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俺と私の交換日誌×東方project  作者: 凪桜
里の地底へ
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3章act3 心を読めることへの自信

こんばんはおはようございますこんにちは

3章act3になります。

旧地獄

まず俺達は驚いた。

「こんな地下深くに、こんな場所があるなんてな」

「私もあんま足運んだりしないんだけど地底都市みたいなもんよ」

俺の言葉に霊夢が返す。

「今は夏だから暑いけど冬はどうなってるの?」

カオルが聞くと

「冬は寒いし雪も降るんだなぁ」

萃香が答えた。

そしてさっきから気になるのが人間である俺達と萃香が歩いてることに不理解だという視線があった。

ここに住む鬼族達だ。

「霊夢もいるしあたしもいるから大丈夫だとは思うけど一応龍太とカオルは気を付けてな~」

「「了解」」


「人間連れて何してるんだ?…霊夢まで一緒なのか」


「久々ね?星熊勇儀」

長い金髪に赤い瞳、一本角か。…モノブロ…いやよそう。

「萃香までどういうつもりだ?霊夢がいるってことは肴にするわけじゃないんだろう?」

「さとりの招待客なんだよこの二人は」

「さとりが~?なんで?この人間が?」

勇儀は俺達を見た。

「アタシは星熊勇儀だよ。目的は?」

「巫凪龍太だ」

「桜カオルだよ。目的はわからないんだよね。なんか招待されたって聞いただけだし」

「ふうん。嘘じゃなさそうだ。見たとこ外来人か。忠告するけど人間がここにあまり来ないほうがいい」

「ここに来る前にも大勢から言われたからな」

「でも来たんだな」

「まぁな。こいしにも遊びに来てほしいって言われたしな」

「こいし?さとりの妹か。よく無事だったな」

???。

「そんな危ない子には見えないが」

「見た目はな。だけどあの姉妹にゃ気を付けろよ」

「まぁわかったよ」

「おう。じゃあアタシは行くよ。機会があったら飲みに付き合ってくれよ魔法使い」

そう言って勇儀は去っていった。

「俺ら未成年だし、つか魔法使いなんて一言も言ってないが」

「だよね」

俺は萃香を見たが萃香は首を振る。

「何かしら勘が働いたんだわ。萃香と私が護衛してるくらいなんだもの。最近じゃ魔理沙とも交流してるようだしね。魔力がわかったんでしょ」

「なるほどな」

イマイチなるほどとは言えないが…まあ納得しよう。

姉御みたいな鬼だったな。ああ見えて面倒見のある人なのかもしれない。


少年少女移動中

地霊殿

「着いたよ~ここが地霊殿さ」

「おお」

俺達が中に入ろうとすると萃香は背を向けた。

「萃香来ないのか?」

「うん。あたしはあんまり好きじゃないからここ。ここってかあいつがかな…?ん、終わったら来るから」

「わかった」

さとりって意外と嫌われてるのかもな。

中に入ると赤い目を持つピンク色の髪をした女の子がいた。

「ようこそいらっしゃいました。私があなた方を招待した古明地さとりです。巫凪龍太さん。桜カオルさん。ここまで来ていただきありがとうございます。なにやら部外者もいますが」

「誰が部外者よ。私は二人が鬼達に絡まれないように護衛してんのよ。じゃなかったらここに二人を連れてきてないわ。時間だって取られるでしょ」

さとりと霊夢も仲が悪いのか?

「そうですか。配慮感謝します」

いや、良いのか?。

「仲は悪いほうではありませんよ」

え?そうなの?

