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俺と私の交換日誌×東方project  作者: 凪桜
幻想郷へ
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1章 幻想郷

こんばんはおはようございますこんにちは。

全てのプロローグが無事に終わりいよいよ本編の始まりです。

幻想郷の世界を楽しんでいただけたら幸いです。

俺、巫凪龍太と桜カオルは見知らぬ森に立っていた。

「ここどこ…?」とカオル。

「わからない」

素直にそう答える。正直カオルがいなければ俺は慌てたかもしれない。

「進む?」

「しかないよな」

とりあえず進んでみる。

「森しかないな」

「うん。え、ここどこなんだろう森宮…じゃないよね」

「間違いなく、な。スマホの場所は圏外だし、ソーラー魔力充電器もあるぞ。ミーティアも一式丸々あるしな。水とか飲みたい時、汚染水でもこのヒアポップっていうミーティアがあれば普通の飲料水になるから」

「おお、安心だ!」

これが遭難だとしたら遭難にしては遭難とは思えないほどだな。

俺は魔法陣に手を突っ込み持ち物を確認する。

「それいいなぁ。わたしも魔術がんばりたいんだけどね」

「カオルは魔法すごいが魔術は全部爆破になるからな」

「かなり時間かければわたしもできるんだよ~?それにしては龍太くん落ち着いてるよね?」

「いや…カオルがいなきゃ正直焦ってたかもしれない。カオルがいるから大丈夫なんだ。カオルだってやけに落ち着いてるな」

「!。うん。わたしも多分同じ」

「カオル…」

「龍太くん…」

俺達は互いに見つめあう。

互いの顔が近くなる。

あと一センチってところのその時。

《人だ》

「「ぅぉぁぁぁぁぁぁぁ!?」」

突然の第三者の声に俺とカオルは悲鳴?叫び?をあげる。

《人がいるぞ》

《見慣れないな》

《外来か》

《外来だ》

《食ってやろう》

《ああごちそうだ》

《いくぞ!》


途端、茂みから数人が飛び出てきた。

~~


「いや、まさか妖怪がいるなんて思わなかった。ここマジでどこだ」

「妖怪ってでも東の国とあと京都とか岐阜とか四国とかにいるよね」

「ああまあな。あと東北辺りにもいるな。ここはそのどこか?なのか?」

ちなみにさっきの妖怪達は俺の力もだがカオルの力も、やり方によっては消してしまいかねない、或は殺しかねないので聖霊塩を振りかけて倒した。

今はそこらで伸びている。

「ほとんどの妖怪なら効くってあの校長言ってたからな」

「言ってた言ってた。たしかこれからの時代、STILに反対する日本の妖怪も増えるかもしれない。もしかしたらこういうのも必要なのです。とか言ってたね。あと実はお薬にもなるんだって」

