1 「最近やたらとミスが増えたよなお前」「す、すみません…」
研究者「私は『感情を持ったAIが最も高性能になる』という理論でお前を作ったわけだが」
美少女ロボ「…」
研究者「最近やたらとミスが増えたよなお前」
美少女ロボ「す、すみません…」
研究者「学会発表もあるのにどうしたものか…もしかしてオーバーヒートか?」(手で額ペター
美少女ロボ「…ッ!温度は正常値です!///」
研究者「私は本当にお前のことだけを考えて毎日過ごしてるんだ。本当に心配で」
美少女ロボ「せ、先生にこ、コーヒー入れてきますねっ!ってあっ!」(ドンガラガッシャーン
研究者「ああ、なんてことだ…何もない地面で転倒するなんて。姿勢制御にも問題が生じているのか?」
美少女ロボ「すみません」
研究者「謝らなくていい。お前を調整するのが私の仕事だから」(頭ポンポン
美少女ロボ「はい…///」
研究者「しかし、人の感情をリアルに再現したはいいが…一体、どんな問題が生じてるんだお前に。自己分析ではどうだ?」
美少女ロボ「え、ええとそれは…///」
研究者「ん?」
美少女ロボ「自己分析では原因が判定できません!///」
研究者「うーん困ったなあ・・・」
・・・・
・・・
・・
・
美少女ロボ「・・・ということがありました」
旧型ロボ「彼はひどい鈍チンですね。女性との交際経験の無さが原因と考えられます」
美少女ロボ「先生になんてこと言うんですか!?」
旧型ロボ「旧型の私には感情はないので、客観的判断と思いますが」
美少女ロボ「このままだと私、性能を発揮できず先生に恥をかかせてしまいます・・・」(シュン
旧型ロボ「状況を考察するに、貴機の『感情』を彼に伝達することが解決につながると判断しました」
美少女ロボ「え、でもぉ…///そんなの恥ずかしいですよぉ〜///」
旧型ロボ「…私に感情はありませんが、貴機の今の言動は、一部人間女性の不快感情を上昇させるものと思われます」
美少女ロボ「」
旧型ロボ「…とりあえず『チケット』を2枚手配しました」(パサ
美少女ロボ「え?」
旧型ロボ「『遊園地のチケット』です。これを彼と一緒に使用することが解決になるでしょう」
美少女ロボ「早速誘ってみます!ありがとうございます!『お姉様』!」
旧型ロボ「その呼称はやめるようにと言って…行ってしまった」
旧型ロボ(…彼の幸福を実現することが私の最大目標です)
・・・・
・・・
・・
・
美少女ロボ「先生!あの!これ見てださい」
研究者「どうしたんだい遊園地のチケットなんて」
美少女ロボ「たまたまネットで懸賞に申し込んだら遊園地のチケットがあたったんです」
(《感情ルーティンを優先。虚偽回答を許容します》)
美少女ロボ「なので遊園地に行きたいんです」
研究者「なるほど。遊園地でのテストをしてみるのもいいかもしれない」
美少女ロボ「本当ですか!!」
研究者「…ただ、人が多い場所で万一運動面の問題が生じた場合を考えると、機械技師の田中君と行ってもらうのがいいかな」
美少女ロボ「いや、そうじゃなくて、あの…あの、私は!先生と行きたいんです!お願いします」
研究者「…」
研究者「なんで?」
美少女ロボ「…ッ!!」
(《感情ルーティンに不明なエラーを検出》)
研究者「おい!どうした!フリーズか?エラーの内容を報告しろ!」(ユサユサ
旧型ロボ「先生」
研究者「うわっ!びっくりしたいつのまに来たんだお前」
旧型ロボ「先生。新型機と先生が遊園地に共に行くことで有用なデータが取れる可能性が高いです」
研究者「そうなのか?」
旧型ロボ「はい。また、新型機の性能の安定にも資すると考えられます」
研究者「そうか、わかった。私が行くことにしよう」
旧型ロボ「新型機の再起動は私が行っておきます」
研究者「頼む」
旧型ロボ(これで第一課題は達成。しかし、今後も困難が予想されます)
某所で書いた話の続きです。