「はい」

へぇー。にしてもこれは便利でいいな。

「…………………………。」

さとりは無言。

しばらく無言が続いた。

「ちょっと龍太さん」

「なんだ?霊夢」

「いや心読まれてるのにあまり驚かないから」

「慣れだな」

「慣れって……あんたらの外はどんな世界なのよ」

「すごく広い世界だそうです」

「あんたに聞いてないわよ!」

まぁさとりと似たり寄ったりな力がある先輩がいるからな。

さとりは部屋の扉の前に立ち止まるとポツリと言った。

「この力を」

「ん…??」

「この力を便利だと思った人はあなたが初めてです。巫凪龍太さん。今に、後悔しますよ?」

「その時はその時だ」

「ーーー。そうですか。どうぞ、私の部屋です」

どうやら俺達は本当に地霊殿に招待されていたらしい。

さとり、霊夢、カオル、俺は会話をする。

さとりは物書きをしたり読んだりするのが好きなのだそうだ。

心を読めるということから心理描写の豊富な作品が好みらしい。

さとりの話を聞いていて、心を読まれてわかる。

自信家なんだなさとりは。

自分の力に絶対的な自信があるんだろう。

特に心理、心を読めることへの自信はすごかった。

こんなやつもいるんだな。


そして俺達は俺達の世界の話をした。

その話の中でさとりは俺達の世界にある心理学というのを学んでみたいと言った。

霊夢も外の世界の話には興味があったようで相槌をうっていた。

そういえば居候しているが霊夢に外の世界の話はあまりしていなかったな。

もしかしたら実はいろいろ聞きたかったのかもしれない。


「にゃーん」


一匹の猫が現れた。

「猫!」とカオル。

「はい。私のペットです」

猫はさとりにすり寄る。

「火車か」

呟いた俺にみんなの視線が俺に集まった。

「え。違うのか?火車だろ?」

「違いませんが…いったいどうやって。今あなたの思考は何もありませんでしたが」

「なんとなくかな?」

さとりが初めて驚いた表情を見せたことに俺は少し好感を持てた。

ちゃんと人間らしい表情もできるんだなと。

俺は無意識にさとりを警戒していたらしい。その警戒ラインを解くことにした。

「龍太さんってそういう見る目はあるのね」

と霊夢は納得した。

カオルは「気づかなかったよ!」とのこと。

「ではお燐、挨拶してください」

猫だった姿は人の姿になった。

「どもはじめまして。火焔猫燐です!お燐と呼んでくださいな」

「巫凪龍太だ。龍太でいいよ」

「桜カオル。カオルでいいよ」

「了解。霊夢姐さんも久しぶりですね~!」

「そうね久しぶり」

自己紹介を終えてお燐を交えて再び雑談に入る。

「あと一匹いるのですが今は庭にいるようですね。こいしと遊んでるのかしら…?呼びに行きましょうか」

「庭って言ったら灼熱地獄跡?」

「はい。霊夢さんは見たことがありましたね」

「まあね。二人は初めてだしちょっと気を付けてね」

霊夢は俺達を見て言った。

俺とカオルは頷く。

灼熱地獄跡にて

「あれか」

「そうです」

するとそこにこいしと鳥のような妖怪がいた。

「あ、お姉ちゃんと龍太さん!?カオルさんも!」

「おーこいし。みんなで会いに来たぞ」

「おーほんとに来てくれたんだ。大変だったでしょ?」

「大変だったな」

さとりがパンパンと手を叩く。

「三人はすでに知り合ってましたね。では紹介はこの子だけで大丈夫そうですね。ここの火力管理している」

「霊烏路空。お空とでも呼んでよ外来人の…」

「巫凪龍太」

「桜カオル」

「ん。龍太とカオル」

「わかった」

「了解だよ」

「お空はまだここにいるようですが私達は部屋に戻りましょう」

「え?まだなにも?あ、そうか」

と俺は納得する。

「はい」

「さとりのそれ相変わらずね。たまには相手に喋らせたら?」

「霊夢さんはそう言いますが私は問題ないので」

「宴会来た時いろいろ困るわよ?」

「…大勢来そうですね。善処はします」

それを聞いた霊夢は肩をすくめる。

戻ると何やら騒がしかった。