「へぇ薬か。もしかして使い方によってはあいつらにも効く薬?」

カオルは頷く。

万能粉みたいだ。漢方かよ。大事にしなきゃ。

にしてもSTELに反対か。まぁ人間いろいろあるな。派閥とか種族の落差とか最近はそういった対応もあるしな。

「あ、カオルにもミーティアいくつか渡しとくよ。何があるかわからないからな。今持ってるのって」

「あ、これとこれとこれとそれとあとは…」

とやり取りをして必要そうなのを渡して再び森を歩く。

すると森があけて階段に出た。

「森から抜けれた!」

「やったぁあ」

二人で喜んだ。

俺は足元の階段に触れる。

「人口物ではあるが自然を上手く作ってできた石段だな」

「え?わかるの?」

「ああ東の国も似てただろ?」

「ああ、たしかに。じゃあここは東の国?」

「可能性はあるが…どうにも変だ。少なくともあっちの人間達は魔法使いってのを判別できて下手な連携で襲いかかって来ないしな」

「?それならやっぱり日本?」

「日本なのかねぇ…。日本の妖怪、俺、文化祭の時しか見たことないけど」

「わたしもだけど」

二人で唸る。

「とりあえず上ろうよ!誰かいるかも?」

カオルは元気に階段を上がっていく。

「ほらはやく!」

「わかったわかった。暑い…カオルすげぇなぁ…」

登っていくと、

「「うっひょぁぁぁ」」

二人してそんな声をあげた。

超立派な日本庭園だった。

綺麗に手入れもしてあり修復だってしっかりしており草木花達も毎日丹精込められてお世話されてることがわかる。

「すごい」

「これだけすごいとテレビとか来てるだろ」

するとカオルは突然、花に駆け寄った。

すごい何か独り言を話しているようにも見えた。カオルのこの行動は森宮学校のある種の謎にも近く「言ったらいけないのルールみたいだから」と話してくれないのである。今に始まったことでもないし慣れている俺は辺りを見渡そうとした時、カオルの表情が固まったのが見えた。

けどカオルはその時必ず、行動で答えを出す。

カオルは俺の手を取って言った。

「ここをでよう龍太くん」

「え?」

突然すぎる言葉に戸惑う。

「何かあるのか?」

「うん。ここは」


「誰ですか!」


「?!」

「っ?!」

その声に俺達は振り返るとショートの銀髪に緑の衣装。腰には二振りの刀を挿した女の子がいた。

俺達を一瞥し

「…人間?人間が何か用ですか?」

「あ、いや」

言葉を迷っていた。

なんて答えるべきだろうか。

でも隠してもどうしようもない。だから

「あー…迷ったんだ」

と答えた。

「迷った?」

「あ、ああ」

「…本当ですか?」

「あぁ。うんほんとに帰り道がわからなくて二人で途方にくれててな…」

暑さのせいか、俺はほんとに途方にくれた顔になっていたらしい。女の子はため息を一つ。

俺を見てちらりとカオルを見て警戒を解いてくれた。

いい人なのかもしれない。

「…はぁ~わかりました。どうぞ」

よかった。中で休めそうだ。

屋敷内に案内され客間に案内される。

「今家主を呼んできますね」

と部屋を出ていく。

しばらくして

「お待たせしたわね」

とやって来たのは柳の下に立つのが似合いそうな桜色の髪に青い着物を着た綺麗な女の人だった。

四人で茶を飲む。

ああ美味しい。潤う。

カオルは警戒してか口にすら含んでいなかったが俺がグビグビ飲むからか、コクコクと飲み始めた。

「はじめまして。私は西行寺幽々子よ。この白玉楼の家主。こっちにいるあなた達を案内したのは庭師兼剣士の魂魄妖夢よ」

「どうも。魂魄妖夢です」

「俺は巫凪龍太だ」

「桜カオルだよ」

「そう。よろしくね」

幽々子は俺達をじっと見ていた。

ちょっと気恥ずかしい。

「な、なんだ?」

「あら、ごめんなさい。二人がどういう人柄なのか見ていたのよ」

「はい?まぁ今はいいか。西行寺さんここはどこなんだ」

いきなりの発言にカオルはぎょっとした。

何かまずかったか?

幽々子は気にした様子もなく

「幽々子でいいわよ~」と言ってから続ける。

「貴女そんなに警戒しないで。取って食べたりしないから。貴女は気づいてるみたいだけどここは幻想郷。忘れられた者達の楽園よ」


幻想郷…忘れられた者達の楽園?。知らない場所だ。


俺達は幻想郷がどんな場所かを聞くことができた。

正直かなり驚いた。

そしてそんなシステムを作り上げた奴はすごいなと思った。

カオルはまだ少し警戒をしていたから「大丈夫だよ」と落ち着かせて鎮静した。

「お二人は外から来たのですね」

「ああ。でも俺達の知る外と幻想郷の人が知る外は多分…だいぶ違う」

「「????」」

俺とカオルは顔を見合せ頷いた。

「わたし達の世界は」

カオルは俺達の世界について話すことにした。

「もう1つの外の世界…そう。そんな世界もあるのね」

「驚きました。つまり二人は何か能力が使えるんですか?」

「うん、使えるよ。能力…というよりは魔法かな」

「魔法?それは興味深いわね。ね、妖夢。練習決闘、相手してもらったらどうかしら?」

「え!私がですか!??」

妖夢は俺達を見た。

「幽々子様」

「なぁに?」

「さすがに二人を相手にできないかと…」

「ならどちらかでいいわよ」

え?何この流れ?戦うの?

