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俺と私の交換日誌×東方project  作者: 凪桜
プロローグ
2/45

幻想郷プロローグ

こんばんはおはようございますこんにちは

前回は秘封倶楽部プロローグとなりましたが今回は幻想郷プロローグになります。

「あつーい……」

私は今縁側でへばっていた。

水もすぐにぬるくなるし。

…あぁ自己紹介ね。私は博麗霊夢。この幻想郷の博麗神社の巫女で、今日も参拝客を待っ…違う。博麗大結界と境界を見張り…というか管理…かしら。まあそんなことをしているわよ。境界は…ついでみたいなもの。

これまでいろんな妖怪が異変を起こしてシバき倒したおかげで私は夏バテだ。

え?夏バテは関係ないだろ?いいじゃない。

「霊夢~扇いでくれ」

「は?嫌よ魔理沙が扇いで」

「はぁー?」

…で、こいつは霧雨魔理沙、魔法の森に住んでて魔法使いでよく私に絡みにくる魔法使い。

「っていうかあんた店はどうしたのよ」

「もちろんやってるぜ」

私はため息を吐く。

たしか霧雨魔法店。

魔理沙が自宅兼店舗で開業している何でも屋。

ほとんど留守。

店内?想像を絶する散らかり様で小さな魔法の森の様になってる。


「あ、私は仕事の内容、幅広く受け付けてるし、報酬は成功払いだ。失敗したら一切お金は取らないぜ。そこの巫女と違うからな」

「ちょっと…」

そもそも本人がたまにしか居ないじゃない。

不気味な魔法の森の中にある、具体的に何屋なのか分かりにくいし。(実際、東方三月精内の霧雨魔法店の看板には、屋号の他には「なんかします」としか書かれていない)

魔理沙曰く、店の方に直接仕事を依頼しに来たのは三妖精が初めてだったらしいわね。

「私だってそんなお金取ったりしないわよ。そもそも参拝なんだからお金入れるの当たり前でしょ」

「依頼と参拝一緒ってなんか…まあいいや。なら風鈴くらいつけてくれよ」

「風鈴?ああそういえばあったわね」

私はよっこいしょと呟き風鈴を棚から取り出す。

ちりーんと響く。

「これでちょっとは涼しくなるわね」

「この音もいつかは幻想に消えるのかねぇ」

「魔理沙にしては珍しいことを…なんで?」

「いやなんかそう思っただけだ。あ、私そろそろ行くわ。ルーミアにフランと妖精達と遊ぶ約束してんだよ」

「そうなの?」

「あぁ。じゃあな」

魔理沙は箒に跨がり飛んでいった。

「暇ねぇ…。スイカでも切ろうかな」

私はスイカを食べながら時間を潰す。

夏空を見上げる。


幻想郷は博麗大結界によって幻想郷外部と遮断されている。

外部から幻想郷の存在を確認することは不可能で幻想郷内に入ることもできない。同様に幻想郷内部からも外部の様子を確認することはできず。幻想郷から外へ出ることもできない。

ただし、幻想郷には外の世界で失われ「幻想になった」ものが集まる。外の世界で減少した生物が幻想郷で増加したり外の世界で消えつつある道具などが幻想郷に現れることもある。

特殊な環境にある幻想郷では、外の世界とは異なる独自の文明が妖怪たちによって築き上げられている。

幻想郷は結界で隔離されてはいるものの、異次元や別世界といったものではなく、幻想郷も外の世界も同じ空間に存在する陸続きの世界である。幻想郷は内陸の山奥に位置するため、幻想郷内に海は存在しない。

もっとも私は海を月に行った時しか見たことないんだけどね。


そうして時刻は夕方になり夕食の支度しなきゃとなる。

夏だから、そのうち誰かが宴会だーって言いそう。

それは夏の楽しみね。

「いただきます」

一人静かに食べる夕食。

辺りはすでに暗い。

特に異変や事件もなく平和な1日だったなぁ~参拝客はいないけど。と思ったその時。

「ッ!?」

私は立ち上がり空を見る。

「え…。今のは何?」

前触れなく何かとてつもない大きな力を感じた。

「境界が揺れた?ううん…」

……。

境界が揺れたのはたしかだ。

けどそれだけじゃない。

もうひとつ。境界が揺れた時、その揺れが反響するように結界にまで響いたのだ。

頭をフル回転させ考える。

境界が揺れたことは十中八九アイツの仕業だろう。

けど境界を揺らして何かしら事を犯しても博麗大結界を脅かすことだけはしなかった。

理由は常識と非常識を崩してしまい外来と幻想郷を繋ぐことでこの世界は維持しているのだ。崩れてしまえば妖怪達は再び力を失い崩壊するかもしれないとアイツもわかっているから。

