7章act6 今俺が出せる最強の技
7章act6です
神綺を目の前にして俺達三人の空気はビリビリとしていた。
「いくぞ!」
俺の声にさとりとこいしが走る。
神綺は翼を広げ光が集まり広範囲に放たれる。
こいしが反射的に横に飛び去る。
「さとり!」
「はい」
サードアイを向けその瞳から神綺の翼から見える同じ光が放たれ相殺した。
「その瞳は心を読むだけじゃないのねさとり?」
「心を読むだけなんて言いましたっけ?」
わざと煽るように言うさとりに舌打ちした。
「気に入らないわね」
神綺の翼の光の出力が上がりさとりの光が押し返されさとりが光を浴びた。
「っ!!?」
痛いのだろう。
「さとり!手を!」
さとりは頷くと俺とハイタッチするように手を叩く。
俺はさとりとリンクした。
サードアイの瞳が一際強く輝き再び光を押し返した。
「あなたの力が単純に誰かを強くできるわけね」
神綺は冷静だった。
俺は重力弾を放つ。
神綺が大きな剣を取り出した。
あまりにでかい巨剣に俺達は怯んだ。
一振りするだけで俺達は吹き飛ばされた。
「いたいな…。あんなバスターソード見たことないぞ」
「私もないよ」
「しかもそれを片手で使っています。厄介です」
「…龍太どうするの?」
「ならこうしよう」
俺は作戦を伝えた。
「わかった」
「了解です」
「それとこいしもリンクしよう」
「オッケー」
俺の手にこいしも触れた。
リンクというのは俺達魔法使いに与えられた力で、これを使うとみんなの力も強化される。
そして同時にお互いの心も繋ぐのだ。
こいしの心は戦おうでも弱気でもない。
どっち付かずの心だった。
さとりと俺は頭が少しだがぐらついた。
「作戦会議は終わったかしら?終わったなら…私からいくから!」
地を蹴り一気に跳躍してきた。
「想起テリブルスーブニル」
さとりの放った大量の赤い光弾を神綺は翼を広げ紫のオーラが閃光のように広がり封殺した。
「次はどう来るのかしら!」
さとりに向かって剣を叩き付ける前、
「次は俺だ!!」
振り下ろす大剣の腹に思い切り加えた拳を叩き込んだ。
この技は萃香と戦った時を後に考えた技。
力を拳に持たせるだけじゃない。
重力を纏った鬼の拳を越える拳だ。それは物質にも影響を与える。剣が何倍の重さに数秒だが変わる。
この一撃はでかかった。
神綺の持った剣は地面に叩き付けられた。
「!!…それで勝ったつもりかしら!!!」
剣から手を離し十字の形の爆発を放ち俺とさとりは受けた。
「獲った!」
こいしが神綺の背後を取れた。
「甘いわね!」
神綺が振り向く。けどそれがこいしの狙いだ。
「は~い。振り向いた♪」
そのまま友切り包丁を構えていて神綺の腹と背中を一瞬で切り裂いた。
「まさか"振り向くのが…いけなかった"なんて…背中をああも取られるなんてね…」
この好機を逃せない…!
今しかない。
「さとり!こいし!」
俺は勝ちたい。今この三人であの神綺を倒したい。
カオルがいないと俺達は弱いかもしれない。
だけど今は俺達だけだ。
そんな思いはどっち付かずで空っぽのようなこいしに…無意識にも届くんだろうか。
さとりはきっと俺の心を読んでいるだろう。
友達として応えようと全力を出してくれるだろう。
あぁ届いてほしいな。
届かなかったら負けてしまう。
なにより負けたくないんだ。
そう思って俺は星の力を束ね始める。
「大丈夫。届いてるから」
そんな言葉が一瞬、俺の耳元に聞こえた。
誰の声だろうか?
さとりか?
こいし…?
わからない。
だけど聞こえた。届いてると。
「…十二宮符、アクエリア」
「「「っ?!」」」
神綺から大きなダイヤモンドのような鉄壁が展開された。
水瓶座…!!
生み出されるのは最強の防御力。
だが俺が今から放つ技も最強の貫通力を持つはずだ。
俺の手には大量の光で組み上げられた光の弓が形成されていた。
届いたなら俺も応えよう。
「やるよお姉ちゃん」
「…。そうね。やりましょう」
二人は言う。
「「パーフェクトマインドコントロール」」
緑とピンクのハートが花のように現れて花吹雪のように舞い鉄壁に向かっていく。
それは俺の弓に溶け込み馴染んでいく。
俺は弓は作ったが矢を作っていなかった。
だから杖を矢に使うことにした。
杖は輝いて呼応するよう甲高い轟音を上げた。
「…射手座の矢。これが…今俺が出せる最強の技だ」
放つと同時に弓も光の矢となり一気に全部放たれた。
俺の身体から大量の光が消えていくがそれらは全て矢となり向かっていった。
大量のハートの爆発と鉄壁が粉砕する音、目映い光が視界を覆った。
目を開けた時、倒れた神綺と壊れた大剣がそこにはあった。
「勝った…?」
ポツリと呟くこいしの言葉に
「…勝った。…俺達は勝ったんだ…!」
「やったわね」
その二人の喜ぶ声を俺は聞きながら視界が暗転する。
毎回力を使いすぎて倒れる…このお約束のパターンかと思いながら倒れた。
二人が慌てて駆け寄る姿を見ながら
ここまで読んでくれてありがとうございます。
理外の神、討ち取ったりってやつです。
実際に神綺を倒すのは一筋縄ではいかないというのが本筋だと考えます。まぁそれを言うならばヘカーティアも同類の部類になるのでしょう。
その解決案が幻想郷にやってきた外の世界の二人ということになりますね。
ちなみに今回は主人公にハイライトが当たりました。
溜めに時間が掛かる…しかし代わりに最強の貫通力を持つ技というものですね。
今回はここまでです。
激闘はまだまだ続きます。
ここまで読んでくれてありがとうございました




