人間がまだいたんだね……」

「あ、はい。でもわたしは聞いたことがあるってだけで」

「それでもよかったんだよ。ありがとうね。それであんた、名は?」

「桜カオルです」

「カオルか。っと二人が出てきた」

二人?

「諏訪子、早苗。外来人が参拝に来てくれたよ」

「え!」とわたし。

この「え!」には参拝違う!と早苗!?という二つの驚きがあった。

「外来人が参拝なんて珍しいね~。というか初じゃないの?。おっと忘れていた。よく来た。私は洩矢諏訪子だよ」

「外来人さんですか?なんだか久々な感じですね」

わたしはまじまじと早苗を見つめてしまった。

「え、えっと…何か私着いてます…?」

「あ、いえ。早苗先輩」

「「先輩??!」」

二人の神様は声を揃えた

「あーうー?早苗どういうこと?」

「先輩って言っていたね。カオルは早苗を知っているのかい?」

「あ、はい。早苗先輩は奇跡を起こせる力があるんです。学校でも人気なんですよ」

神奈子は早苗を見た。早苗は首を振る。

「だがカオルが嘘を言ってる様子はない。早苗の能力を知っているくらいだしね。それは本当に早苗かい?」

「はい。間違いないと…思うんですけど」

わたしは早苗を見る。絶対間違いないと思うんだけどなぁ…。

「その私、あなたと会ったことはないと思います。多分…」

「早苗は本当に会ったことがないの?」

「はい…諏訪子様」

「あーうー…?どっちも嘘を言ってるって感じがないねぇ…。どうなってるのかな?」

「それなら早苗とカオル、気が済むまで話してみるといいかもな」

神奈子の提案にわたしと早苗は「そうだね」となる。


で、一時間後



「なんだ先輩のそっくりさんだったんだぁ」

「いやまさか私とそっくりさんがいるとは思いませんでしたよ」


という会話になるまで一時間かかった。

それと同時にわたしは三人にここの外とは別の世界から来たことや経緯を話した。


「そういうことなら初めから自己紹介させときゃよかったねぇ…」

「苗字が違うだけで名前や容姿がそっくりなのは時々ある。けどカオルのいる世界の早苗はもしかしたら早苗なのかも…?。ん?それなら同じ人間が二人いるの?…あーうー…わからない」

「別の世界なんだから同じ人間はいないよ。つまり問題はないのさ」

「なるほどね」

二柱が話してるのをよそにわたしと早苗は会話を続けていた。

「早苗先輩、じゃあこっちでも先輩で大丈夫ですか?」

「え?あ、うん?はい?いいですけど」

「よかったです。あと一緒に来た人も多分間違えそうなんで、会えたら伝えますね」

「ああははは…その人にも先輩って言われるんですねぇ」

早苗はちょっと困った表情をしていたが嫌ではないようだった。

「先輩…先輩かぁ」

とぶつぶつ呟いていた。

そんなわたしと早苗の会話を眺め聞いていた二人の会話が聞こえていた。


「たまにはいいねこういうのも」

「何が神奈子」

「いやさ、こうして早苗と諏訪子と私でこれからも守矢を盛り立てていくだろ?」

「??。うん」

「でも早苗は私達に依存しすぎているんだよな。外にいた頃、早苗は自身の力のせいで孤立していたからな」

「頼っていたのは姉の弥生か、私達か…だったからね」

「その姉はここにはいない。だから同年代っぽいカオルが。まぁ外来人とは言え来てくれた。ほら諏訪子、あれ見てみな」

「見てるよ。たしかにね」

「だろ?ああいう友達が早苗にもできたんだ」

「そうだね。いいんじゃないかな?」


わたしと早苗が楽しそうに話す姿を二柱の神の瞳に映っていた。


___


「一応妖怪の山ですから送っていきますね」

「ありがとうございます。助かります」

「いえいえ。せ、先輩として当然ですっ」

「あはは。ありがとうございます。あ、しまった。参拝してなかった」

「また次来た時にしてくれればいいですよ」

「そうします。今度は龍太くんも一緒に来ますね」

「龍太くんって一緒に来た人ですよね?わかりました。あ、着きました。ここからなら直ぐに博麗神社に着きますよ」

「はい。ありがとうございます。じゃあ先輩。また」

「はい。またお会いしましょう」

と、わたしは早苗と別れ博麗神社へ帰路に着いた。


___


カオルが博麗神社に着いたのは夕方過ぎだった。

「カオル!!」

「あ!!龍太くんいる!!」

俺達は互いに走り二人してぶつかり抱き合いぐるぐるしながら再会をはしゃぎながら喜んだ。

それを見ていた霊夢は


「熱いわねぇ…今年の夏はまた賑やかになりそうね」

そう呟き空を仰いだ。


____


夜闇と共に浮かぶ月は美しい。

私はそんなことを考えながら夜の外を眺めていた。

けど今日は少し違っていた。

「なんでかしら」

「??。どうかしました?お嬢様」

「咲夜。外来人が二人来てるそうじゃない」

「えぇ、そのようですね。あの新聞から新聞来てましたね。もうお読みになりましたか?」

「読んだわよ」

新聞にはでかでかと『二人の魔法使いの外来人!幻想郷に現わる!』と書かれていた。

他にも『人間の里にて救命活動!?』とかあったりもした。

「それでおかしいのよ」

「はぁ。それでおかしいとはどのように?」

「…この二人、私の能力が効かないのよ」

「能力が?お嬢様の能力は」

「運命を操る能力よ。二人にやってみたのよ」

「しかし効果がなかったと」

「そうなの。だからなんでかしらねって。まぁそれだけじゃないけど」

「…そうなんですか?では、いかがいたします?」

「そうね。あの外来人の二人の片方。いや二人でもいいかしら。どっちでもいいから連れてきて」

「かしこまりましたレミリアお嬢様」

ここまで読んでくれてありがとうございます。

そして改めてですが、読んでくれている方々ありがとうございます。


1章はこれで終了です。いかがだったでしょうか!

幻想郷の世界と二人と一緒に楽しんでくれていたら幸いです。

登場人物などは可能な限り原作に寄せています。

不安はありますが、いいじゃない?となっているならよかったです。

そしてこの物語に出てくる曖昧な情報、(たとえば歴史、何かしらの生い立ち、世界観、人物のベースとなる概念等、その他諸々)は考察した上で文字にしていっています。

それもまた楽しみにしてもらえるのも嬉しい限りですね。


では今回はここまでになります!

次回から2章になります。

それでは、

ここまで読んでくれてありがとうございました!

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