「………」

まだ異変は起きていない。

だがこれは間違いない。

異変が起きる兆候だと。

それも経験上、最悪の異変が。

私は夜空に浮かぶ星々を見ていた。

~~

とある日本屋敷、白玉楼


気づくのは同時だった。

「あら?」

「幽々子様!今のは?!」

「ん~…多分大丈夫だと思うんだけどね。妖夢おかわりお願い」

「え?あ、はい」

そう返事をしながら私は夜空を見ていた。


~~

湖の近くに建つ洋館、紅魔館


ついガシャンとティーカップを落としてしまった。

「…」

「お嬢様、お怪我は?」

「大丈夫よ。それより咲夜。今の感じた?」

「はい」

「そう。これはまた面白くなりそうね」

私は考えていた。ここしばらく平和だったからいい退屈しのぎにはなるかも、と。

「お姉様!」

「あらフラン」

「お姉様も今の感じたの?」

「もちろんよ」

「次は何が起きるのかな」

「さぁ?なんでしょうね」

私は空を眺める。

~~

旧地獄、地霊殿


私は上を見上げていた。

「お姉ちゃん!」

「…わかっています。これは少し厄介かもしれないですね。恐らく勘のいい鬼達は気付いたでしょう。直にここに足を向けるかもしれないので準備だけしておきます。こいし準備を手伝ってください」

「うんいいよ」

「お空、お燐。こちらに」

猫と烏を呼びいくつか命令を出す。

二匹は頷き、部屋を後にする。

ため息を一つ。

のんびりと過ごしていたい。

けどここ《幻想郷》はそうもいかないようだ。

私は地上に繋がる空を見る。


~~


竹林の奥地、永遠邸


私は急いで部屋の襖を叩き開けた。

「しつれいします!」

「あら鈴仙。そんなに急いで…って聞くまでもないわね」

「は、はい。お師匠様もやはり」

「えぇ感じたわ。この規模だしもしかしたら月からも見えているんじゃない?」

「え、月からも…?」

私は考えた。

この幻想郷内のことなのになぜ月からもなんだろう。

「お師匠様はすでにわかってるんですか?その今回の元凶を」

「あははは。そんなのわかるわけないじゃない」

「そうですか」

「でもそうね。普通に考えたら境界のことだし多分そうよね」

私は「はい」と頷いた。

私は夜空を眺める。

月が静かに地上見下ろしていた。

~~

妖怪の山の上に建つ社、守矢神社


それは三人で食事中の時だった。

「?。今のは」

「お?早苗も感じたの?」

「お?って逆に今の規模ならほとんどのやつが気づくだろ」

「神奈子様…。諏訪子様」

「はーこりゃまた近々異変でも起きるのかな」

「あーうー。最近はめっきり平和だったからね~」

「え?でも今の揺れは…。」

境界はともかく、いやともかくではないけれど大結界まで揺れましたよ?なんて言うべきなのか。でも二人はさすがに気付いているはず。

「あの、神奈子様、諏訪子様!私」

「わかってるよ。明日からでも行っておいで」

私が言い終える前に神奈子は許可をくれた。

「神奈子いいの?」

「いいさ。お前だって気にはなるだろ?」

「なるにはなる。けど私らはここを今離れるわけにはいかないから。仕方ないから早苗に任せるよ」

「ということだ。無理せずこの異変を調べてくるといい」

二神の許可も得て私は頭を下げる。

「ありがとうございます神奈子様!諏訪子様!」

「いいぞ~」

「いいよ」

「それより飯のおかわりだ早苗」

「私も~」

「はいはい。今よそいますね」

私はちらりと夜空を眺めた。


~~

妖怪の山より遥か先、有頂天


「……」

これはいよいよ、私の出番かな。

「総領娘様~戻ってらしたんですね」

「あー?衣玖じゃない。戻ってたってそりゃ帰省許可もらったもの。帰るでしょ。食いに」

「……はぁ。"丹"(催事の団子)全食いしたのに。反省しましょうよ…。また追放期間伸びてしまいますよ?いや催事は終わりましたけども」

「別にいいわ。好き勝手やらせときゃいいのあんなの。それよりさっきの感じた?感じたでしょ?」

「感じましたけど、え、まさか」

私は緋想の剣を肩にトンと置いた。また何か面白いことが起きる。そんな確信があった。

「いくわよ。地上に」

「ええええええ!!!」


衣玖の叫びの言葉を流し私は広大な夜空を眺める。


~~~


幻想郷プロローグend

ここまで読んでくれてありがとうございます

今回は幻想郷プロローグとなりました。

次回はオレワタプロローグとなります。


ここまで読んでくれてありがとうございました

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