ちらりと妖夢がこちらを見て目が合った。

「あー魂魄さんの好きなほうでいいぞ」

言うと妖夢も「名前でいいですよ」と言ってきた。

「…では巫凪さん、お願いします」

俺のご指名だ。

俺も「名前でいいよ」と言っておいた。

「じゃあ準備お願いね妖夢」と幽々子が楽しそうにしていた。

妖夢は「わかりました」と言って部屋を出た。


カオルは俺にぼそりと言った。

「ねぇ大丈夫?」

「多分…」

「でも龍太くん」

「ありがとうカオル」

「…もう。死なないでね絶対だよ。気絶もだめだよ?いざとなったらちゃんとリンクの力使ってね」

「わかっているよ」

「ならいいけど」

「心配してくれてありがとう」

「う、うん」

俺はカオルの頭を撫でる。

カオルはデレデレしていた。かわいい。

しかしカオルの心配はもっともだ。

俺は前衛が得意ではない。

下手なわけではないのだが俺はいわゆるフィールドメイカー。

魔法や魔術でサポートし戦いの指示を出しみんなが戦いやすいようにする戦い方が主だ。

俺はソーサリーズバトルでそういう立ち回りをしていた。

理由は簡単で、前衛で戦える力を、いわゆる俺が持つ覚醒魔法を完璧に理解できていないからだ。

まだまだ時間がかかる。

結果、俺は前衛が得意ではない。

逆にカオルは俺達のポイントリーダーと言ってもいい。前衛のスタイルだ。

爆発的な火力と手数と攻撃力と他者の力を受け付けない防御力、反応速度と咄嗟のひらめきとその判断力は凄まじい。

魔法使い最強と言われるのも納得だ。

しかしカオルにも弱点はある。

魔術が全く使えないのとフィールドメイカーが上手く出来ないのだ。互いに欠点は勉強中といった感じだ。

「…ん?」

俺は屋敷内にある絵が気になった。

「この人は?」

「ああ…妖夢の爺であり目標。あの子の剣術の師匠。魂魄妖忌よ」

代々ここに仕える先代庭師であり白玉楼の護衛兼庭師を300年程務めていた。しかしある日頓悟したらしく、幼い妖夢に役目を継がせて行方をくらませた。

妖夢にはこんなことを話していたらしい。

『真実は眼では見えない、耳では聞こえない、真実は斬って知るものだ』と。

妖夢はそう教えられてきたらしい。だから、全ては斬らなければ始まらない。剣が真実に導いてくれるはずなのと。

妖夢はこの言葉を極端に解釈し、辻斬りじみた行動にでてしまうと。

つまり出会い頭にぶったぎるってことしてたってことだよな。妖夢は。

「でも切られなかったな…」

「そうなの?運がよかったわねぇ」

「……」

思えば、あの時カオルは一言も口を開かなかったな。

「カオル」

「うん?」

「…」

「うん?」

「いや、がんばるよ」

「うんっ。無理はしないでね」

「わかったよ」

もしかしたらカオルは妖夢に刀を抜かせなかったのかもしれない。

そんな疑問が残った。

まあ自分達の身を守るためだったろうしな。

「そろそろ向かいましょうか」

幽々子の声がした。

俺達は幻想郷という場所で初めての戦いをするところだった。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

本編がいよいよ開始しました。

季節は夏。この物語もちょうど今の時期とぴったりです。いいスタートをして満足しています。


では今回はここまでです。

次回は1章act2になります。

ここまで読んでくれてありがとうございました。

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