「何かあったのか?」

「こいし」

「見てくる」

さとりの言葉にこいしが動く。

戻ってくると冷や汗を浮かべていた。

「鬼達が外来人を差し出せってなんか揉めてる…今萃香と勇儀が止めてる」

「はぁ。仕方ありません。とりあえず龍太さん一緒に来てください。カオルさんは…」

「私が護るわ。そう言ったし」

「わかりました。霊夢さんお願いします。龍太さんこちらに」

「カオル、あんたは私とここにいなさい。わかったわね?」

「わ、わかった。龍太くん気を付けてね」

「了解だ」


さとりと外に出るとほんとに大変だった。

さとりと俺が出ると喧騒は収まる。

「まず一つ。ここに来ている外来人は私のお客様になります。差し出せと言っていた鬼がいたそうですね?あぁあなたですか。はぁなるほど。外来人だから食べてもいいだろと隙を見て考えていたわけですね。残りは萃香を負かした外来人が如何程か?話が広まるのが早いことで。彼女ほどの鬼が負けるならばあなた方が束になっても勝機は薄いかと思われますが。勝てるならばすでにここを突破しているのではないですか?」

みんな一斉に口を閉ざす。

さとりってこんなに喋るのか。

いや違う。相手に喋らせないようにしているんだ。心を読んで。

「誰がなんと言おうと私は彼を差し出す気はありませんしこれからも交流は続けるので手は出させません」

また無言になる。それはみんなさとりを恐れているような空気だった。

一人の鬼が口を開く。

「で、でも外来人は二人いるんだろ。なら一人くらいは」

「は?一人くらいは?なんですか?」

「いえ…何も」

仕方ないというように勇儀と萃香が「ってことだから行った行った」と集まった鬼達を散らす。

「とりあえずお前ら早く中に戻っておけ。アタシらはこいつらとっとと追いやっとくからさ」

「なるべく手早くお願いします。あの人が怖いですから」

「了解っと」

あの人?。

「霊夢さんですよ」

「あそこにエッライ形相で鬼達みてんだよほら龍太。あそこだ」

「あそこ…って」

勇儀が「ん」と首を向ける。俺も釣られて見る。

地霊殿の館の屋根に霊夢は風に吹かれながら立っていた。

凄まじいまでの霊力を放っているのが見えた。

霊夢はカオルの護衛と言いながらも俺の身のことも護ってくれているのだとわかった。

まったく…これは敵わないな。

「二人に手を出そうなら容赦はしないそうです」

「あーこわいこわい。あいつがそう考えるってことはあんたら二人、幻想郷に気に入られてる証拠だ。なるほど。霊夢も一緒に来たのはそれをアタシら鬼達に知らせるためってわけか」

「そうなのか?戦ってばかりなんだが」

「そういう場所だからな。ここは。まぁ楽しんでいってくれ」

と笑いながら言って勇儀は鬼達を追いやりに行ってしまった。

「私達も戻りましょう」

「そうだな」

戻ると「ヒヤヒヤしたわ」といつもの霊夢と「二人とも怪我なくてよかったよ~」と言うカオル。ほっとした表情をするこいしとお空とお燐がいた。

そんな中、さとりはジッと俺に冷えた眼差しを注いでいた。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

今回は地霊殿で過ごすという感じになりました。

ところでさとりは心を読めることで有名な妖です。さとりは漢字に直すと覚と書きます。文献や伝承でも心を読むことで有名です。退治をするにも一苦労するとか。

ところが覚は、そこらにある小石につまづき退治されたというお茶目なドジもあります。そこから産まれたのがさとりの妹、こいしと考察されますが真相は如何にですね。 ちなみに彼女らの出身は岐阜県だそうです。

つまりメリーさんの都市伝説も岐阜県です。

メリーってあれですよ?

「もしもし私メリー。今あなたの後ろにいるの」


次回は3章act4です。

3章は次回でラストになります。

もうすぐ4章です!

ここまで読んでくれてありがとうございました!

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